考えを現実化するには「文字化」が欠かせない。結果を出せる思考習慣の身につけ方

横川裕之さん「結果を出せる思考習慣の身につけ方」01

思考は文字化すると現実化すると聞くと、どんな印象をもつでしょうか。なかには、「どういうことなのか、あまりイメージができない」人もいるかもしれません。

しかし、そのままズバリ『思考は文字化すると現実化する』(WAVE出版)という本の著者であり、「思考現実化コーチ」の横川裕之(よこかわ・ひろゆき)さんは、「よく考えてみれば、当たり前のこと」と言います。「思考は文字化すると現実化する」という言葉の真意を尋ねました。

構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人

文字化した思考だけが、現実となる

私の著書に、『思考は文字化すると現実化する』(WAVE出版)があります。文字化とは、紙やタブレットなどに自分の思考を文字で書き出すこと。思考を文字化することがなぜ大切かというと、文字化できないものは思考になっているとは言えないからです。

思考するというと、多くの人は頭のなかで考えることをイメージすると思います。でも、ただ頭のなかで考えているだけでは、じつは多くの場合、思考は同じところをぐるぐると回っているだけで、いつまでたってもまとまりません。そのようにぼんやりしたものは、思考とは言えないのです。

思考についてもいろいろなとらえ方があると思いますが、「文字化されたものこそが思考」というのが私の考えになります。

では、著書のタイトルにある「思考を文字化すると現実化する」とはどういうことを指すのか? これは、まさに文字通り文字化することで、考えたことが現実になることです。

この文字化には、実際に書き出さない、頭のなかでの文字化も含みます。先ほどお話したように、書き出すことは本来重要ではあるのですが、シンプルな事柄について考える場合、いちいち書き出さなくても、頭のなかで考えて認識できることもあるからです。

たとえば、みなさんが水を飲むとき、紙には書き出さないかもしれませんが、無意識のうちにも頭のなかでは「水を飲む」という思考の文字化があって初めて、「水を飲む」という行動、すなわち現実が起きます。「水を飲む」という思考の文字化をしない人が水を飲むはずもありませんよね。

あるいは、「東大に合格する」という思考を文字化しない人——簡単に言うと、「東大に合格する」と思ってもいない人が東大に合格できるでしょうか。できるわけがありません。

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思考を「現実化できる人」と「現実化できない人」の違い

ただ、いまの東大合格の話を聞くと、「思考を文字化したからといって、必ず現実化するわけではないのでは?」と思った人もいるでしょう。もちろんそのとおりです。思考を文字化しても、「現実化できる人」と「現実化できない人」がいます。それでも、「東大に合格する」という思考の文字化をしない人が、東大に合格するはずがない事実は変わりません。

では、「東大に合格する」と思った人のうち、その思考を現実化できる人と現実化できない人にはどんな違いがあるでしょうか? それは、当然のことですが、東大に合格できる力を身につけているかどうかです。

そして、「東大に合格できる力」を身につけるためには、やはり「東大に合格する」という思考の文字化が欠かせません。「東大に合格する」と思うからこそ、「東大に合格できる力」と「現状での自分の力」のあいだにどれだけのギャップがあるのかを知ろうとしますし、そのギャップを埋めるために何をすべきかを探ります。

もちろん、このことは東大合格に限ったことではありません。「仕事で成果を挙げる」という思考の文字化をした人のなかにも、現実化できる人と現実化できない人がいます。それを分けるのは、東大の例と同じように仕事で成果を挙げられる力を身につけているかどうかです。

そして、その力を身につけるには、やはり「仕事で成果を挙げられる力」と「現状での自分の力」のあいだのギャップを知り、そのギャップを埋めるための地道な努力を続けなければならないのです。

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思考を「現実化できる人」がもつ「成功習慣サイクル」

思考を「現実化できる人」には、現実化できるだけの力を身につけていることのほかに、もうひとつの共通点があります。それは、下のような「成功習慣サイクル」をもっていることです。

【成功習慣サイクル】

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「結果」を出すためには、そのための「行動」をしなければなりません。その行動を生むのは何かというと、「行動する」といった「思考・感情」です。

じつは、結果を出して思考を現実化できる人には、「結果を出す思考・感情のクセ」があり、逆に思考を現実化できない人には、「結果を出せない思考・感情のクセ」があります。その違いを生むものが、「関係」です。

ここで言う関係とは、「自分自身との関係」のこと。昨今の流行の言葉で言うと、「自己肯定感」です。自分自身と良好な関係を築いている自己肯定感が高い人は、何かに挑戦するときには「自分には必ずできる!」と思います。そのため、迷うことなく目の前のやるべきことに取り組み、結果を出すことができるのです。

もし、結果としてうまくいかなかったとしても、「今回は失敗したけれど、こういうところはうまくいった」「こういう改善点が見つかった」「次こそは!」と考えて行動を繰り返します。そうして、改善点を見つけながら行動を続けられるのですから、いずれは好結果を出すことができるでしょう。

一方、自分自身といい関係を築けていない自己肯定感が低い人は、たまたまうまくいけばいいものの、失敗してしまうと「やっぱり私は駄目だ……」と諦めてしまいます。諦めて行動をやめてしまうのですから、結果を出すことはできません

つまり、成功習慣サイクルのうち、最も重要なものが「関係」なのです。自分自身と良好な関係を築く、自己肯定感を高める方法については、3回目の記事で解説しましょう(『成果を出せる人と出せない人の決定的違い。“この力” を高めるため「夜、紙に書く」べきこと』参照)。もちろん、その方法も、「書く」という文字化がキーワードです。

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【横川裕之さん ほかのインタビュー記事はこちら】
目標の曖昧な人が、紙1枚に15分間書くべきこと。理想を描ける「未来の文字化」メソッド
成果を出せる人と出せない人の決定的違い。“この力” を高めるため「夜、紙に書く」べきこと

【プロフィール】
横川裕之(よこかわ・ひろゆき)
1979年4月24日生まれ、新潟県出身。思考現実化コーチ。早稲田大学卒業後、一部上場ICT企業、外資系生命保険会社を経て独立。「何者でもない人が何者かに変わる」というコンセプトの「文字化メソッド」を開発し、オンラインスクール「文字化合宿」で提供。参加者は出版・テレビ出演・転職・独立・全国大会に出場するなど次々と思考を現実化させ、知る人ぞ知る何者かに進化。この「文字化メソッド」をまとめた書籍『思考は文字化すると現実化する』(WAVE出版)がロングセラーに。また「ひとりひとりが大切な人を幸せに導く世の中を創る」という志に共感する人たちが集まる「日本一のランチ会」を2010年から開催。そのランチ会で延べ3,000人以上の自己紹介を添削し、人の心を動かす自己紹介を創るメソッドをまとめた『すごい自己紹介[完全版]』(日本実業出版社)も出版。他の著書に『思考を現実化する「ねるまえ」ノート』(WAVE出版)がある。

【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。

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