みなさんは、年収1,000万円を超えるハイクラスプレイヤーが、どんな休日を過ごしていると思いますか?
彼らの休日を覗いてみると、オンオフをうまく切り替えながら、ハードな仕事をこなしていく秘訣が見えてきます。
今回は、ハイクラスプレイヤーの休日の過ごし方を3つ紹介し、キャリアアップにつながるヒントをお伝えしましょう。
1. 平日の勉強内容をまとめている
「資格取得のために勉強したいけど、多忙で勉強時間を確保するのが難しい……」
こんなふうに悩んでいるなら、平日はスキマ時間に少しずつ学習し、休日はそのまとめを行なうのがおすすめです。
日本金融経済研究所代表理事で大阪公立大学客員准教授の馬渕磨理子氏は、自身の経験もふまえながら、忙しい日々のスキマ時間を情報のインプットに充て、余暇はインプットした情報の、整理や知識の深掘りに使うことを推奨しています。なおかつ余暇に入る前は、どんなふうに時間を使うか、見込みを立てておくことも大切だと言います。*1
この手法を取り入れた平日・休日の勉強内容を、以下のとおり考えてみました。
【平日の勉強内容】
- 本やテキストを読んでラインマーカーを引く、付箋を貼るなどして、要点を押さえておく。
- 要点を休日前にざっと振り返り、不明点や深掘りしたい内容を絞り込んでおく。
【休日の勉強内容】
- 絞り込んでおいた内容を整理しながら掘り下げ、理解を深める。
また、このやり方にコーネル式ノート術を活用するのもおすすめです。紙面を以下のとおり3分割するこのノート術は、理解や記憶を助けるといいます。*2
馬渕氏に倣いながら、このノート術を使って勉強しようとすると、こんな感じになります。
- 【平日】
┗ノート欄:インプットしたい学習内容を書き留める
┗キュー欄:学習内容の不明点やポイントを書き出し、絞り込む - 【休日】
┗サマリー欄:絞り込んでおいた内容の整理・掘り下げ・まとめ
まとめ作業だけなら、勉強で休日が潰れてしまうこともないはず。ノートのフォーマットがあれば、なおさらやりやすいでしょう。学習習慣を身につけたい人は、参考にしてみてください。
2. からだを鍛えている
「いまの自分に、なんとなく自信がもてない……」などとネガティブになりがちな人は、ハイクラスプレイヤーに倣い、休日に少しでもからだを鍛えてみてください。もれなく自信がついてくるはずです。
たとえば、日本最大級のクラウドソーシングを運営するランサーズ株式会社の代表取締役社長CEO・秋好陽介氏も、休日にからだを鍛える一流ビジネスパーソンのひとり。平日1~2日と、休日1日の筋トレを自身の決まりごとにしているそうです。*3
その秋好氏と、同じく筋トレを日課にしている総合印刷会社・株式会社帆風の代表取締役会長 犬養新嗣氏との対談では、筋トレのメリットについてこう話されています。*3
- からだが引き締まり見た目の印象がよくなる
- 筋トレで小さな成功体験を積めるので前向きになれる
- 筋力がついて胸を張るようになり姿勢がよくなる
- からだが変わっていくことで自信もついてくる
ハイクラスプレイヤーは、多くの挑戦を通じて失敗やトラブルに直面し、心身ともに疲労することがあります。このような厳しい状況を乗り越えるには、体力づくりが重要です。運動は単に体力向上だけでなく、前向きな姿勢や自信の獲得にもつながります。
しかし、運動習慣のない方にとって、毎日の筋トレは難しいかもしれません。そこで、まずは休日だけでも運動を始めてみましょう。自宅で使える簡単な運動器具を活用し、5分や10分からでも構いません。短時間でも継続的に取り組むことが大切です。
小さな目標でも、それを達成することは立派な成功体験となります。この成功体験が自信を育み、仕事への姿勢にも良い影響を与えるでしょう。運動を通じて心身ともに強くなることで、ハイクラスプレイヤーとしての成長につながるのです。
3. 外出を意識する
「土日に家でのんびりしてからだを労わったのに、なぜか月曜日からだるさを感じる……」こんな経験はありませんか。じつは、からだの疲れをとろうとして家に引きこもると、反対に心が疲れてしまうのです。
大手外資系企業を中心に健康相談を実施している医師の武神健之氏によると、まったく予定を入れない休日でからだは休まるけれど、気分転換にはならないため、「金曜日と同じ気持ちで翌週を迎えること」になるそうです。こうした状況の連続が、メンタルヘルス不調につながるわけです。*4
逆に、どんなに忙しくても週末遊びに出掛けるなど活動的な人は、「それが気分転換となり、気持ち新たに翌週からまた元気に働くことができる」と武神氏は説明します。*4
たとえばPayPay銀行の代表取締役社長・田鎖智人氏は、休日子どもの世話をして一緒に遊ぶことでエネルギーを発散させ、精神的にもリラックスしていると言います。*5
平日には得られない楽しさを存分に味わうからこそ、休日のあいだリフレッシュすることができ、次の平日も快活に仕事をこなせるのでしょう。
メンタルヘルスの観点では、週末を楽しむのは2週間に1回くらいで安心だと武神氏は伝えています。*4
子どもと一緒に遊ぶ、友人と食事をする、家族とショッピングに出かける、セミナーに参加して出席者と話すなど、人によって楽しいと感じる予定はさまざまです。
ハイクラスプレイヤーに倣いつつ、ご自身がリフレッシュできる予定で休日を無理なく過ごしながら、キャリアアップ&年収アップを目指していきましょう。
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今回は、ハイクラスプレイヤーの休日を3つ紹介しました。いずれも前向きかつ健康的なので、迷わず取り入れてみてください。
*1: 東洋経済オンライン|収入を10倍にした私が「ゴルフは絶対しない」ワケ 勉強時間を作るための自分なりのルール
*2: STUDY HACKER|理解が進んで記憶が定着! 「コーネル式ノート術」で「資格試験勉強」がかなりはかどる
*3: 講談社|一流を目指す経営者は、なぜ筋トレに夢中になるのか
*4: プレジデントオンライン|外資系企業の産業医は知っている"忙しくても元気な人"の休み方
*5: 日経ビジネス電子版|富士山麓を25時間半で走破
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。