心が疲れていると感じたら……チャートですぐわかる「あなたに最適なノート習慣」

メンタル回復に効くおすすめノート習慣01

「自信がなくて自己嫌悪に陥ってばかり……」
「自分に合ったストレス解消法がなかなか見つからない……」
「もっと楽しく毎日を過ごせれば、勉強も仕事も頑張れるのに……」
こんなふうに感じているのならば、メンタルマネジメントのひとつとして「ノート習慣」を始めてみませんか?

本サイトではこれまで、さまざまなノート習慣をご紹介してきましたが……あなたに合ったものを見つけるために、まずはこちらのチャートをやってみてください。

メンタル回復に効くおすすめノート習慣02

たどり着いた先が、今のあなたに最もおすすめのノート習慣です! 詳しく見ていきましょう。

【1】ジャーナリング

「ネガティブになることが多くて」「夜に時間をとれる」人には、「ジャーナリング」をおすすめします。これは、自分の頭に浮かんだ思いや考えをひたすら紙に書いていくという、きわめてシンプルなもの。“書く瞑想” とも呼ばれます。

ペンシルバニア州立大学の研究によれば、このジャーナリングには「抑うつ感の改善」「不安症状の改善」「幸福感の上昇」といった効果が確認できたとのこと。休んでいるつもりでも、私たちは、まだ終わっていない仕事や次の試験のこと、人間関係のトラブルといった不安に心を支配されがち。ジャーナリングは、それらを言語化して書き出すことで不安を外に出し、心を楽にしてくれる方法なのです。

マインドフルリーダーシップインスティテュート(MiLI)代表理事の荻野淳也氏によれば、ジャーナリングは「頭で考えずに手を動かす」ことがポイントとのこと。また、周囲に気が散るものがないプライベートな空間で実践するのがいいそうです。最初は5分からでもいいそうなので、1日が終わる夜の落ち着く時間帯にノートに向き合い、毎日ジャーナリングをやってみてはいかがでしょうか。

もっと詳しく知る→頭に浮かぶことを “紙に書く習慣” 始めませんか? 科学的に証明された「ジャーナリング」のすごさ。

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『頭に浮かぶことを “紙に書く習慣” 始めませんか? 科学的に証明された「ジャーナリング」のすごさ。』より画像引用。「今私は何を望んでいるのか?」をテーマにジャーナリング実施した。

【2】感謝の日記

「ネガティブになることが多くて」「夜にあまり時間をとれない」人には、「感謝の日記」がおすすめです。これは、メンタリストのDaiGo氏が紹介するノート習慣であり、週に一度「自分は何に対して感謝しているのか」を書いていきます。感謝の対象は人間に限らず、飼っているペットやアート作品、出来事などでもかまいません。

なぜ「感謝」なのか、それは私たちの幸福度などに関わってくるからです。ケント州立大学の研究者が発表した論文によれば、被験者に3週間にわたり “感謝の手紙” を書いてもらったところ、抑うつ症状が減少したほか、幸福度が高まり人生の満足度も上昇することが確認されたのだそう。

「感謝の日記」は週に一度でよく、毎日書かなくてはいけないという縛りは特にないため、忙しい人も実践しやすそうですね。疲れがたまっているとき、週を振り返りたいとき、または感謝したい出来事に出会ったとき……書きたいなと思ったタイミングで、感謝の日記に取り組んでみてはいかがでしょうか。

もっと詳しく知る→メンタリストDaiGo式『感謝の日記』をやってみたら、“あの5文字” の大切さに気づかされた。

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『メンタリストDaiGo式『感謝の日記』をやってみたら、“あの5文字” の大切さに気づかされた。』より画像引用。書けば書くほど、ますます感謝の気持ちが湧き出てくるようになったとのこと。

【3】ほめ日記

「それほどネガティブにはならず」「自分のポジティブな部分を見つけるのが得意」な人におすすめなのは「ほめ日記」です。これは、自己尊重プラクティス協会代表理事の手塚千砂子氏が推奨するノート習慣。夜に今日1日を振り返り、「自分で自分をほめてあげたい」ということを書き出していきます

ほめられることの効果は科学的にも立証されています。厚生労働省管轄の自然科学研究機構生理研究所が実施した研究によれば、被験者を「自分が評価者からほめられる」「他人がほめられているのを見る」「自分の成績だけ見る」の3つのグループに分けてトレーニングをしてもらったところ、最も成績が伸びたのは「自分が評価者からほめられる」グループでした。実験にあたった菅原翔特別研究員は、記憶の定着を促すドーパミンが、ほめられることでより分泌され学習効果が高まったのではないかと考察しています。

そして前出の手塚氏によれば、自分をほめることは誰かからほめられることと同様の効果があるとのこと。同時に、手書きで行なう「ほめ日記」は、やる気などを司る脳の前頭前野の血流を良くするとも述べています。

「ほめ日記」のポイントは、ただ事実や出来事を書くだけではなく、最後に「えらい!」「頑張った!」など、自分をほめるひと言を添えてあげること。たとえば、「今日は会議が無事に終わった」だけではなく、「今日の会議を無事に終わらすことができた! チームの意見をまとめられた自分、えらい!」と、自分をほめてあげる言葉を加えてあげるといいでしょう。

もっと詳しく知る→自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫

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『自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫』より画像引用。たとえ失敗や悪いことが起きても前向きな反省ができるようになったとのこと。

【4】スリー・グッド・シングス

「それほどネガティブにはならないが」「自分のポジティブな部分を見つけるのも得意ではない」という人には「スリー・グッド・シングス」がおすすめです

やり方は、1日の終わりに「今日あった3つの良いこと」をノートに書き出していくだけ。3で紹介した「ほめ日記」と異なるのは、必ずしも自分にだけフォーカスを当てる必要はないということ。どんなに小さなことでもいいので、日常に転がるポジティブな発見を3つだけ書き出します。

この「スリー・グッドシングス」は、アメリカの心理学者アメリカの心理学者マーティン・セリグマン氏によって提唱されたものです。うつ改善や幸福度アップに効果があることが実証されています

「先輩が気持ちよく挨拶を返してくれた」「いつもと違う道を通ったら、かわいい雑貨屋を見つけた」など、日頃なんとなく見過ごしてしまう光景にも “すてきなもの” は隠れていますよね。そのように、日常のポジティブな面に意識を向け、それを軸として過ごすことが、幸せを感じられるようになるための大事なカギなのです。

もっと詳しく知る→悪い感情は書きなぐり、良かったことは3つ書き出す――“2つのノート習慣” で心を整理しよう

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『悪い感情は書きなぐり、良かったことは3つ書き出す――“2つのノート習慣” で心を整理しよう』より画像引用。書く内容はどんなに些細でも可。

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なんとなく気分が下を向いている。もっと毎日をポジティブに過ごしたい。そんなときは、ぜひペンを持って少しの間だけノートに向かってみてください。紙に書くというシンプルな方法ですが、不思議と安心感が得られ、新たな発見も得られます。今回ご紹介したノート習慣を参考に、あなただけの特別なノートをつくってみてください。

(参考)
JMIR Publications|Online Positive Affect Journaling in the Improvement of Mental Distress and Well-Being in General Medical Patients With Elevated Anxiety Symptoms: A Preliminary Randomized Controlled Trial
NIKKEI STYLE|書く瞑想、ジャーナリング 集中力高め仕事効率を改善
STUDY HACKER|頭に浮かぶことを “紙に書く習慣” 始めませんか? 科学的に証明された「ジャーナリング」のすごさ。
Mentalist DaiGo Official Blog|3分で心の余裕を作る方法
Springer Link|Letters of Gratitude: Further Evidence for Author Benefits
STUDY HACKER|メンタリストDaiGo式『感謝の日記』をやってみたら、“あの5文字” の大切さに気づかされた。
STUDY HACKER|自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫
imidas|「ほめられると伸びる」は本当だった!
STUDY HACKER|悪い感情は書きなぐり、良かったことは3つ書き出す――“2つのノート習慣” で心を整理しよう
プレジデントオンライン|悲観症克服:就寝前の「3つのよいこと」メモ習慣

【ライタープロフィール】
青野透子
大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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