急速に進む円安やコロナ禍の収束に伴い、30代〜40代で自分の英語力にあまり自信がないものの、海外への転職を考えている方、また急に海外出張や赴任が決まった方が増えてきています。
「海外に行って自分のスキルで生計を立ててみよう」
「海外拠点へ異動が急に決まって慌てている」
どちらのケースも心配なのは英語ですよね。
本記事では、30代〜40代向けに英語が話せなくても海外で働けるのか、また働くために準備すべきことなども紹介します。
【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。
- 【転職】英語が話せない30代・40代は海外で働ける?
- 【転職】英語が話せない30代・40代が海外で働く方法
- 【転職・赴任】30代・40代が海外で働くには最低限の英語力が必要
- 【転職・出張】30代、40代が海外で働ける英語力を習得する方法
- STUDY HACKER が運営する超効率型の ENGLISH COMPANY
- 海外転職・赴任でよくある質問
- 海外で働ける実践的なビジネス英語を習得しよう
【転職】英語が話せない30代・40代は海外で働ける?
30代・40代の社会人経験は海外転職でも活かせる
「海外で働く? 英語が話せないから無理だよ」と考えている方は多くいます。しかし、そこで諦める必要はありません。
英語が話せない30代・40代でも海外転職することは可能です。海外では年齢よりもスキルや経験を重視するからです。
海外では「ジョブ型雇用」が主流です。ジョブ型雇用とは、職務内容が明確に定義され、その職務にふさわしいスキルや実務経験を持つ人を採用する手法です。
たとえば、マーケティング職であれば、その職務にふさわしい専門人材を採用します。
一方で、日本では「メンバーシップ型雇用」が多くの企業で採用されています。メンバーシップ型雇用とは、職務内容を特定せずに会社内で職務をローテーションしながら経験を積んでいくことです。
日本で、数年、営業職を経験したあとに本社のマーケティング部門に異動になるといった例があるのは、このメンバーシップ型雇用の仕組みで企業が採用をするためです。
ジョブ型雇用、メンバーシップ型雇用、どちらも一長一短あります。
30代〜40代から海外で働く場合、このジョブ型雇用を利用して、これまでのスキルや経験をもとにあなただけの専門性を武器に転職すると海外で働くことも可能です。
英語が話せなくても働ける仕事はある
それでも、英語に自信がないからと不安に思われている方もいるかもしれません。
専門領域の仕事は、英語が話せなくてもできる仕事が多くあります。
たとえば、日本語学校での教師、日本食レストランでのスタッフ、日本人向けのツアーガイド、ホテルの清掃員などが該当します。これらの領域は、英会話に自信がない方でもチャレンジできる領域です。
【転職】英語が話せない30代・40代が海外で働く方法
日系企業の海外拠点で働く
日系企業の海外拠点で働くことは、英語が話せない30代・40代が海外で働く選択肢のひとつとして挙げられます。
日系企業の海外拠点では、現地で日本人が多く働いています。大企業であれば、数百名の社員を海外拠点に人員を配置していることもめずらしくありません。
はじめての海外生活や家族を伴っての赴任となると不安はつきもの。暮らすうえでの不明点を日本人に気楽に聞ける点も心強いでしょう。
日本人向けサービスを提供する企業で働く
英語が話せなくても働ける方法として、日本人向けサービスを提供している企業も視野に入れていくとよいでしょう。
たとえば、日本人向けの飲食店やコールセンターであれば、日本語で仕事ができるため、英語が話せなくても仕事ができる可能性があります。
「海外で働く=外国語で仕事をしなければいけない」という思い込みを捨てることが大切です。
フルリモートで日本企業で働く
フルリモートで働きながら、日本企業で働くことも選択肢のひとつです。
フルリモートでの勤務が可能な会社であれば、世界中で仕事をすることが可能です。日本企業に属したまま、というメリットを享受しながら、海外に移住することも可能です。
日本企業の案件が多い、フルリモートのフリーランスの方も同じことが可能でしょう。
気をつけたい点は、移住先と日本との時差が大きくないところを選ぶこと。海外に移住しても日本との時差が大きいところであれば、日本時間に合わせて真夜中に働いてしまう、ということにもなりかねません。
英語がうまく話せないものの、海外企業の面接にトライしてみたいという30代、40代は、コラム「英語面接で話せない悩みを解決するポイントと3つの対策」が参考になるはずです。
【転職・赴任】30代・40代が海外で働くには最低限の英語力が必要
最低でもビジネス英語は必要になる
英語が話せない30〜40代でも、海外で仕事を見つけて働くことが可能なのは、ここまで書いたとおりです。
とはいえ、最低限の英語力は身につけておいた方がいいのはたしか。英語力がないために職種や収入が限られてしまう可能性があるからです。
どれくらいの英語力があれば最低限と言えるかというと、CEFR(セファール)B2レベルです。
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages、外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照)とは、外国語の習熟度をはかる国際的な指標のこと。A1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれています。
A2レベルは、ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できるレベル。ある程度コミュニケーションを取りながら働けるレベルです。日本人の多くはこのA2レベルと言われています。
B2レベルは、自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解し、コミュニケーションできるレベルです。本格的に英語でビジネスするのあれば、このB2レベルがあれば十分と言えます。
加えて、海外で働くとなると英語の面接は必須。頻出の質問と回答例はコラム「海外転職の英語面接を成功させる方法。よく聞かれる質問と回答例も紹介」でチェックできます。
急な海外出張 / 赴任で英語力を伸ばす必要がある
転職の他に、海外出張や赴任が決まり、英語力の向上が急務になった方も多いでしょう。
海外赴任先で、周りの方とコミュニケーションをとるうちに、慣れていく側面もありますが、渡航前に最低限の英語力をつけていくことがおすすめです。
渡航後、現地の生活や新しい職場に慣れるのに精一杯になり、ついつい英語学習を後回しにしてしまうからです。
特に、30代、40代で英語力に自信がない方は、できるだけ日本にいるあいだに英語学習を習慣化し、事前準備をしていきましょう。
たとえば、ビジネス英語の商談で使えるフレーズを覚えておくと、自信を持って会話に臨めるでしょう。
英語の商談で使えるフレーズは、コラム「ビジネス英語で商談するための5つのポイントと便利なフレーズ」で紹介しています。
英語の学習が続かないと感じる方は、コラム「『英語の勉強が続かない』悩みを解決する8つのコツ」を参考にするとよいでしょう。
【転職・出張】30代、40代が海外で働ける英語力を習得する方法
独学
独学は、英語学習をはじめる一番簡単な方法です。インターネットや参考書を購入して独学するのは、安価な費用で学習できるメリットがあります。
デメリットとしては、情報量が多いこと。自分の英語学習の課題に合わせて学習を行なっていかないと時間だけが過ぎ、結果につながらないケースが多いです。
独学は一定の英語力がある方におすすめです。
オンライン英会話
英語学習といえば「英会話」を思い浮かべる人も多いでしょう。オンライン英会話は、スピーキングスキルを伸ばすために手軽に始めることができます。
最近ではビジネス英語に特化したコースもあり、安価に続けることができます。
一方で、オンライン英会話はスピーキング学習が中心になるため、英語力の伸びは限定的になる可能性があります。第二言語習得研究では、言語を習得するうえで読む・聞くのインプット学習が必要不可欠だと言われています。
インプット学習を並行して行なわないと、効果を感じるまでかなり時間がかかるケースが多いです。効果が出ないので、しばらくするとレッスンの予約をしなくなり、続かないこともあります。
英語コーチング
英語コーチングは、海外での転職、海外赴任・出張のため短期間で英語力を伸ばす必要がある方にはおすすめです。
最初にカウンセリングを行い、自分の英語力と課題に合った学習方法をプロが提案してくれるので、効率的な英語力の向上が期待できます。
英語学習のプロが、自宅学習のメニュー決めや学習の習慣化もサポートするので、英語学習が続かないということが起きません。
STUDY HACKER が運営する超効率型の ENGLISH COMPANY
英語コーチング ENGLISH COMPANYの強み
ENGLISH COMPANYの強みは、第二言語習得研究に基づく効率的な学習メニューの提案と高い専門性を有したトレーナーがトレーニングで英語力の向上をサポートする点です。
転職や、急な海外出張などに向けて、短期間で英語力を伸ばす方におすすめです。
英語の課題はひとりひとり違うもの。トレーナー(講師)は、あなたの英語力が伸びない原因を特定し、優先度が高い課題にフォーカスできる学習メニューを組み立て、トレーニングを行います。
ENGLISH COMPANYの受講者の声
ENGLISH COMPANYでは、短期間で大きな学習成果を得た方がたくさんいます。
旅行会社にお勤めの恵里さんは90日間でTOEICスコアが480点から840点へ大幅にアップしています。
1か月目は、リスニングでの課題であった「音声変化」の聞き取りにフォーカスしましした。2か月目は、英文を語順どおりに意味のかたまりごとに読む「チャンク・リーディング」を、3か月目にはスピーキング力を鍛えるための学習と、そのときの優先課題に合わせて英語学習を進めていました。
何をすればよいのか、なぜその学習が必要なのかが明確になったことにより、迷うことなく英語学習を続け、大きな成果をあげています。3か月で360点ものスコアアップを実現できたトレーニングの全貌は、コラム「海外での会食で実感! 外国が「理解できる世界」に。90日でTOEIC®360点UPの840点!」で明らかにしています。
海外転職・赴任でよくある質問
英語習得にどれくらいの時間がかかるの?
英語習得に必要な時間は「2,200時間」と言われています。
アメリカ国務省の外交官訓練所 Foreign Service Institute (FSI) of the U.S. Department of Stateによると、英語母語話者が日本語を習得するのに、88週間(2,200時間)の学習が必要だとされています。(参照:Department of State’s|Foreign Language Training)
このデータから日本語母語話者の英語習得に要する時間も2,200時間と考えることができます。
日本の教育では、中学・高校で英語を学習する時間が約1,000時間。そのため、一般的な日本人の成人が英語を習得するには、少なくとも1,000時間以上の学習が必要と言われています。
社会人になると英語学習だけ集中的に行なうのは難しいもの。できるだけ遠回りせずに効率的に学習を進めたいですよね。
英語が話せなくても働きやすい国は?
タイ王国
タイには日本の製造業、Webマーケティング、BPOなどの会社が多く進出しています。世界で3番目に日本企業の進出数が多いです。
【見つけやすい仕事】工場の技術職、製造業の営業、コールセンタースタッフ、飲食店のスタッフ、Webマーケティングなど
フィリピン共和国
求人が比較的多く、就労ビザがとりやすい国です。フィリピンで働きながら英語を磨き、海外キャリアを切り拓くこともできます。
【見つけやすい仕事】工場の生産管理スタッフ、建設会社の技術スタッフ、営業、コールセンタースタッフ、Webマーケティング、語学学校のスタッフなど
マレーシア
「日本人が移住したい国」No.1を14年連続で獲得している人気の国です。治安と衛生環境が良く、物価が比較的低いことで知られています。
【見つけやすい仕事】工場の品質管理スタッフ、コールセンタースタッフ、製造業の営業、飲食店スタッフなど
海外で働ける実践的なビジネス英語を習得しよう
英語が話せない30代〜40代でも、やり方によっては海外で働くことができます。しかし、最低限のビジネス英語力は必要となり、そのためには英語学習の習慣化や、課題に合わせた英語学習が不可欠です。
STUDY HACKERの英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY」では、海外で転職を考えている方や、海外赴任/出張で短期的に英語力を伸ばす必要がある方に向けて、英語コーチングサービスを展開しています。
第二言語習得論に基づいた超効率的なカリキュラムで、あなたの課題に合わせた英語学習をご提案します。集中的に英語を習得したい方はぜひ検討してみてください。
***
海外で働くことは、英語が話せない30代、40代の方にとっては決して夢ではありません。適切な準備と戦略があれば、あなたのスキルと経験を活かし、海外でキャリアを築くチャンスは十分にあります。
英語力向上の努力を怠らず、自信をもって挑戦してみましょう。
Department of State’s|Foreign Language Training