手帳をうまく活用すれば、仕事のタスクが次々解決し、勉強の予定を立てやすくなります。手帳の効果的な使い方を知り、ビジネスでもプライベートでも目標達成してみませんか?
1日のスケジュールの管理方法、時間の生み出し方、メモの取り方など、おすすめの手帳活用術をご紹介します!
手帳を活用するメリット
近年、紙の手帳を活用していないという方は多いかもしれません。予定の管理もメモ書きも、スマートフォンのアプリケーションで簡単にできますからね。
しかしじつは、紙の手帳の人気が衰えたわけではないのです。2018年、株式会社マクロミルが1万人に実施したアンケート調査により、以下の傾向がわかりました。
- 紙の手帳を使っている:39%
- スケジュール管理アプリを使っている:21%
紙の手帳を使っている人は、デジタルツールを使っている人より多かったのです。「10代男性」を除く全ての層で、紙の手帳を使っている人のほうが多いという結果でした。
PCやスマートフォンが普及した現代でも、紙の手帳が強い支持を集めている理由は、紙の手帳がデジタルツールにはないメリットを備えているから。以下の3つが挙げられます。
見返しやすい
紙の手帳は、書いた内容を見返すのに便利です。数年前の記録を読み返したくなったとき、PCやスマートフォンの場合、該当フォルダを探し出す手間があるので、思いのほか時間がかかってしまいます。
一方、紙の手帳なら、手帳を取り出して該当ページを開くだけですから、ものの数秒で過去の記録にアクセスできます。紙の手帳は、デジタル媒体に比べ過去の記録をスピーディーに参照でき、1年分の情報が1冊にまとまっているので、求める情報を探し当てやすいという利点があるのです。
また、紙媒体は、デジタル媒体に比べて「一覧性が高い」という長所ももっています。たとえば、スマートフォンのメモアプリに長い文章を書いた場合、スクロールしながら一部分ずつ読んでいくしかなく、全体を一目で見渡すことができません。PCなら画面はもう少し大きいですが、「スクロールしなければ全体を見られない」という点では同じ。
その点、紙の手帳なら、ページに書かれた情報を一度に見渡すことができますし、ページをめくるときにも、指やしおりを挟んでおけば簡単に行き来できます。
直感的に書き込める
紙の手帳は、より直感的に情報を入力しやすいという強みももっています。矢印を書いたり、文字の大きさを変えたり、囲みをつけたり、図を描いたり。イメージを自由に表現できるのは紙媒体ならではです。
デジタル機器で上記のような操作をしようとすれば、いちいちボタンを押して設定を変更せねばならず、非常に面倒です。字の大きさひとつ変えるだけでも、そのつどフォントサイズを指定し直さなくてはいけません。ただ文字を打つだけでいいのであれば、デジタルのほうが便利かもしれませんが、表現の自由度という点では、紙媒体には遠く及ばないのです。
記憶に残りやすい
手書きをすることで情報が記憶に残りやすいというのも、紙の手帳ならではのメリットです。プリンストン大学が2014年に行なった研究では、手書きでメモを取るグループとノートPCでメモを取るグループに学生を分けたところ、手書きでメモをした学生のほうが講義の内容をよく記憶できていました。
ノートPCだと記憶に残りにくかった理由は、画面内で同時に複数のウィンドウが開くので、脳が複数の情報処理を同時に行なう「マルチタスク」状態になり、集中力が低下してしまうため。また、キーボードでは多くの文字を高速で入力できるので、講師の話を自分の言葉で言い換えず、そのまま文字起こししがちになることも、情報が頭に残りにくかった理由として挙げられています。
見返しやすい・直感的に書き込める・記憶に残りやすいという3つの理由から、スケジュール管理やメモには、ぜひ紙の手帳を活用することをオススメします。
手帳活用術の基本
コンサルティング会社・ブラマンテ代表の田島弓子氏は、手帳を「仕事のプラットフォーム」と捉えて活用しているのだそう。スケジュールも、タスクの進捗状況も、目標も、アイデアも、とにかく「仕事のことは全部手帳に書いてある」という状態にしておけば、情報が一元化され、シンプルかつ効率的に管理できるのです。
では、ビジネス手帳には具体的にどんなことを書くべきなのでしょうか。
手帳に書くべきこと1:スケジュール
スケジュール管理は、手帳の最も基本的な機能。納期やアポイントの日時を書くだけでなく「どのタスクを」「どの時間に」こなすのか、行動をなるべく具体的に計画しておくことが理想です。
時間管理コンサルタントの水口和彦氏によると、大きめのタスクは、所要時間が2時間以内になるよう分解するといいのだそう。「プレゼンテーションに使うスライドを作成する」という大タスクなら、以下のような小タスクに分けると、ひとつのタスクが2時間以内に終わるのではないでしょうか。
- 必要な項目を書き出す
- 紙に下書きする
- スライドを作成する
- ミスがないか確認する
また、元大蔵省官僚で経済学者の野口悠紀雄氏によると、資格の勉強や大きなプロジェクトなど長期的なスケジュール管理には、「3段階」の計画が必要なのだそう。
- プラン二ング:「○○までに××を達成する」と、期限つきの目標を立てる。
- プログラミング:目標を達成するための方法を考える。
- アクション:プログラミングの内容を1日ごとの行動に落とし込んで、具体的なスケジュールを立てる。
たとえば、以下のような具合です。
- プランニング:3ヵ月で簿記2級に合格する
- プログラミング:そのために、参考書を1冊マスターする
- アクション:そのために、参考書の学習を一日2ページずつ進める
手帳に書くべきこと2:やりたいことリスト
手帳には、決定したスケジュールを記録するだけでなく、「今後やりたいこと」や「叶えたい理想」も書いておくのがオススメです。
手帳ライフコーディネーターの青木千草氏によると、「今後やりたいこと」を手帳に書き込むと、自分が漠然と抱いている理想や願望が可視化されるため、目標を見つけたり行動を促したりする効果が期待できるのだそう。つまり、手帳は、単に情報を記録するだけでなく、自分の心と向き合うためのツールとして活用することもできるのです。
実際に青木氏は、手帳に「ワクワクリスト」を書きはじめて3年以内に、書いた目標のほとんどを叶えることができたのだそう。青木氏が紹介する手帳活用術のやり方は、以下のようなものです。
1. 「ワクワクリスト」を書き出す
「ミュージカルを観に行きたい」「本を読みたい」などの小さなものから「転職したい」「起業したい」など大きい目標まで、抱いている願望はとにかく書き出して、手帳の空きスペースやメモ欄にリストアップしてみましょう。文字にすると、漠然としていた自分の心が明確になり、なりたい自分・やりたいことが具体的に見えてきます。
2. スケジュールに落とし込む
「やりたいこと」を、なるべく具体的なスケジュールに落とし込みましょう。
- ミュージカルを観に行きたい→すぐチケットの発売日を調べ、公演日をカレンダーに記入する。
- 本を読みたい→いつどこで読むか決める。
- 起業したい→いつ、何をするかを具体的に決定する。
「プランニング・プログラミング・アクション」の考え方とも共通しますが、目標を具体的な計画に落とし込むことで、「漠然とした夢」が現実味を帯びていき、後回しにすることなく行動に移せるのです。
3. 週1回、「手帳タイム」を設ける
「ワクワクリストを作る」「具体的な計画に落とし込む」ための時間を、少なくとも週に1回は用意しましょう。手帳を書く時間は、自分の心と向き合うための大切な時間です。この1週間を振り返って、反省点を書き出す、計画を修正する、新たな目標を書き加えるなど、手帳の中身を常にアップデートしていきましょう。
手帳に書くべきこと3:メモ
打合せの内容や上司の指示・助言など、必要な情報は手帳に書き留めましょう。手帳とは別にメモ帳を用意している方もいるかもしれませんが、「手帳は仕事のプラットフォーム」という観点では、情報はなるべく一箇所にまとめるべきです。それに、手帳は基本的に肌身離さず持ち歩いているので、メモしたいときにサッと取り出しやすいという利点もあります。
メモを取るのが苦手な方のために、メモを取るときに気をつけたい3つのポイントをご紹介します。
メモのコツ1:キーワードで書き留める
きちょうめんな人ほど、メモを長文で、なるべく詳しく書こうとしてしまいがち。しかし、それだと書くことばかりに夢中になってしまい、肝心の話の内容に集中できませんし、相手に悪印象を与える可能性すらあります。
ビジネスプランナーの坂戸健司氏は、キーワードに絞ってメモすることを推奨しています。たとえば、「書類を提出する前は、必ず見直すように」と上司に指導されたら、「書類見直す」と必要最低限の言葉で書き取ります。メモをすばやく終えれば、相手の話に集中できますし、要約の練習にもなるので、相手の言いたいことの本質をつかめるというメリットもあるのだそうです。
メモのコツ2:「5W2H」を意識する
とはいえ、キーワードだけでは情報の抜け漏れが生じてしまう恐れも。そこで意識したいのが、「5W2H」を書くこと。坂戸氏によると、5W2Hとは以下のものです。
- いつ(When)
- どこで(Where)
- 誰と(Who)
- なぜ(Why)
- 何を(What)
- どのように(How)
- いくらで(How much)
たとえば、以下のようにメモすれば、必要最低限の情報が記録されます。
- 「会議で使うプレゼン資料、今週中に作っといて」→「プレゼン資料 今週中」(Where)
- 「接待に使うお店、有楽町周辺で探しておいて」→「接待の店 有楽町」(Where)
「キーワード+5W2Hを書く」というメモの原則を押さえておけば、いざというときにアタフタすることもなくなるはずです。
メモのコツ3:不明点を書き留める
坂戸氏は、仕事でわからないことや疑問が生じたときも、こまめにメモすることをすすめています。疑問が生じてもそのまま流して忘れてしまう人と、あとで調べたり尋ねたりする人ととでは、どちらが成長できるかは明らかですよね。
疑問の解決を先延ばしにした結果、大きなトラブルに発展してしまう恐れもありますから、少しでも「あれ?」と思ったら書き留めておく習慣をつけましょう。
メモのコツ4:心に響いた言葉を書く
営業コンサルタントの和田裕美氏が推奨しているのは、仕事や日常生活で出会った「心に響いた言葉」を手帳に書き留めておくこと。上司や同僚など身近な人に言われたことはもちろん、本のフレーズ、映画のセリフなど、とにかく心に響いた言葉であれば何でもかまいません。
和田氏によれば、手帳はビジネスパーソンにとっての「ネタ帳」。良い言葉を日頃から意識的にストックしておくと、部下の指導やプレゼンテーション、スピーチなどの “いざというとき”、相手の心を動かすことができるそうです。
以上、手帳に書くべき要素として「スケジュール」「ワクワクリスト」「メモ」の3つをご紹介しました。手帳とは、単に予定を管理するだけのものではなく、さまざまに活用できるものだとおわかりいただけたかと思います。
手帳の種類別活用法1:デザイン別
一口に手帳といっても、活用法や目的に合わせてさまざまなタイプが開発されています。書店や雑貨店の手帳コーナーには、圧倒されてしまうほど多様な手帳が置かれておいるため、手帳選びに毎年苦労されている方も多いのではないでしょうか。そこで本章では、皆さんの手帳選びの参考になるよう、主な手帳の種類と特徴を解説します。
手帳は基本的に、「何日分記入できるか」で区別できます。大まかにいうと、以下の3パターンです。
- 月間タイプ:見開き2ページで1ヵ月分
- 週間タイプ:見開き2ページで1週間分
- 1日1ページタイプ:1ページにつき1日分
さらに、「週間タイプ」には以下のバリエーションがあります(詳細は後述)。
- 週間バーティカル
- 週間レフト
- 週間ホリゾンタル
月間タイプ
「月間タイプ」とは、見開き2ページが1ヵ月分のスケジュールになっているもの。長期間の予定を一覧できるので、数ヵ月先までの計画・予定などを把握したいときに便利です。
とはいえ、「月間タイプ」のページは、後述する「週間タイプ」「1日1ページタイプ」の手帳にもついていることがほとんど。したがって、手帳を本格的に活用したい人にとって、「月間タイプ」のページしかない手帳を購入するメリットは、あまりないかもしれません。
週間バーティカルタイプ
「週間バーティカルタイプ」とは、見開き2ページが1週間分になっており、1日ごとの記入欄が縦長・横1列に配置されている手帳です。1週間の予定を左から右へ直線状に把握しつつ、1日のタイムスケジュールもたっぷり書き込めるので、ビジネスパーソンに人気があります。
週間レフトタイプ
「週間レフトタイプ」は、「週間パーティカルタイプ」と同様、見開き2ページが1週間分ですが、1日ごとの記入欄が横長で、左ページにしかないという違いがあります。「バーティカルタイプ」と比べ、1日あたりの記入欄は半減する一方、右ページをフリースペースとして使えるので、1週間の振り返りなどを長い文章で書くことが可能です。
週間ホリゾンタルタイプ
「週間ホリゾンタルタイプ」とは、「週間レフトタイプ」と同様、記入欄が横長・縦並び。左ページに4日分、右ページに3日分の記入スペースがあるので、1日あたりの面積が大きいのが違い。日記など、長めの文章を書きたい人に最適です。
1日1ページタイプ
「1日1ページタイプ」とは、1ページにつき1日分の記入欄がある手帳。毎日まとまった分量の日記を書きたい方にオススメです。
このほかにも、見開き2ページが4日分になっていたり、丸々1日分だったりなど、さまざまなタイプがあります。書きたい情報量や活用用途、見た目の好みなどに合わせて手帳を選びましょう。
手帳の種類別活用法2:システム手帳
ページがルーズリーフのようになっており、自由に入れ替えられる「システム手帳」の活用法もご紹介します。以下のような別売りの各種ページ(リフィル)や専用アイテムを利用することで、活用方法や好みに応じたオリジナルの手帳にカスタマイズ可能です。
- 2つ折り式の幅広ノート
- ファスナーポケット
- カードホルダー
- 仕切り
- ToDoリスト
- 方眼ノート
- 付箋紙
- 路線図
- 穴あけパンチ
フリーライター・編集者で “手帳評論家” としても活動する舘神龍彦氏によると、システム手帳のメリットは、メモ欄が足りなくなったときに、追加できること。また、状況の変化により別のフォーマットの手帳を使いたくなったとき、「週間バーティカル」→「週間レフト」のように変更できる点も大きなメリットです。どの手帳を購入するか迷っている方は、ひとまずシステム手帳を購入し、さまざまなリフィルを試しながら、自分に合った活用術を探るのも手かもしれません。
システム手帳のサイズとしては、主に以下の3つがあります。
- A5:210mm×148mm
- バイブル:170mm×95mm
- ミニ6穴:125mm×80mm
王道とされ、ラインナップが最も豊富なのは「バイブル」ですが、大きい「A5」には、たくさん書き込めるというメリットが、「ミニ6穴」には携帯に便利というメリットがあります。手帳を思い通りに活用するため、利用スタイルに合わせて適切なサイズを選びましょう。
手帳の種類別活用法3:メーカー・ブランド別
手帳には、メーカー・ブランドごとに異なる個性があります。本章では、各社がリリースしている手帳ブランドと活用アイデアをご紹介しましょう。
EDiT
株式会社マークスの「EDiT」は、2012年に日本文具大賞デザイン部門でグランプリを受賞した、高品質の手帳。「1日1ページ手帳」のデイリーページには、最低限のケイ線しか引かれていないため、個人が自分の使い方に合わせて自由に編集(edit)しやすい仕様です。
「EDiT」には、種類によって、長期目標の管理に役立つ「年間プランニングページ」や「月間プランニングページ」がついています。長期目標や、目標を達成するための具体的なアクション、結果の振り返りなどを記録できるので、PDCAサイクルを回すのに便利です。
「EDiT」の公式サイトでは、活用術がたくさん紹介されているので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
NOLTY(旧・能率手帳)
「NOLTY」は、株式会社日本能率協会マネジメントセンターが発行する、日本でトップクラスに長い伝統をもつ手帳ブランド。「NOLTY」の前身である「時間目盛り入り手帳」が開発されたのは、なんと戦後まもない1949年のこと。2013年までは「能率手帳」というブランド名を冠していただけあり、スケジュール管理を合理化したい人に特にオススメの手帳ブランドです。
「NOLTY」には、上で挙げたような基本のタイプだけでなく、以下のようにさまざまなニーズに対応したラインナップがそろっています。
- 「月間横ケイタイプ」:見開き2ページが1ヵ月で、1行が1日分。
- 「週間方眼メモタイプ」:見開き2ページが1週間で、方眼ノートに自由記入。
- 「1頁2日タイプ」:見開き2ページが4日分。日誌や業務日誌に最適。
「NOLTY」は、製本品質へのこだわりでも知られています。手作業での材料調整や目視での製本チェックなどを通じて、一冊ずつ丁寧に仕上げられているのです。職人の手によって製本された美しい見た目、心地よい使い心地も、「NOLTY」の魅力だといえるでしょう。
ジブン手帳
コクヨ株式会社の「ジブン手帳」は、独自の三分冊構造に特色があります。一冊が「DIARY」「LIFE」「IDEA」という取り外し可能な3つの冊子で構成されているのです。
- DIARY:1年間のスケジュールや日記
- LIFE:「人生設計表」「ジブン年表」「記念日リスト」「座右の銘リスト」など
- IDEA:アイデアや話のネタ、読書感想文などメモ部分
一般的な手帳の場合、人生設計や「やりたいことリスト」などをせっかく書き込んでも、翌年の手帳に引き継げませんよね。しかし、「ジブン手帳」なら、翌年も引き継ぎたい「LIFE」と「IDEA」を取り外し、新しい「DIARY」と組み合わせて使えるのです。
ほぼ日手帳
「ほぼ日手帳」は、コピーライター・糸井重里氏が主宰する人気Webサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」のオリジナルグッズ。毎年およそ80種類ものデザインから選べたり、1日1ページ分のフリースペースがメインになっていたりと、各人が「自分の生活やスタイルにあわせて、自由にのびのび使える」というコンセプトが体現されています。
無印良品
生活雑貨でおなじみ、無印良品の「上質紙マンスリーノート」は、無印良品らしく優しい白とグレーでデザインされたシンプルな表紙が魅力的です。中身の文字やケイ線も、極力、薄く目立たないように印刷されているので、書き込んだ予定や記録が見やすい設計。余計なものをなるべく削ぎ落したシンプルな手帳がお好みの方には最適でしょう。
ロルバーン
文具の販売や輸出入などを手がける株式会社デルフォニックスのオリジナルブランド「ロルバーン」には、手帳もあります。表紙のバリエーションが豊富で、どれもスタイリッシュな持ち歩きたくなるデザイン。
2020年版だと、20という数字をシンボリックに強調した「2020M」、東京オリンピックをほうふつとさせる「プレーヤーL」など、遊び心満載の素敵な表紙がそろっています。
「超」整理手帳
「『超』整理手帳」とは、前出の野口悠紀雄氏が開発したシリーズ。通常の手帳とは全く異なる、横長のスケジュール表が折りたたまれた「ジャバラ式」の手帳で、8週間もの予定を一覧できます。「3年間カレンダー」もついているので、計画を長期的にふかんしたい方にはこのうえなく便利な手帳です。
Moleskine
Moleskine(モレスキン)は、世界中で愛されている伝説的ノートブランド。丸い角と重厚なハードカバー、表紙を抑えるゴムバンドが特徴的です。近年では、スターバックスや『スターウォーズ』とのコラボレーション商品をリリースするなど、伝統にとらわれないユニークな試みも行なっています。
そんなMoleskineの「ダイアリー」は、「デイリー」「ウィークリー」「マンスリー」の3種類。いずれも品質は折り紙つきなので、書き込みたい情報量や、表紙のデザインで選んでみましょう。
和田裕美の営業手帳
営業コンサルタントの和田祐美氏が手がける「和田裕美の営業手帳」は、毎年異なる書き下ろしメッセージ「WEEKの言葉」「月の言葉」や、「陽転思考十ヶ条」「元気が出る言葉集」など、ビジネスパーソンのモチベーションを高めてくれる読み物コンテンツが豊富なのが魅力です。
また、「営業手帳」と銘打つだけあり、成約件数などをグラフとして記録できる方眼ページがついているなど、特に営業担当者にとって嬉しい工夫が施されています。ビジネスパーソンとして本格的に手帳を活用したい、と考えている方にとって、最適だといえるでしょう。
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手帳にはじつにさまざまな種類・用途があることや、手帳をフル活用することで目標実現・パフォーマンス向上など多くのメリットがもたらされるとわかりました。自分に合った手帳を見つけ、何でもこまめに書き込む習慣を身につけましょう。
(参考)
HoNoTe|手帳派?アプリ派?感じられているメリットやユーザー属性を調査
Association for Psychological Science|Take Notes by Hand for Better Long-Term Comprehension
SAGE journals|The Pen Is Mightier Than the Keyboard: Advantages of Longhand Over Laptop Note Taking
ダイヤモンド・オンライン|一流のリーダー2人が手帳を語る「手書きの効果は絶大」
STUDY HACKER|「時間があるときにやろう」では何も進まない。仕事の先延ばしを防ぐ方法——水口和彦『仕事も学びも効率化 目からウロコの時間管理術』第6回
プレジデントオンライン|超デキる人の「予定の立て方」7つのコツ
プレジデントオンライン|週1回"手帳"と向き合えば時間ができる
THE21オンライン|「メモ」の達人が教える12のテクニック
舘神龍彦(2014),『意外と誰も教えてくれなかった手帳の基本』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.
和気文具|手帳の罫線レイアウトの選び方
伊東屋オンラインストア|初めてのシステム手帳
EDiT手帳 2020
コクヨ ステーショナリー|1年で終わらない。一生つかう「ジブン手帳2020」
ほぼ日刊イトイ新聞|ほぼ日手帳 2020
無印良品|上質紙マンスリーウィークリーノート・2019年12月始まり A6・ホワイトグレー
NOLTY
Moleskine Online Store
和田裕美オフィシャルサイト
ダイヤモンド・オンライン|予定を書くだけじゃつまらない。「ライフログ」としての和田手帳の魅力
【ライタープロフィール】
佐藤舜
大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。