外からはどんなに完璧に見えていても、誰にでもコンプレックスや欠点はありますよね。ついつい自分の欠点にばかり目がいってしまいますが、弱みばかり見てグダグダ考え込むよりも、強みを徹底的に伸ばして一点突破を目指してみては?
強みに意識を向けることで弱みがいつのまにか勝手に治っていることがあるそうですよ。今回はその理由について考えてみようと思います。
欠点があるからこそ、人が寄ってくる
私たちは自分の欠点を嫌いがちですが、そもそも欠点はそんなに悪いものではありません。脳科学者の茂木健一郎氏は「欠点こそが人を引き付ける魅力である」といいます。
欠点を持っている人は他人に愛される。こいつはひとりで放っておくと困るから、助けてやろうと思うのだ。欠点は、いわば他人の愛を導く空白である。
(引用元:Twitter|脳科学者 茂木健一郎博士の名言bot)
確かに、勉強もできて容姿端麗で、しかもスポーツ万能で性格まで良い、なんて人には近寄りづらいですよね。しかしながら、そこに料理ができない、音痴などといった欠点があるとぐっと親しみやすくなります。 欠点は私たちのコミュニケーションを円滑にする潤滑油のようなものなのですね。
強みを伸ばせば弱点は霞んでいく
しかしいくら欠点が他人を引き寄せる要素だとしても、自分のこととなるとなかなか受容しづらいもの。どうすれば自身の弱みを直していくことができるのでしょう?その答えはテスト前の勉強法にあります。 みなさんは複数の科目を勉強する際、得意科目からやる派でしたか? それとも、苦手科目から勉強する派でしょうか。
「勉強するとき、得意科目からやるとよい」というのは、一度は耳にしたことがあるかと思います。得意科目を楽しんで勉強した勢いのまま苦手科目に移ると、勉強しやすいうえに上達速度が上がることが分かっています。教育心理学の用語ではこの効果を「特恵効果」と呼びます。 この勉強法と同じことをサイバーエージェント社長の藤田晋氏は語ります。いったん弱点を放置して、徹底的に強みを伸ばすことで弱点は霞み、治ってしまうことがあるのだそうです。
得意分野を伸ばしていったほうが早いし、成果も挙がり、結果的には苦手も克服されているかも知れません。
(引用元:渋谷で働く社長のアメブロ|強みを伸ばす)
勉強も得意なものから始めることによって自信が持て、前向きな気持が生まれます。それと同じように、仕事でも「自分には誰にも負けない強みがある!」という自信が、弱みでさえも直せるだろうという自己効力感となり、結果として弱みの克服につながるのかもしれませんね。
あなたの強みは何ですか?
強みを徹底的に伸ばせとはいっても、「強みなんてない……」なんて人もいるかもしれませんね。「マネジメント」の著者でありマネジメントそのものの発案者と言われるP.F.ドラッガーによれば、そもそも自分の強みや弱みを誤解している人すらいるそう。 彼は強みを見つけるにはフィードバック分析をするしかないと述べました。そのやり方は以下の通りです。
【フィードバック分析の手順】 1. 「現在、自分がやっている仕事」、もしくは「新しく始めた仕事」を書き出す。 その各々の仕事に、「その期待する成果、目標」も書き出しておく。 2. 9ヶ月後、1年後に、その期待と実際の結果を照合して分析する。 すると、「自分の強み」、「自分の弱み」、「自分の知識の蓄積」が明らかになる。 また、同時に、勉強すべきことや改善すべきことも分析する。 3. 2を踏まえたうえで、今後、3年~5年に取り組むべき仕事はなにか、それは自分がやるべきことか、自分の強みと一致しているかをさらに分析していく。こうした思考のステップを踏んで、また1に戻る。
(引用元:キャリアパーク ビジネススキル|フィードバック分析の方法と手順)
この方法では強みがわかるまでに、早くても9ヶ月はかかります。ちょっともどかしい方法ですが、あのドラッガーが50年間もこの方法を実践していたのだそうですよ。やるたびに自分の新しい面が見えて、楽しかったのかもしれませんね。「自分自身の本当の強みを知る」ことにより、その後の人生が大きく変わるでしょう。興味がある方はぜひ試してみてください。
*** 欠点があってもそんなに悲観せず、強みと思える部分を伸ばしていく方に意識を向けましょう。あなたの周囲にいてくれる大切な人たちは、むしろあなたの弱味に惹かれているのかもしれませんよ。
(参考) 小学生の学力伸び悩み解決ブログーアナタのお子様の学力、伸び悩んでいませんか?-|【集中力】得意科目を伸ばすと、他の科目も伸びる理由【ぐいっと上げる!】 Twitter|脳科学者 茂木健一郎博士の名言bot 渋谷で働く社長のアメブロ|強みを伸ばす キャリアパーク ビジネススキル|フィードバック分析の方法と手順