1~2月の過ごし方次第で「勉強できる人」になれる。勉強習慣をつけるまでの66日間の過ごし方

勉強習慣をつけるまでの66日間の過ごし方01

昨年、みなさんは満足に勉強することができましたか? できたと答える人もいれば、「資格をとろうかと思って勉強し始めたけど、1か月も続かずに挫折してしまった」など、思うように勉強できなかったと答える人も多くいるでしょう。

そこで今回は、昨年あまり勉強できなかった人に向けて、今年こそ「勉強できる人」になる方法をお伝えします。

記事の前半では、心理カウンセラーで自己肯定感の第一人者・中島輝氏が『STUDY HACKER』で語ってくれた「自己肯定感と習慣化の6ステップ」の概要をおさらい。後半では、中島氏の見解をふまえた具体的なアクションをご提案します。

最後までお読みいただければ、あなたも今年は「勉強できる人」になれるはず! ではご説明しましょう。

自己肯定感の第一人者・中島輝さんが教える「習慣化の6ステップ」

中島氏によると「習慣化のサイクルには6つのステップがあり、それが自己肯定感を支える「6つの感」と深く関連している」そう(STUDY HACKER|習慣化は自己肯定感を高めながら行なうとうまくいく。習慣化成功までの66日間の過ごし方)。そして中島氏は、「自己肯定感と習慣化の6ステップ」を考案しました。

「ロンドン大学のフィリップ・ラリー博士らの研究によると、新習慣が身につくまでの平均時間は、66日だ」と説明する中島氏は、66日を6つのステップに細分化。各ステップに「6つの感」を当てはめ、「自己肯定感のなかでそのサイクルをクリアするのに最も役立つ感情」として示したのです。

  • ステップ1(0~1日め):自尊感情「自分には価値があると思える感覚」
  • ステップ2(2~8日め):自己受容感「ありのままの自分を認める感覚」
  • ステップ3(9~21日め):自己効力感「自分にはできると思える感覚」
  • ステップ4(22~31日め):自己信頼感「自分を信じられる感覚」
  • ステップ5(32~60日め):自己決定感「自分で決定できるという感覚」
  • ステップ6(61~66日め):自己有用感「自分はなにかの役に立っているという感覚」

(※各ステップの日数および “感” は『STUDY HACKER』を参照。それぞれの “感” の意味は「マイナビニュース|“自己肯定感”を高める6つのワーク。―ネガティブをポジティブにとらえ直せ! /心理カウンセラー・中島輝」より引用)

今年こそ勉強の習慣化に成功したいなら、上記のステップを参考に、いま自分がどのステップにいるのかを把握しながら、そのときに最も満たすべき “感” を意識して勉強に取り組むことが重要なのです。

勉強習慣をつけるまでの66日間の過ごし方02

勉強できる人になるために、66日間をこう過ごしてみよう

以上をふまえ、「今年こそ勉強を習慣にしたい!」という方に向けて、「習慣化の6ステップ」に沿ったアクションをご提案します。

習慣化にかかる目安は66日なのですから、お正月のうちにスタートした場合には1月・2月の過ごし方が重要。スタートを「1月4日」と想定した場合の各ステップの日付もお伝えしますので、ご自身のスケジュール帳と照らし合わせ、「この時期にはこんなことをしよう」と想像しながら読み進めてみてくださいね。

ステップ1(0~1日め)自尊感情を満たす

0~1日め(例:1月4日~5日)は「なりたい自分をイメージし、どんな習慣に取り組みたいかを模索する時期」(STUDY HACKERより)。

ですから、まずは以下のように、「勉強習慣が身についている自分」をイメージしましょう。

  • 希望部署への異動が叶うように、必要な知識について毎日15分勉強する。
  • 資格試験に合格するために、毎日30分机に向かって勉強する。

この時期には、「自分には価値がある」と思う自尊感情が重要です。でも、あれこれ考えるうちに「自分にはできないかも」「どうせ無理だろうな」などネガティブな感情が湧いてしまうこともあるかもしれません。

そんなときは、「ネガティブにとらえたものをポジティブにとらえ直す」とよいそう(マイナビニュースより)。たとえば、以下のような感じです。

  • 「自分にはできないかも」→「とりあえずやってみよう」
  • 「どうせ無理だろうな」→「なんとかなるだろう」

ポジティブな言葉で自尊感情を満たし、最高のスタートを切りましょう!

勉強習慣をつけるまでの66日間の過ごし方03

ステップ2(2~8日め)自己受容感を満たす

2~8日め(例:1月6日~12日)は「現状維持を求める本能が、新しい習慣に反発する時期」(STUDY HACKERより)。「自分はどうして勉強なんてしているんだ?」「いや、勉強を頑張るって決めたじゃないか」などと思いが揺れるのです。

そうした思いを受け止めるのが「ありのままの自分を認める自己受容感」。この自己受容感を養うには、「自分を必要以上に責めないおおらかさを持つことが鍵」なのだそう(マイナビニュースより)。

たとえば、これまで仕事後にテレビを見ていた時間を勉強に充てようとすると、現状維持を求める本能が働いて「テレビを見たいな……」と思ってしまうかも。そんなときは、ありのままの自分を認め「そんなこともあるよな」とおおらかに受け止めましょう。

逆に「やっぱり勉強に向いていないんだ」などと自分を必要以上に責めてしまうと、勉強すること自体を諦めてしまうことになりかねないので注意が必要です。

ステップ3(9~21日め)自己効力感を満たす

9~21日め(例:1月13日~25日)は、「油断すると途切れてしまいそうになる習慣を、なんとか持続させる不安定な時期」(STUDY HACKERより)。ですが、「自分にはできる」という自己効力感があれば乗り切れるとのこと。

この自己効力感を高めるために、中島氏は「if-thenプランニング」をすすめています。希望の行動を習慣化するため、「もしXが起きたら、行動Yをする」とあらかじめ決めておく、というものです。中島氏はその効果を、「日々のなかで感じる「できた!」が積み重なれば、「自分にはできる!」と思えるように」なると述べています。(マイナビニュースより)

たとえば、正月休み明けで仕事が忙しく、疲れがたまってきたら……。 夜に勉強すると決めていても、「どこかのタイミングで勉強しよう」と漠然と考えているだけでは、結局だらだらと過ごしてしまい勉強できないかもしれません。

そうならないために、「入浴後に髪の毛を乾かしたら、机に向かって勉強する」などと決め、行動しやすくしましょう。そうして実際に勉強できれば、「自分はできる!」という自己効力感が満たされ、習慣が途切れづらくなるはずですよ。

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ステップ4(22~31日め)自己信頼感を満たす

習慣化の中盤である22~31日め(例:1月26日~2月4日)の時期は、「無意識のうちに習慣を実践できている日もあれば、しんどく感じる日もある」時期(STUDY HACKERより)。早めに帰宅できた日は苦もなく勉強できても、残業で帰宅が遅くなると勉強するのがつらく感じる――そんな状況をイメージするとわかりやすいかもしれません。

そこで不可欠なのが、「自分を信じられる感覚」である自己信頼感です。「自分なら大丈夫。勉強を続けられる」と信じて、毎日勉強に臨みましょう。

とはいえ、しんどい気持ちを無視するとストレスを生みかねないもの。中島氏いわく「ストレスが重なれば、自分を信頼する心が揺らいでしまう」(マイナビニュースより)。つまり自己信頼感にとってストレスは大敵なのです。ですから、勉強を続けると同時にストレスに対処する必要があります。

毎日勉強のことばかりを考えるのでなく、自分を労わることを怠らないようにしましょう。たとえば、勉強のご褒美として好きなおやつを食べる、週末にマッサージに行くなど……。そうしてストレスに対処できれば、自己信頼感が高まり、しんどく感じる日があっても乗りきれるでしょう。

ステップ5(32~60日め)自己決定感を満たす

32~60日め(例:2月5日~3月5日)は「習慣が定着し、無意識のうちに取り組めるようになる」時期(STUDY HACKERより)。この頃には、仕事で疲れている日でも、自然と机に向かって勉強できるようになっているはず。

このステップに深く関わっているのが、自己決定感です。つまり「『自分で決めた!』という『人生を自分でコントロールできる感覚』」をもつこと(マイナビニュースより)。

たとえば、仕事後で疲れていても自然と机に向かって勉強できている事実に対して、以下のように「自分で決めたことなんだ」という認識をもちましょう。

  • 「今年こそ資格試験に合格するという目標を自分で決めたな」
  • 「毎日30分机に向かって勉強すると自分で決めたんだったな」

このように考えれば、自己決定感が満たされ、さらなる自己肯定感の高まりが期待できるでしょう。

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ステップ6(61~66日め)自己有用感を満たす

いよいよ最終ステップ。61~66日め(例:3月6日~11日)は、「定着した習慣が求めていた成果をもたらしてくれる収穫の時期」(STUDY HACKERより)。この頃になると、勉強してきた内容によっては、仕事で活かしたり、資格試験に挑戦したりする機会がある人もいるでしょう。

さらにこの時期には、「自己有用感が満たされ、次に踏み出すエネルギーが得られる」とのこと(同上)。自己有用感とは自分が役に立てている感覚のことですから、学んだことを仕事で活かしたり、誰かに教えたりするなど、積極的にアウトプットしてみましょう。

『ありがとう』という言葉を得られたなら、あなたの自己有用感は一気に高まっていく」と中島氏(マイナビニュースより)。自分が勉強したことを通じて周囲から感謝される機会がもてれば、「もっと勉強を頑張ろう!」「次はこんな勉強をしてみたい!」などとさらなる意欲が湧いてくるはずですよ。

***
勉強を習慣化すれば、ビジネススキルが高まったり、新たな資格を取得できたりと、たくさんのメリットを得られるでしょう。ぜひ1月からスタートを切って、勉強面で充実した一年を過ごしてくださいね。

(参考)
STUDY HACKER|習慣化は自己肯定感を高めながら行なうとうまくいく。習慣化成功までの66日間の過ごし方
マイナビニュース|“自己肯定感”を高める6つのワーク。―ネガティブをポジティブにとらえ直せ! /心理カウンセラー・中島輝

【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

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