発想力は “疲れた夕方” にこそ開花する!? 科学が証明「最強のタイムスケジュール」とは

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「もっと生産性を上げたい」
「早く仕事を終わらせて、好きなことに時間を使いたい」

生産性を上げ、早く仕事を終わらせるには、自分の集中力・決断力・クリエイティビティなどが一番高いタイミングを利用して、効率のよい働き方をしたいところ。

近年、多くの研究で、人の体内時計と仕事の生産性が密接に関係していることがわかってきました。人の体には、古来からのサーカディアンリズムという体内時計があるため、陽が昇ったら活動的になり、暗くなってくるにつれ体を休めることが適しています。しかし現代の人々は、体内時計を無視して、仕事や人付き合いなどのスケジュールに合わせた生活を優先しがちです。

今回は、サーカディアンリズムを現代の生活に上手に組み込み、仕事の効率をアップさせる方法をご紹介しましょう。

サーカディアンリズムが体にもたらす影響

サーカディアンリズムとは、人間を含めほとんどの生物が体内で刻む、約24時間周期の生体リズムのことです。具体的には、睡眠と覚醒のサイクルや、血圧・体温・ホルモン分泌などが、サーカディアンリズムによって変動しています。

1日中、座ったまま仕事をし、午後は眠くてもコーヒーを飲んでやり過ごし、暗くなってもパソコンのブルーライトを浴び、帰宅してもついつい夜更かし……。社会人のほとんどが、仕事に合わせて生活を組み立てています。体内リズムに生活を合わせることは難しいことでしょう。

しかし、サザンカリフォルニア大学で分子計算生物学を教えるスティーヴ・ケイ教授によると、サーカディアンリズムの乱れは、糖尿病・うつ病・肥満・認知症などを招く原因になりうるそう。反対に、サーカディアンリズムの影響をうまく使えば、生活にメリハリが出ます。

ケイ教授によると、思考力が必要な仕事に関しては、ほとんどの大人は午前中の後半あたりが最も高いパフォーマンスが出せるそう。朝起きる直前から、人の体温は徐々に上がっていき、それとともに集中力やワーキングメモリーも高まっていくのだとか。

早めにパフォーマンスを高めたい人は、朝イチで暖かいシャワーを浴びて、体温を上昇させるのがおすすめです。そして、集中力が最も高い午前中に、高い思考力を必要とする仕事を片づけてしまいましょう。

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昼寝をする最適な時間とは? パワーナップのすすめ

ペンシルベニア・ステート大学で心理学を教えるロバート・マチョック准教授によると、食事のあとは注意力が低下し、午後2時頃に眠気がピークに達するそう。職場のパフォーマンス向上について研究し、企業にテクノロジーとコンサルティングを提供するサーカディアン社のCEOであるマーティン・ムーア氏は、この眠気がピークに達する時間帯に昼寝をすることを推奨しています。

多くのトップ企業も、従業員にシエスタ(昼寝)をすすめており、体が昼食を消化し、充電している間に睡眠をとる企業文化が生まれています。NASA、サムスン、グーグルなどの企業では「スリープポッド」という昼寝用のベッドを導入しているそう。午後に約20分の睡眠をとることで、生産性が下がりがちな1日の後半に、エネルギーチャージすることが目的とされています。

職場にスリープポッドがない場合にも、昼休みに自席などで昼寝をするのがよいでしょう。

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運動するのに適した時間とは?

運動をするのに適した時間帯も、体内リズムに影響されます。

テキサス大学で生物医工学を教えるマイケル・スモレンスキー教授によると、午後3時〜6時の間が最も怪我のリスクが低いそう。また、筋肉の強度は午後2時〜6時の間がピークとなり、強度が低い時間帯に比べると6%程度高いことがわかっています。

時間を自由に使える仕事であれば、ちょうど眠くなる午後の2時頃に昼寝をしてから、散歩やジョギングをするのが手軽でおすすめ。定時で上がれる仕事であれば、仕事が終わった直後にジムに行くのもよいですね。

Twitterの共同創業者であるエヴァン・ウィリアムス氏は、午後に一度仕事の手を止めて筋トレをするのが習慣になっているそう。もともとは、朝イチでジムに行ってから仕事を始めていたそうですが、朝は仕事が一番はかどることに気づいたため、朝は仕事に集中し、エネルギーレベルが低下してくる午後に筋トレを組み込むことがベストだと判断したのだとか。

サーカディアンリズムと、自分の生活の兼ね合いをバランスよく考えて、運動する時間を決めるのがよさそうですね。

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午後の疲れたときにクリエイティビティは発揮される

前述のロバート・マチョック准教授の調査によると、大半の人は午後4時頃から集中力が切れやすくなるとのこと。これは、みなさんも体感していることではないでしょうか。しかし驚くことに、この午後の少し疲れている時間帯は、クリエイティブなことをするには最も適した時間帯なのだそう。

学会誌「Thinking & Reasoning」に発表されたアルビオン大学による研究が、これを証明しています。428名の生徒を対象に、異なる時間帯に2種類のテストを受けてもらいました。ひとつめのテストは分析能力を必要とするもので、ふたつめのテストはさまざまな観点を関連づけて考える力を試す(つまり、クリエイティビティを必要とする)テスト。その結果、ふたつめの「クリエイティビティに関するテスト」は、夕方の疲れている時間帯に最も高いスコアが出たのだとか。

研究チームによると、脳が疲れているときのほうが、さまざまな思考を自由にめぐらせることが可能になるのだそう。新しいアイデアを生み出すためのミーティングなどは、夕方にセッティングするのがよさそうですね。

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疲れていても、眠くても、コーヒーを何杯も飲んで体にムチ打って仕事をしていませんか。体内時計を無視して体を酷使するのではなく、サーカディアンリズムを意識した働き方を取り入れてみてください。

(参考)
光育|サーカディアンリズムにあった光で暮らそう
THE WALL STREET JOURNAL|The Peak Time for Everything
BUSINESS 2 COMMUNITY|How The Most Productive People Schedule Out Their Days
Coach.me|Workout When You’re Least Productive: Productivity Tip from Evan Williams 
labroots|Video: Would You Like to Use a Sleep Pod at Work?

【ライタープロフィール】
Yuko
大学卒業後、外資系企業に就職。現在は会社を辞め、ライター・翻訳家として活動中。趣味は散歩、ヨガ、カフェ巡り。

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