「謙虚さ」と「積極性」は両立できる? 世界の経営者に学ぶ "共感" の力。

みなさん、謙虚さを意識しながら生活していますか? 謙虚さというものは、徳として身に着けたいものでありながら、大人しく、控えめな性格を想起させる言葉でもあります。積極的に自分の考えを発言したり、行動に示したりすることが評価される今、謙虚さは積極的な意思表示と相反する関係だと捉えられがちです。

では、謙虚でありながら積極的に意思表示をすることはできないのでしょうか? もしかしたら、謙虚さと積極性の兼ね合いに悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

謙虚さと積極的な意思表示は、心がけ次第で兼ね備えることが可能なもの。では、いったいどのようにすればよいのでしょうか? 今回は、国内外の経営者から、謙虚な姿勢を持ちつつ積極的に意思表示を行うための極意について、学んでみましょう。

謙虚さは素直な心から来るもの

パナソニックの創業者であり、経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏。彼はその優れた経営手腕で松下電気産業(現パナソニック)を一代で築き上げただけではなく、企業の社会貢献を説く人格者でもあったそうです。

そんな彼はいつも謙虚な姿勢を忘れず、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を信条にしていたといいます。合わせて、彼は自分の思いを積極的に言葉にすることにも長けていたようです。松下電器産業元副社長の水野博之氏は、次のように語っています。

ある年の経営方針発表会で、幸之助さんが山下さん(※)のやり方を公然と批判したことがありました。聞いていた幹部・一般社員までも言葉を失うほど厳しい叱責でした。

(※「山下さん」とは松下電器産業3代目社長山下俊彦氏のこと) (引用元:東洋経済ONLINE|松下電器の「山下跳び」の真相 松下電器元副社長・水野博之氏①

このように松下氏は、謙虚な姿勢と積極的な意思表示ができる能力をあわせもっていたのです。彼がこの姿勢を貫くために意識していたのは、素直であること。素直な心を持つことで謙虚になることができると、彼は考えていたのです。彼は、素直な心を持つために必要な3つのことを、著書『素直な心になるために』で語っています。それが次の3つです。

1、耳を傾ける 2、全てに学ぶ心 3、価値を知る

これら3つの項目が教えてくれるのは、自分の考えに固執せず、常に柔軟な対応を心がけること。上に挙げたエピソードで、松下氏が山下氏を叱責した後も、彼は山下氏の方針を認めたのだそう。自分の考えが絶対ではないことをいつも心がければ、積極的に意思表示をしたとしても謙虚なままでいられるでしょう。

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相手を思いやる気持ちが謙虚な姿勢につながる

謙虚な姿勢と積極的な意思表示ができる能力をあわせもっている人は、ほかにもいます。

それは、最近アメリカで注目されてきている謙虚なリーダーたち。海外では、意思表示しないのは意見がないからだとみなされるので、積極的な意思表示は当たり前に行われています。アメリカで注目を浴びる謙虚なリーダーたちは、謙虚でかつ積極的な意思表示ができる人々なのです。グーグルのCEOであるサンダー・ピチャイ氏はその一人。

ピチャイ氏自身は「人に共感し、感じがよい」人物だという評価を受けている。これは、謙虚なCEOたちによく見られる特徴だ。

(引用元:THE HUFFINGTON POST|「謙虚な経営者」アメリカで次々と頭角を現す理由とは?

こういったリーダーたちのようになるには、「思いやり」を磨くことが大切。そう主張するのは、Googleのエグゼクティブであり、脳科学と情動知能、マインドフルネスを組み合わせたリーダーシップの教育プログラムを提供するSIYLIの創業者でもあるチャディ・メン・タン氏です。

謙虚でありながら成功願望を持ち合わせるリーダーシップのことを、アメリカの著名な経営学者であるジェームズ・C・コリンズ氏は「第5水準のリーダーシップ」と呼んでいます。このリーダーシップこそ、ピチャイ氏のような謙虚な経営者がもつリーダーシップ。これについて、メン氏は次のように説明しています。

メン氏はジェームズ・C・コリンズが提唱する「第5水準のリーダーシップ」は、リーダーが「思いやり」の要素を磨くことで到達可能だとする。その「思いやり」とは、1)情動的要素"I feel for you"(察する)、2)認知的要素"I understand you"(理解する)、3)動機的要素"I want to help you"(助けたい)に分解できると説明している。

(引用元:THE HUFFINGTON POST|アメリカ型経営がリーダーに「思いやり」と「謙虚さ」を求め始めた

第5水準のリーダーシップは、後天的に鍛えることができるのだそう。私たちは、思いやりを意識することで、謙虚でかつ積極的な意思表示ができる人間になることができるのです。

*** 謙虚さと積極的な意思表示を両立するために大切なことは、次の2つ。 1、自分の考えが絶対ではないと意識し、常に柔軟な考えができるようにしておくこと。 2、他者の存在を意識し、思いやりを持って行動すること。 謙虚さと積極的な意思表示の兼ね合いに悩んでいる方は、ぜひ取り組んでみてください。

(参考) 東洋経済ONLINE|松下電器の「山下跳び」の真相 松下電器元副社長・水野博之氏① THE HUFFINGTON POST|「謙虚な経営者」アメリカで次々と頭角を現す理由とは? THE HUFFINGTON POST|アメリカ型経営がリーダーに「思いやり」と「謙虚さ」を求め始めた キャリアパーク|松下幸之助に学ぶ「謙虚」になるための3つの心得

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