“1時間で100個” も楽勝!? ノートとペンだけでアイデアがさくさく湧き出る「エクスカーション法」をやってみた。

エクスカーション法1

このサイトでライターとして活動している筆者ですが、悩みがあります。それは、記事のテーマがなかなか思いつかないということ。記事ネタを考える際、「これは共感できるだろうか?」「編集部の人は納得してくれるだろうか?」などと、ついつい考えすぎてしまいます。

このように、いざアイデア出しとなると「これは使えないのではないか?」「上司の好みに合わないかも?」といった具合に頭を抱えてしまう人も多いはず。そこで今回は、「エクスカーション法」というアイデア発想法を使って、記事のアイデア出しを実践してみることにしました。ぜひ、日々のアイデア出しに役立ててみてくださいね。

「エクスカーション法」とは?

エクスカーション法とは、動物や人物・場所などの特徴からヒントをもらい、意外性のあるアイデアをたくさん得ることができる手法です。アメリカのロリンズ大学クラマー大学院で教授を務めたジェームス・M・ヒギンズ氏によると、これはNASAの宇宙服開発でも用いられた方法でもあるのだとか。

下の図のように、「発想したいテーマ」と「まったく無関係なもの」の特徴をかけ合わせて、アイデアを作り出していきます。

エクスカーション法の図

エクスカーション法は、次の5ステップで取り組んでいきます。

  1. 出したいアイデアの「テーマ」を決める
    上の例では、新しいマグカップの開発をすることになったと仮定しています。
  2. 「連想ワード」を動物・場所・職業の中からひとつ選ぶ
    動物・場所・職業から選ぶのが一般的とのこと。今回は、女性ウケしそうな「ハリネズミ」をチョイスしましたが、ほかのものでもかまいません。
  3. 「連想ワードの特徴」を書き出す
    「ハリネズミの特徴」をいくつか挙げてみます。
  4. 「連想ワードの特徴」「テーマの特徴」に置き換える
    「ハリネズミの特徴」を「新しいマグカップの特徴」に置き換えます。
  5. アイデアの完成
    かわいいハリネズミの形をした「ツボ押しマグカップ」というアイデアが誕生しました。

エクスカーション法では、実際に使えるか使えないかは二の次にして、とにかく思いつく限りアイデアを出していくのがポイントとなります。つまり、アイデアを検討する余裕がないスピードでアイデアを書き出していくのです。そうすることで “常識” という枠が取り払われ、自由なアイデア出しが可能になります。

エクスカーション法のプロセス

というわけで筆者も、このエクスカーション法を使って記事ネタを考えてみることにしました。手順は先述したとおりですが、それにプラスして下記の工夫を加えてみることに。

  • 連想ワードは「ノート1ページぶん」埋める
  • アイディア出しには「10分」という制限時間を設ける

さっそく、各ステップを順番に見ていきましょう。

1. テーマは「新社会人向けのコラム」にする

今回の記事テーマは「新社会人向けのコラム」に設定しました。

2.連想ワードは「下北沢」にしてみた

できるだけなじみのあるものが連想しやすいと思い、今回は筆者がよく行く場所である「下北沢」を選んでみました。

3.「下北沢の特徴」を書き出す

エクスカーション法の写真1

なじみのある場所だったので、3分ほどで丸1ページ埋めることができました。

4.「下北沢の特徴」「新社会人向けのコラムの特徴」に置き換える

エクスカーション法の写真2

いろいろ知恵を絞ったため、先ほどよりは時間がかかり、8分くらいで書き終えました。

5.「新社会人向けのコラム」のテーマを完成させる

出来上がった執筆テーマは、こちら。

  • 「『一芸を極める』のと『多芸を身につける』の、どっちが将来得をする?」
  • 「社会人生活のスタートに送る、名経営者たちの名言10選」

10分という短い時間だったので、非常に大雑把ではありますが、猛スピードでアイデアを生むことに成功しました。

実際にアイデア出しして、気づいたこと

では、実際にやってみた感想をシェアします。エクスカーション法の効果は想像以上でした!

感想1:アイデアが飛び出すスピード感がすごい!

今回の合計所要時間は約11分、作成したアイデアの合計は18個でした。単純計算、1つのアイデアをつくるのに1分もかかっていません。つまりは、およそ1時間で100個近くのアイデアも出せてしまうということ。

そして、アイデアの良し悪しをまったく考慮しないのが、精神的にプラスに作用しました。余計な思考を挟まずに集中できたので、楽しくあっという間に終わりましたよ。

感想2:思考の凝りがほぐれる!

採用するかしないかは別として、いつもの自分では考えつかないようなアイデアが多く浮かんだのは、とても新鮮でした。

たくさん考えるほど、知らず知らずのうちに見方が凝り固まって、制約がかかっていた部分があったのだと痛感……。たとえ考案したアイディアがひとつも使えなかったとしても、凝り固まった頭がほぐれ、「こんなアイディアもあっていいんだ!」と思える状態になれたのは大きな収穫でした。

感想3:制限時間は有効だった!

今回は、自分なりの工夫として「タイムリミット」を設定してみましたが、これは非常に効果的でした。

どんなに「アイデアの良し悪しは関係ない」「スピード重視」と意識しても、浮かんだアイディアの良し悪しを無意識に判断しているもの。しかし、制限時間10分というプレッシャーがあることで、そもそもジャッジする余裕がありません。結果、「良いアイデアを出すこと」よりも「とにかくアイデアを出すこと」に意識を向けられました。

エクスカーション法2

エクスカーション法のオススメの使い方

実際にやってみた感触を踏まえて、筆者がおすすめしたいエクスカーション法の使い方は、ズバリ脳ミソの「準備運動」と「リフレッシュ」です!

制限時間の設定が有効だと感じた理由にもつながるのですが、良いアイデアを出そう、斬新なアイデアを出そうという気持ちをいかに取り払って、アイデア出しそのものを楽しめるかどうかが、エクスカーション法の肝心かなめだと思います。

なぜなら、アイデアを出すのを楽しめば楽しむほど、日頃のアイデア出しのときに感じる思考の制限が外れ、発想が自由になっていく実感があったから。やり終えたときに、自分の思考の偏りがとれてリラックスできていると感じたのは、アイデアを出すことを楽しめた結果なのかもしれません。

企画書にとりかかる前や企画会議に出る前のほんの10分で、頭の準備運動がてらエクスカーション法に取り組んでみる。あるいは、ひとりでアイデアを考えていて煮詰まったときのリフレッシュとして取り入れてみる。こんなふうに、「思考の制限を外す準備運動」として活用するのも効果的でしょう。

***
辞書で「excursion」という単語を調べてみたら、「小旅行」や「遠足」「脱線」という意味でした。アイデアというものは、遠回りして考えるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。ぜひ楽しみながら実践してみてください。

(参考)
Career Supli|とにかくアイデアを出したい人へ!古今東西「アイデアの出し方」9選
ITmediaエンタープライズ|エクスカーション――ノート1つで100個以上のアイデアを出す方法
アイデア総研|連想から無限のアイデアを生む「エクスカーション」にチャレンジ!
英辞郎 on the WEB:アルク|excursionの意味・使い方

【ライタープロフィール】
月島修平
早稲田大学文化構想学部卒。大学時代は映画や演劇をはじめとした表現の研究を行った。好きなものは路地裏、螺旋階段、筋肉少女帯、BiSH、丸尾末広、鴨居玲、フェリーニ。

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