研修感想文の書き方とは? 豊富な例文でわかりやすく解説!

研修感想文の書き方1

社内外での研修を終えると、研修内容に関する感想文やレポートの提出を求められるもの。何をどう書けばいいかわからず、筆が進まない方も多いのではないでしょうか?

「感想文」とはいえ、自分の感じたことをそのまま書けばいいわけではありません。研修報告書を提出する目的を理解し、上司などの読み手に納得してもらえる文章を書く必要があるのです。

研修感想文の書き方やコツをマスターしたい方、例文を見てみたい方は、ぜひ本記事をご一読ください。

社員研修の感想文を書く目的

社員研修の感想文には、どんな内容が求められているのでしょう? 『月刊総務』編集長を務めた下條一郎氏の『3分でポイントをつかむ! プロが教える報告書・レポートの書き方』(PHP研究所、2008年)、HRS総合研究所『レポート・報告書 書き方と基本』(すばる舎、2009年)を参考に、研修感想文の目的をご説明します。

研修内容の報告

研修感想文は、受けた研修の内容を記録・伝達するための文書です。「どんな内容だったか」「いつ・どこで・どのように行なわれたか」を、その場にいなかった上司や役員にもわかるように書く必要があります。

研修成果の報告

研修の目的は、あなたという社員の成長を促すこと。そのため、研修を通じてどう成長できたか、今後の仕事にどう活かせるかという「成果」も、感想文で報告すべきです。

社員にどう成長してほしいか、何を身につけてほしいかは、研修のテーマによって異なります。たとえば、

  • 接客研修→顧客によい印象を与えられるようになってほしい
  • コミュニケーション研修→仲間と積極的に協力し合えるようになってほしい
  • コンプライアンス研修→道徳的な企業活動とは何か理解してほしい

といった具合。研修の意図を理解したうえで参加し、得られたことを報告書に盛り込みましょう。

受講姿勢のアピール

感想文は、あなたがまじめに研修を受けたかどうかの判断材料にもなりえます。内容が少なかったり曖昧だったりすれば、「講師の話をちゃんと聴いていなかったのでは?」と思われてしまうかも。たかが感想文とあなどらず、研修報告書は真剣に作成しましょう。

研修感想文の書き方2

研修感想文の書き方

研修感想文は、どのように作成すればいいのでしょう? 基本的な書き方を3ステップでご説明します。以下は完成図です。

研修感想文の完成図

1. 体裁を整える

まずは、通常の資料をつくるときと同様、文書としての体裁を整えます。以下の5つを記入してください。

  • 作成日
  • 宛名(提出する上司などの名前)
  • あなたの氏名と所属
  • タイトル
  • 序文

序文としては、文書の概要を1行程度で書きましょう。研修感想文の場合、「このたび、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます」という具合です。

作成日:令和3年4月10日
宛名:営業部長 ○○○○殿
氏名と所属:営業部 ××××
タイトル:研修報告書
序文:このたび、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

2. 概要を箇条書きする

次に、研修の概要を箇条書きしましょう。基本的に以下の7つです。

  • テーマ
  • 日時
  • 開催場所
  • 主催者名
  • 講師名
  • 受講費用
  • 内容

主催者名や受講費用は、必要な場合のみ含めてください。

  1. テーマ:リーダーシップ研修
  2. 日時:令和3年4月3日
  3. 場所:東京○○ホテル「鶴の間」
  4. 主催者名:株式会社××××
  5. 講師名:人材育成コンサルタント △△△△
  6. 受講費用:7,400円(税込)
  7. 内容
    1. 組織で求められるリーダー像とは
    2. マネジメントの基本
    3. 部下の成長を促すには

3. 感想を書く

最後に、本題である「研修の感想」を書きましょう。以下の2点を明確にしてください。

  • 内容:何を学んだか
  • 成果:今後の仕事にどう活かせそうか

講習を通じて自分なりに考えたこと・気づいたことなど、ある程度主観的な意見を添えてもかまいません。とはいえ、「ためになりました」「感銘を受けました」といった、文字通りの “感想” だけではNG。「何が」ためになったのか、「何に」感銘を受けたのかを、具体的に伝えましょう。

 今回の研修では、企業内で求められるリーダー像や、チームの士気の高め方、部下への接し方など、リーダーとして必要なスキルや心得を学べました。
 部下たちとは十分にコミュニケーションをとっているつもりでしたが、まだまだ不十分であったことを実感し、深く反省しました。今後、部下がミスをしたときや、チームの動きが悪くなったときなどには、今回の研修内容を思い出しながら、リーダーとして正しく振る舞えるよう努める所存です。

新人向けのビジネスマナー研修や管理職向けのマネジメント研修など、テーマは変わっても基本は同じです。以上の大まかな手順に従って、研修感想文を作成してみましょう。

研修感想文の書き方3

研修感想文の例文

研修感想文・報告書の例文を、「新人研修」「スキルアップ研修」「リーダー研修」という3パターンでご紹介しましょう。

新人研修

令和3年4月10日
営業部長 ○○○○殿
営業部 ××××

研修報告書

このたび、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

  1. テーマ:基本的なビジネスマナーについて
  2. 日時:令和3年4月3日
  3. 場所:弊社会議室
  4. 講師名:人事部 △△△△
  5. 研修概要
    1. 対人・電話対応のマナー
    2. 文書作成のマナー
    3. 「報連相」の原則

 今回の新人研修では、基礎的なビジネスマナーをひととおり教えていただきました。身だしなみや名刺交換、ビジネス敬語、資料作成、報連相の徹底など、業務に欠かせないマナーを丁寧にご教授いただき、△△△△さんにはたいへん感謝しております。
 今後の業務では、今回の研修で教わった内容をひとつひとつ徹底し、一刻も早く一人前になれるよう励んでいく所存です。

スキルアップ研修

令和3年4月10日

経理部長 ○○○○殿

経理部 ××××

研修報告書

このたび、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

  1. テーマ:効率的なExcel活用術
  2. 日時:令和3年4月3日
  3. 場所:弊社会議室
  4. 主催者名:株式会社××××
  5. 講師名:OAインストラクター △△△△
  6. 研修内容
    1. 上級者向けの「関数」
    2. 便利な小技・テクニック
    3. マクロ入門
    4. 実践演習
  7. 感想
     今回の研修では、Excelをより使いこなすための知識を数多く学べました。なかでも「マクロ」の機能を使うと業務を大幅に効率化できると知り、目から鱗が落ちました。
     今回学んだ知識を業務に活かしながら、本やインターネットでの自主学習も重ね、さらなるスキルアップを目指したいと思います。

リーダー研修

令和3年4月10日

営業部長 ○○○○殿

営業部 ××××

研修報告書

このたび、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

  1. テーマ:リーダーシップ研修
  2. 日時:令和3年4月3日
  3. 場所:東京○○ホテル「鶴の間」
  4. 主催者名:株式会社××××
  5. 講師名:人材育成コンサルタント △△△△
  6. 受講費用:7,400円(税込)
  7. 研修内容
    1. 組織で求められるリーダー像とは
    2. マネジメントの基本
    3. 部下の成長を促すには
  8. 感想
     今回の研修では、企業内で求められるリーダー像や、チームの士気の高め方、部下への接し方など、リーダーとして必要なスキルや心得を学べました。
     部下たちとは十分にコミュニケーションをとっているつもりでしたが、まだまだ不十分であったことを実感し、深く反省しました。今後、部下がミスをしたときや、チームの動きが悪くなったときなどには、今回の研修内容を思い出しながら、リーダーとして正しく振る舞えるよう努める所存です。

いずれの例でも、「何を学んだか→どう活かすか」という流れが共通しています。研修感想文を書く際の参考として、お役立てください。

研修感想文の書き方4

上手な研修感想文を書くコツ

上手な研修感想文を書きたい方は、以下に挙げる6つのポイントにも留意しましょう。

研修中にメモをとる

いい感想文を書くには、研修内容をしっかり理解することが何よりも大切。基本的なことですが、研修中はこまめにメモをとり、内容をあとで詳しく思い出せるようにしましょう。

先述した「何を学んだか」「それを仕事にどう活かすか」というポイントを意識してメモをとっておくと、感想文がスムーズに仕上がります。

表記のルール・マナーに気をつける

文書作成では、文字の表記に気をつける必要があります。たとえば、ひとつの文書に「STUDY HACKER/スタディーハッカー」という2種類の表記が混在していたら、気持ち悪いですよね。

「受ける/うける」のような、漢字の閉じ・開きも同様です。ひとつの文書では、ルールに基づいて表記を統一しましょう。

「数字やアルファベットを半角で入力する」「ですます調/である調のどちらかに統一する」など、文書作成の基本的なマナーにも注意してください。

◆文書作成時のルール・マナーの例

  • 表記を統一する
  • 数字やアルファベットは半角で入力する
  • ですます調/である調で統一する

結論から書く

ビジネスインストラクターの鈴木真理子氏によると、報告書では結論を先に書くといいそう。文書の1行めや段落の1行めで結論をズバッと示し、理由や詳細は2行め以降で補足しましょう。

重要性の高い情報を先に書くことを徹底すれば、メッセージの核心がダイレクトに伝わります。反対に、重要でない情報をダラダラ並べ、結論を後回しにすると、「回りくどい文章だな」と思われてしまうかもしれません。

研修感想文・報告書における「結論」とは、繰り返しますが「何を学べたか」「それをどう業務に活かすか」の2点。これらを段落の1行めに置くことで、骨格のハッキリした伝わりやすい文章になります。

【結論から述べている文章の例】

今回の研修では、基礎的なビジネスマナーをひととおり学ぶことができました。身だしなみや名刺交換、ビジネス敬語、資料作成、報連相の徹底など、業務に欠かせないマナーを丁寧にご教授いただき、△△△△さんにはたいへん感謝しております。

【結論を後回しにしている文章の例】

身だしなみや名刺交換、ビジネス敬語、資料作成、報連相の徹底など、業務上守るべきマナーは数多くあります。今回の研修では、そんな基礎的なビジネスマナーをひととおり学ぶことができました。

後者では、最後まで読まないと何を言いたいのかわからないため、やや回りくどい印象が生まれます。

「一文一義」を意識する

一般社団法人コミュニケーション・マイスター協会代表理事の安田正氏がすすめる方法が、「一文一義」。「ひとつの文にひとつの事柄だけを入れる」という原則です。

「ゾウは哺乳類である。そして鼻が長い。」が一文一義。「ゾウは哺乳類で、鼻が長い。」は一文多義です。一文一義のルールに従って書くと、ひとつの文の文字数が少なくなるため、読みやすくなります。

【一文一義の例】

今回の研修では、Excelを使いこなすためのテクニックを数多く学べました。なかでも「マクロ」の機能を使うと業務を大幅に効率化できると知り、目から鱗が落ちました。

【一文多義の例】

今回の研修では、Excelを使いこなすためのテクニックを数多く学べ、なかでも「マクロ」の機能を使うと業務を大幅に効率化できると知り、目から鱗が落ちました。

後者では、「テクニックを学べた」「マクロの便利さを知った」というふたつの話題が一文に混在し、やや論旨がぼやけた印象です。

具体的な表現を使う

5つめのポイントは、具体的に表現すること。会社に提出する文書は、役員や他部署の社員など、誰に読まれるかわかりません。そのため、

  • 具体例
  • 具体的な数字

などを入れ、誰が読んでも研修内容を明確にイメージできるよう記述しましょう。

【具体性のある文章の例】

今回の研修では、基礎的なビジネスマナーをひととおり学ぶことができました。身だしなみや名刺交換、ビジネス敬語、資料作成、報連相の徹底など、業務に欠かせないマナーを丁寧にご教授いただき、△△△△さんにはたいへん感謝しております。

【具体性のない文章の例】

今回の研修では、基礎的なビジネスマナーをひととおり学ぶことができました。業務に欠かせないさまざまなマナーを丁寧にご教授いただき、△△△△さんにはたいへん感謝しております。

余計な情報を省く

文書の目的と関係ないムダな情報は、なるべく省略しましょう。

「会場はさすが一流ホテルだけあり、とてもオシャレな雰囲気で……」などは、たしかに “感想” ですが、研修内容とは関係ありません。研修の本題から外れたエピソードや、主催者・講師の経歴も、文書の目的に合わない情報です(報告を求められている場合は別)。

研修感想文では、研修の内容・成果に関わる情報だけを簡潔に述べましょう。

◆余計な情報の例

  • 会場の風景
  • 研修中のエピソード
  • 主催者の詳細な情報
  • 講師の詳細な情報

研修感想文・報告書の質をブラッシュアップしたい方は、上記のコツを実践してみてください。

研修感想文の書き方5

研修感想文の書き方を学べる本

最後に、研修感想文の書き方を詳しく学べる本をご紹介しましょう。

『3分でポイントをつかむ! プロが教える報告書・レポートの書き方』

『月刊総務』の元編集長・下條一郎氏による『3分でポイントをつかむ! プロが教える報告書・レポートの書き方』。報告書を書く理由・手順、具体例など、基礎をゼロから学べます。新卒の方や、報告書を書くことに慣れていない方は、一読してみましょう。

『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』

『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』は、パラグラフ・ライティングを学べる一冊です。パラグラフ・ライティングとは、

  • ひとつのパラグラフ(段落)につき、ひとつの事柄を述べる
  • 各パラグラフでは、1行めで主張を述べる

というルールに従い、論理的かつ読みやすい文章を書くテクニック。欧米の大学で指導される、世界標準の文章術です。“伝わる文章” の極意を知りたい方、長文を書くのが苦手な方は、本書から貴重なヒントを得られるはず。

『すっきり! わかりやすい! 文章が書ける』

『すっきり! わかりやすい! 文章が書ける』は、ジャーナリスト・高橋俊一氏の著書。約40年にわたる記者歴でつちかった知見から、わかりやすい文章を書く52の秘訣が紹介されています。

  • 主語と述語を近くに置く
  • 大きなものから小さなものへと書き進める
  • 読点を適切に打つ

など、文章を磨き上げるテクニックが満載。完成した研修感想文を見直す際、本書が手元にあると、チェックすべきポイントがわかるでしょう。

すっきり! わかりやすい! 文章が書ける

すっきり! わかりやすい! 文章が書ける

  • 作者:高橋俊一
  • 発売日: 2011/12/20
  • メディア: 単行本
 

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研修後の感想文・報告書では、「内容」「成果」の2点を正確に伝えることが求められます。ご紹介した例文やコツ、書籍を参考に、一目置かれる感想文を完成させましょう。

(参考)
下條一郎(2008),『3分でポイントをつかむ! プロが教える報告書・レポートの書き方』, PHP研究所.
HRS総合研究所(2009),『レポート・報告書 書き方と基本』, すばる舎.
河野英太郎(2015),『図解99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.
All About|報告書の書き方と分かりやすい例文! 注意点やNG表現をチェックしよう
日経クロステック|一文一義にする

【ライタープロフィール】
佐藤舜
大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。

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