街中で、かわいい女性を見かけた時。 とても幸せな気分になれますよね。言い過ぎでしょうか(笑)。 かわいいものを見るとテンションが上がる。 男性に限らず、女性でも同じでは? むしろ、女性の方が「かわいい」には敏感かもしれません。
この時、私たちの脳の中で面白い現象が起きていたんです。目の保養だけでなく、実は脳の保養にもなる。最新の研究で、そんなことがわかってきました。 今日は、ちょっぴり現金な脳みそのお話です。
「かわいい」を見ると、脳は活性化する
信じられないかもしれませんが、脳科学研究で証明された事実。 広島大学認知心理生理学研究室の入戸野(にっとの)氏が発表した「“かわいい”感情の機能に関する行動科学的研究」の中で、かわいいものを見た後は集中力が向上する、と発表したのです。
実験では、被験者にかわいい動物の赤ちゃんの写真を素早く並び替えさせました。するとその成績は、単なる数字を並び替えたり、成長した動物の写真よりもずっと良かったそうです。動物の赤ちゃんの「かわいい」パワーが人間の脳をブーストした結果だといえるでしょう。 なんでも、かわいいものを見た時にはより細部まで注意しようとするからなんだとか。このパワーを、なんとかして勉強や仕事に生かせないでしょうか。
「かわいい」を身につけよう!
「かわいい」パワーを自分のものにするために。かわいいと感じるものを身近において作業をするのが効果的でしょう。 特に、短時間で一気に片付けなければならない時にはぴったり。細部に集中する能力がUPするんですから、当然ですよね。
筆者のおすすめが、ケータイの待ち受けを変更すること。ペンやノートなどをかわいいグッズにしてもいいのですが、ちょっと恥ずかしいですよね。 ケータイの待ち受けなら無料ですし、飽きたら簡単に変えられます。ぜひ愛犬や自分のこどもの写真を待ち受けにしてみましょう。たったそれだけで集中力もアップです。
「かわいい」を批判する人へ
最近、「かわいい」という言葉をよく聞くようになった気がします。"kawaii"なんてアルファベットになって、海外でも知られるようになっている様子。 でも、それって結局こどもの趣味でしょ? ちょっと恥ずかしい気もするよね……。 そんな声がまだまだ多いのも事実。
そんな人は、ちょっと考えてみてください。私たちがかわいいものを見た時、どうして温かい気持ちになるのでしょう。また見たい!と考えるのはなぜでしょう。 それは、脳が望んでいるから。先ほどの入戸野氏は、次のように続けます。
そのような発想も理解できます。でも, 私自身は, 「かわいい」は, 一時の流行ではなく, 人間の持つある本質を示していると考えています。私たちの身の回りにこれだけたくさんのかわいいものが存在し, さらに生産が続くのには, 理由があるはずです。行動科学の基本法則は, ある行動は強化されないかぎり (いいことがなければ) 続かないということです。
(引用:広島大学認知心理生理学研究室|かわいいの心理学 )
かわいいものを好むのは、かわいいものが何らかのプラス効果を持っているから。ひょっとすると、今紹介した研究は、「かわいい」ものが持つパワーのうちのほんの一部に過ぎないかもしれないのです。 サムい、恥ずかしい、なんて邪険にせず。ぜひ「かわいい」パワーを自分のものにしてみてくださいね。
参考 広島大学認知心理生理学研究室|かわいいの心理学