自分を肯定できない苦しみから解放される方法。9つの空欄を「○○な過去」で埋め尽くしてみて

「輝いていた過去」を書き出したら自己肯定感が高まった01

「自分に自信がもてなくて、いつも友人に引け目を感じてしまう……」
「後悔ばかりの毎日。どうしたらもっと気分よく過ごせるんだろう……?」

自分と他人を比較して落ち込んだり、事あるごとに自分は何もできないと考えてしまったりすることはありませんか? もし当てはまるなら、「自分の輝かしい過去」を書き出すというメソッドを試してみてください。自己肯定感の高まりを感じられるはずですよ。筆者の実践例を交え、詳しくご紹介しましょう。

自己肯定感を低下させる、ふたつの原因

自信がない。ありのままの自分を認めることができない。ネガティブな気持ちにとらわれて自己肯定感が低い状態でいることは、とても苦しいものですよね。ですが、一時的に自己肯定感が低くなることは、そう悪いことではないようです。

『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』の著者で心理カウンセラーの中島輝氏によると、自己肯定感は状況次第で上がったり下がったりするものなので、低い時があるのはごく自然なこと。むしろ問題なのは、ネガティブな気持ちを放置し続けることにより「自動思考の罠」に陥ってしまうことなのだそう。

自動思考の罠とは、いったんネガティブなことが頭に浮かんだら、脳がそれを自動的にずっと思い続けてしまうこと。この自動思考の罠に陥ると、たとえば何か新しいことにチャレンジするときでも、「どうせまた失敗する」と脳が勝手に考えて、自分の行動に歯止めをかけてしまいます。すると行動に消極的になるとともに、ネガティブな感情がますます高まり、自己肯定感はいっそう低下してしまうのです。

中島氏は、こうした状況を招きやすい人の特徴として次のふたつを挙げています。

1. 失敗経験を引きずる

自己肯定感を下げるひとつめの原因は、失敗した経験をいつまでも引きずってしまうこと。たとえば、

  • 大学のゼミでプレゼン中に頭が真っ白になり、言葉に詰まって数分の空白時間が生まれてしまった。
  • 徹夜してつくった資料が上司には「いまいち」とあまりウケがよくなかった。

といったようなネガティブな経験を後悔し続けると、「また同じミスをしたらどうしよう」という未来への不安につながり、自己肯定感を低下させます。

さらに厄介なことに、「次は期待しているよ」などと他人がかけてくる励ましが、本人にとっては重荷になることも。せっかく励まされたにもかかわらず再び失敗した場合、「自分には一生できない」という過度の思い込みにつながることがあります。その思考が積み重なっていくことで自己肯定感がいっそう下がってしまうのです。

2. 他人と自分を比較する

もうひとつが、他人と自分を比較することです。身近な友人を切磋琢磨し合えるライバルとみなすことは、自分の成長につながる有効な方法ではあります。しかし中島氏によれば、自己肯定感の観点で考えると、相手に対する劣等感を生み出してしまう可能性があるそう。

たとえば、知人が難しい資格を取得しており、あなたはそれを目安にして懸命に勉強するものの、なかなか合格できないとしましょう。最初はひとつの目標にすぎなかった資格取得を「自分には無理だ」と決めつけて、自分と知人を隔てる大きな壁のように感じてしまうようになります。このように、他者を過剰に評価し相対的に自分を否定することで、自己肯定感は下がっていくのです。

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自己肯定感を高めたいなら「輝かしい過去」を思い出すといい

「目標実現の専門家」で、多くの企業でメンタルコーチを務める大平信孝氏は、自己肯定感を高める方法として明るい過去を思い出すことをすすめています。というのも、私たちはいい過去より悪い過去のほうをより強く記憶してしまうからです。

大平氏によれば、人間がそもそもネガティブなことを考えがちな性質をもっているのは、脳の防衛本能によるそう。過去の失敗や悪い経験を繰り返さないようにするため、脳はそれらの経験を強烈な印象とともに記憶するのです。

中島氏いわく、こうした過去の失敗から生じる恐怖心などは、脳へ繰り返し刷り込まれていきます。すると、ポジティブになろうとしても、無意識のうちに自己否定的な考えに陥ってしまうのだそう。

このままでは、悪い過去ばかりが思い出されて、どんどん自信をなくし、自分を肯定できなくなっていく一方ですよね。そこで行なうべきなのが、いい過去に目を向けること。そのためのメソッドとして大平氏は、自分が「輝いていた過去」にスポットを当てる「井戸メソッドを提唱しています。

井戸メソッドの「井戸」とは、「輝いていた過去を引き上げる井戸」のこと。まず紙面上に、漢字の「井」のような3×3の9マスをつくります。そのあと、それぞれのマスに自身の輝かしい過去や人生における名場面を書き込むという、とてもシンプルな方法です。書き込むのは、自分が輝いていたと思う過去ならなんでもよいそう(主観的でOK)。ネガティブな過去は無視すことも大切なポイントです。

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「井戸メソッド」で輝かしい過去を思い出してみた

筆者自身、過去の苦い失敗談や後悔した経験を思い出すことが多く、一度思い出すとそのことをずっと考え続けてしまいがちです。そこで筆者も、自分が思う私の人生の名場面を井戸メソッドで9つ挙げてみました。その結果は以下のとおり。

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英語のスピーチコンテストで3位に入賞したこと、自身のインタビューが書籍の一部になったことなど、何かしらの成果を挙げた経験をまず入れてみました。

また、子どもの頃から憧れていた本場のブロードウェイに行ったことや、ハワイでの学習プログラムでノースショアに行ったこと、小学生の頃に経験したふたつの大きな舞台のことなど、自分自身の気分が上がった過去も一緒に盛り込んでいます。

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「井戸メソッド」を実践したら自己肯定感の高まりを感じられた!

嫌な過去に対するネガティブな感情で苦しみがちだった筆者が、井戸メソッドで過去の明るい経験ばかりを思い出してみたところ、「自分にはこんなにも自慢できるようないい過去があって、意外と頑張ってきたんだな」と自分をいままで以上に肯定することができました

実践にあたり気をつけたことは、「輝かしい過去」の解釈に幅をもたせることです。大平氏いわく、輝かしい過去とは、決して何かすばらしい業績を残した経験だけを指すのではないそう。自分の気分がよかったこと、ハッピーだったことも、輝かしい過去だと言います。

自己肯定感の低い人は「自分には輝かしい過去なんてない……」と思ってしまうかもしれません。ですが、「好きなアーティストのライブに行った」「気になる人と出かけた」といった過去において、あなたは輝いていませんでしたか? そう考えれば、いい過去を思い出す作業を難しく感じずにすみますよ。

もちろん、初めて井戸メソッドを実践するとなると、9つすべてのマスをいきなり埋めることはなかなか難しいもの。思い出したらそのつど書き込むというやり方でもよいので、マスをできるだけ埋められるように考えてみましょう。

***
3×3の9マスを、あなたの輝かしい過去でいっぱいにしてみてください。あなたにも、失敗やトラウマだけでなく、明るく自慢できるような思い出がきっとあるはずです。ぜひ井戸メソッドを実践して、自分自身をほめちぎってみてくださいね。

(参考)
東洋経済オンライン|自己肯定感が低い人に表れる危ない5つの特徴
STUDY HACKER|いつもネガティブな人に朗報。自己肯定感が高まる、朝イチと日中の “意外な習慣” があった。
プレジデントウーマンオンライン|現代人が陥りやすい心のワナとは知らぬ間に自己肯定感を下げるヤバい行動2つ
リクナビNEXTジャーナル|仕事のストレスを手なずける3つの要素とは?カリスマカウンセラーに聞く感情マネジメント術
STUDY HACKER|「できない」という思い込みから抜け出す!過去・現在・未来すべてを自己肯定する2つのテクニック
STUDY HACKER|「やる気が出ない」は1枚の紙で解消可能。"9つの過去"を書き出すだけで行動力がみなぎるワケ。
大平信孝 (2018), 『たった1枚の紙で「続かない」「やりたくない」「自信がない」がなくなる』, 大和書房.

【ライタープロフィール】
YG
都内大学に在籍中。専攻は国際日本学と言語学。デザイン研究や社会学等にも興味あり。趣味は文筆、読書、語学。好きな作家は安部公房。好きな芸人はラーメンズ。

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