「人脈なし状態」の放置は本当にマズい。最高の人脈をつくれる “3ステップ” 教えます

いい人脈のつくり方01

みなさんは、「人脈づくり」と聞くと何を想像するでしょうか。「人脈があったほうがよさそう」なのはわかるが、実際に「どんな人脈をどうやってつくったらよいのか?」わからないと思う人が多いのではないでしょうか。

今後のキャリアについて考えると、人脈をもっていることはやはり非常に大きな強みになります。今回は、人脈がないことのデメリットとともに、いい人脈のつくり方をお伝えしていきましょう。

「人脈なし」がマズい2つの理由

これまで人脈づくりをそれほど意識してこなかった人もいるはず。いざというときに人脈がないと、いったいどのようなデメリットがあるのでしょうか。

1. キャリアの選択肢が狭まる

「いまの仕事の分野は自分が本当にやりたいことなのか?」「現在の職場を変えずに経験を積んでスキルアップを図るべきなのか?」といった問題意識をもっていても、人脈がなければ、キャリアの方向性を決めるにあたって参考となる情報が乏しくなります。一方で、多様な職種や年代の人脈をつくり対話を重ねると、自分だけでは収集できない情報に触れる可能性が高まり、自分では気づけなかった方向性に気づく確率が高まります。

活きた情報は、書籍やインターネットで探すだけでは、なかなかうまく見つけられないもの。ほかの仕事に携わる人とのつながりがあれば、業務内容だけでなく、身につけるべき価値観や業界の動向についても詳しく教えてもらえます。しかし、社内しかつながりがなければ、偏った視点でしか自分のキャリアを考えられないため、理想から遠のいてしまう可能性があるのです。

2. 成長の機会を失う

社会人になると、自分の改善点について、苦言も含めて親身にアドバイスしてくれる人の数はグッと減ってしまいます。人脈がなければ、自分の行動を改善する貴重な機会を得られず、成長を続けることが難しくなります。一方で、どんな人脈でもよいわけではありません。ポイントになるのは、「利害関係がなく、ポジティブな影響を与えてくれる人」かどうかです。職場や取引先だけの人脈では、こうした人に出会う可能性は低いかもしれません。

いい人脈のつくり方02

いい人脈は “3つのステップ” でつくれる!

では、私たちはどのように人脈をつくっていくべきなのでしょうか。具体的なステップをご紹介します。

【ステップ1】どのような人脈が必要か考える

人脈を築くにしても、異業種交流会やセミナー、有名人のオンラインサロンなどにただ足を運ぶだけでは意味がありません。より有用な人脈を築くためには、そもそも、自分がなんのために人脈を必要としているのか、目的を最初に詰めておく必要があるのです。

グロービス経営大学院経営研究科副研究科長の村尾佳子氏は、人脈が自分のキャリアや仕事にどう結びつくかを考えることが重要だと述べています。たとえば、仕事の専門性を深めるために視座を高めたいのか、あるいはまったく新しい分野から知見を得たいのかによっても、必要な人脈は異なるでしょう。前者なら、より深い知識を有する専門家が必要かもしれませんし、後者であれば、自分と同年代で他業種に勤めるビジネスパーソンが適しているかもしれません。

まずは、自分の現状や興味関心を理解するところから始めてみましょう。

【ステップ2】よいコミュニティを見極める

理想の人脈を築くには、人脈を必要とする目的だけでなく、どのコミュニティに自分が関わるかについてもきちんと見極めなければなりません。たとえば、マーケティングのより専門的な分野について誰かと情報や意見の交換がしたいからといって、それに関連したコミュニティならなんでもよいかというと、実際はそうではないのです。

前出の村尾氏によれば、望ましいコミュニティの条件として、次の3つの特徴が挙げられるそう。これらの条件に基づいて目的に沿ったコミュニティを絞り込んでいけば、本当に自分の糧となる人脈を見つけることができるでしょう。

1. 自分と価値観が合致している

価値観が合わないコミュニティに所属していると、意見交換をしても得られるものはそう多くありません。多様な価値観を最初は新鮮に感じるかもしれませんが、「自分の職場環境や仕事スタイルと異なるから、そのマーケティング手法はまったく活かせない……」などと、目的から外れた交流ばかりになってしまう可能性があるのです。参考になる人脈を増やすためには、できるだけ同じ価値観のコミュニティを選びましょう。

2. ポジティブな場である

仕事の愚痴や不満、批判をただ共有するだけのコミュニティでは、ネガティブ思考が加速されてしまいます。自分たちの環境を前向きにつくっていこうとするようなポジティブなコミュニティであれば、目的を達成するための建設的な議論を安心して行なえるでしょう。

3. 新たな気づきをもたらしてくれる場である

たとえば、マーケティングのより専門的な分野について誰かと情報や意見の交換がしたいのに、自分がすでに知っており実践していることしか得られないコミュニティにいる必要はありません。人脈を必要とする目的を随時振り返り、もし新たな気づきがないようであれば、別のコミュニティを探してみてください

いい人脈のつくり方03

【ステップ3】コミュニティにどう貢献できるか考える

関わっていきたいコミュニティが見つかったら、自分が何を得られるかだけでなく、自分がそのコミュニティへ何を提供できるかについても考えてみてください。

村尾氏は、人脈形成は「ギブ&テイク」が成り立つ仲間ができることだと指摘します。たしかに、自分は関係を築きたいと思っていても、相手が自分のことをそう思ってくれなければ、人脈として成り立ちませんよね。

先ほどの例で言えば、相手が自分との付き合いを続けるメリットとして、

  • マーケティングの実務経験を5年積んでおり、その知見を共有できる
  • 新規事業の立ち上げや運営に関わった経験がある
  • 自分の知り合いをほかにも紹介できる

といった点が挙げられるかもしれません。関係を築く価値があると思ってもらえるように、自分がどのような人間か、コミュニティにとってどのようなメリットを与えられるかについて、すぐに説明できるようにしておきましょう

***
これまで人脈づくりを軽視していた人は、お伝えしたステップに沿って、ぜひ有用な人脈を築いていってみてください。

監修:グロービス経営大学院

(参考)
グロービス経営大学院(2014), 『グロービス流 ビジネス基礎力10』, 東洋経済新報社.
GLOBIS CAREER NOTE|20代・30代の人脈の作り方と活用方法
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GLOBIS CAREER NOTE|メンターとは?成長の伴走者となってくれるメンターを作ろう

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