脳と体の “しくみ” を知ろう。集中力をキープする4つのポイント

仕事中や勉強中、まじめに取り組まないといけないのはわかっているのに、つい他のことに気持ちが持っていかれたり、ぼーっとしてしまったり、なんとなくSNSを開いてしまったりすることはありませんか。集中力を持続させるのって、なかなか難しいものですよね。

そこで今回は、集中力を切らさない方法についてご紹介します。

現代人の集中力

ついつい途切れてしまう集中力ですが、現代人の集中力がどの程度かご存知でしょうか。

米マイクロソフトのカナダの研究チームが約2000人の脳波を測定して2015年に発表した結果によると、現代人の集中力の持続時間は、なんと “8秒”。ちなみに金魚の集中力は9秒なので、数値上では金魚を下回っているのです。

では、なぜ現代人の集中力はこんなにも低下してしまったのでしょうか。その原因はIT技術の急速な進化にあると言われています。インターネットの普及によって身の回りに情報が溢れかえり、例えばインターネットを使って調べ物をしようにも、書籍とは異なり関係のない情報まで大量に視界に入ってくるようになりました。また頻繁に通知が入り、1日につい何度もチェックしたくなるSNSというコミュニケーションツールも集中力の低下に拍車をかけたことは言うまでもないでしょう。

つまり、この現代社会で集中力を持続させるには、何かしらの工夫が必要なのですね。

集中力を切れにくくする方法

では、どのようにしたら集中力を切らさずに作業を続けられるのでしょうか。ここからは、集中力を持続させる方法をいくつかご紹介していきます。

・誰かと一緒に「ポモドーロ・テクニック」

ポモドーロ・テクニックと呼ばれる時間管理法をご存知でしょうか。これは、タイマーを使って、25分間の作業と5分間の休憩を繰り返すというものです。人間の集中力はそう長くは続かないもの。休憩を挟みながら作業時間をあえて短く区切ることで、制限時間内にできるだけ進めようという意識が生まれ、高いパフォーマンスを維持することができます。

これはひとりで行なってもよいのですが、25分を過ぎても「キリのいいところまで……」とつい作業を続けたり休憩を忘れがちになったりしてしまうので、誰かと協力して一緒に行なったほうが効果的です。人の目もある中で作業することで、普段よりも若干の緊張感を持って集中して取り組めるのでおすすめですよ。

なお25分間の集中タイムに入る前には、トイレを済ませておいたり、メールの通知を切っておいたりするなど、とことん集中できる環境を準備しておくとよいでしょう。

・マルチタスクよりシングルタスク

マルチタスクをこなすスキルはビジネスにおいて大切ですが、人間の集中力や注意力には限界容量があります。無理に複数のタスクを並行して進めようとすると、ある作業をしている最中に別の作業のことも考えてしまいがち。結果として目の前の作業で抜け漏れが生じたり、ミスが誘発されたりしてしまいます。これでは集中しているとは言えませんよね。

マルチタスクで大量の情報に混乱してしまうよりも、ひとつずつ着実にタスクをこなしていくほうが効果的ですよ。

・集中のピークをフル活用

体温が上昇し、身体が覚醒する集中力のピークと呼ばれている時間帯は、目覚めてから2~3時間の午前中です。この時間帯をフル活用して作業をこなしましょう。また、午後3時から夕方にかけても同様に集中力がアップします。

朝から作業をする際は、開始2~3時間前には起床しておく、目覚めてから2~3時間のうちに終わらせられなかった重要なタスクは夕方に回すなど、集中できる時間帯に合わせて作業を進めると効率的です。

・水を飲む

「水を飲むだけで?」と思われるかもしれませんが、イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の研究によると、知的作業に入る前に約0.5リットルの水を飲んでおくだけで、飲まなかった人に比べて脳の反応時間が14%も速くなるという結果が出ています。これは、水を飲むことによってホルモンバランスが整えられるためだと言われています。水分不足は作業パフォーマンスに大きく影響するのですね。

集中して作業に取り組む際は、まずはコップ2、3杯の水を飲んでから始めるとよいでしょう。

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集中力が切れたときの対処法

それでも集中力が途切れてきてしまったときは、ストレッチをしたり顔を洗ったりして身体に刺激を与えることで、脳が活性化されます。お昼休みなどにランチがてら外の空気を吸いに行ってもリフレッシュできますね。

デスクを離れられない場合は、手や肩の筋肉を伸ばすだけの軽いストレッチや、ボディシートなどを使っても、すっきりした気持ちで作業に戻れますよ。

*** 脳や身体の仕組みから、集中力を持続させるための方法についてお伝えしてきました。高い集中力をキープして、作業の生産性や効率を上げましょう!

なお、集中力を保つ方法については、「勉強に集中する方法まとめ。音楽・場所・食べ物を利用しよう」でも詳しく紹介しています。ぜひご参照ください。

(参考) DIAMOND online|現代人の集中力持続は金魚以下!IT進化で激減 Study Hacker|ポモドーロ・テクニック NIKKEI STYLE|驚くほど集中力アップ 生産性が高まる3つの新発見 わたし働く、子は育つ|デキる人は実践している!仕事が2倍早くなる「集中力」持続テクニック WIRED.jp|水を飲むと脳が活性化する:研究結果 トピックスファロー|勉強が捗らないとお悩みの人に!オススメの集中力アップ方法6

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