あなたの字、損してます。ビジネスで差がつく"美文字の秘密"

ホワイトボードを使ってミーティングするビジネスパーソンたち

デジタル化やペーパーレス化が進んだいま、手で文字を書く機会がどんどん減っています。だからこそ、自分が書いた文字を他者に見られる際に、つい戸惑ってしまうことがあるのではないでしょうか。

たとえば芳名帳や問診票への記入、あるいは仕事の伝言メモ、会議やミーティングでホワイトボードに書き出すときなど。そんな稀少な手書きの機会に、自分の字の乱れに愕然としたことはありませんか?

そこで今回は、丁寧な文字を書く習慣が身につくという、ある驚きの方法をご紹介します。実は、ザラザラした下敷きを使うだけで、きれいな字が書けるようになるかもしれないのです。

さあ、デジタル時代だからこそ価値を増す、美しい手書き文字の秘密に迫ってみましょう。

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

汚い字の原因は焦りと緊張?

全国の20歳~69歳の男女を対象に、株式会社クロス・マーケティングが2023年に行なった調査によると、普段、手書きをする機会がある人にとって最も多いシーンは「電話をしながらメモをとる」だそうです。そのほかは、「日常のちょっとしたメモ、備忘録を書く」「仕事や会議でメモをとる」など。*1

つまり、手書きは主に自分用か、ちょっとした伝言用。筆者も似たような状況です。そのためでしょうか――

先日、久々に医療機関で問診票を書いたとき、あまりの自分の字の汚さにビックリしてしまいました。以下の画像はその再現ですが、本当にこんな感じだったと思います。

筆者が医療機関で書いた問診票の文字の再現

一応「緊張性頭痛があり頓服薬として〇〇」と書いています。

この、ミミズの這ったような字は、過去に仕事でホワイトボードに何かの説明を書いた際にも、区役所等で追加の記入を行なった際などにも出現しました。

どうやら、これらの共通点は、人に書くところを見られている、他者に書くのを待たれているといった状況。つまり、多少の焦りと緊張を覚えながら文字を書いていた際に、文字が乱れてしまうことが多かったようです。

それなら、いつでも丁寧に、落ち着いて文字を書けるような習慣を、身につけてしまおうと考えました。

落ち着いて姿勢よく、文字を書くビジネスパーソン

ザラザラ下じきが走り書きを防ぐ

そこで目をつけたのが、文具製造販売を行なう株式会社レイメイ藤井の「大人の魔法のザラザラ下じき」です。

大人の魔法のザラザラ下じき

株式会社レイメイ藤井の「大人の魔法のザラザラ下じき」
上の画像はB5サイズ。ほか、A4、A5、B6サイズがある。

下じき表面のザラザラとした加工(ドット加工)が、走り書きを防いでくれるのだとか。それで「丁寧な文字を書く習慣が身に付く」のだそうです。

「大人の魔法のザラザラ下じき」の表面

では、さっそく書いてみましょう。

――おぉ、想像以上のザラザラ感です。速く書こうとしても、まったく速く書けません!

ザラザラ加工の下じきを敷いて文字を書いてみたもの

今度は下じきなしで、走り書きしてみると――

案の定、ミミズ文字登場です。

ザラザラ下じきなしで走り書きしてみたら、やっぱりミミズ文字

ザラザラ下じきがないと、引っかかる部分がなくて、どんどんペンが進んでしまう感じ。逆に下じきがあると、字を書く動きが制御されるような感じです。

ちなみに、表面はかなりザラザラ感が強く、速くは書けませんが(ザラザラ面という)、裏面は急いで書きたい人にも対応できるよう、以下のとおり細かい凹凸になっています(マット面という)。

ザラザラ下じきの、細かい凹凸のマット面

では、ザラザラ面、マット面、下じきなしで書いたものを並べてみましょう。その差を確認するために、あえて速く書こうとしました。

すると以下のとおり、右に行くほどミミズ文字になっていきます。

魔法のザラザラ下じき書き比べ

ザラザラ面には縦ラインが太い方眼罫が入っているので、紙に透かして字を揃えることもできるそうです。

ただ、今回は意外と紙の厚みがあるノートを使用したので、線が透けて見えにくく、書いている際にそのことを忘れてしまいました。この効果を活かす場合は、紙の厚みを考慮したほうがよさそうです。

ザラザラ下じきに入っている罫線の透け感

いずれにせよ、魔法のザラザラ下じきを敷くと、速く書くことができず、必然的に落ち着いて、丁寧に書かざるをえなくなります

ザラザラ下じきありと無しの例、所感と共に。

それに慣れていけば、どんな場面でも丁寧な文字を書く癖が、自然とついてくれるかもしれません。*2

字が汚いと損をする?

なお、デジタル化が進むなか、いまさら文字をきれいに書こうとする必要があるのかと、疑問をもつ方もいるでしょう。

しかし、『簡単ルールで 突然、美文字が書ける』(ダイヤモンド社,2022)の著者で、ペン字講師、ペン字・筆ペン教室myMOJI(まいもじ)主宰の萩原季実子氏によると――

同氏の生徒さんのなかには、仕事はできるのに、字の汚さについて部下からこんな指摘を受けた方がいるそうです。*3

このままでは、会社のイメージダウンにつながるので、字の練習をしてほしい

この話を自分に置き換えると、かなり落ちこんでしまいそう……。萩原氏はこの厳しい指摘の背景に、以下のような事情があるのではないかと伝えています。*3

 字が汚いと、取引先と契約を交わす際や、プレゼンでホワイトボードを使うとき、その文字のイメージが会社のイメージにつながってしまうことがあります。また、取引先として信頼できるのか……といった不安にもつながる可能性もあります。 

部下にかかわらず、他者からこんな指摘は受けたくないもの。

今回紹介したザラザラ加工の下じきのように、大きな労力や負担なくできることがあれば、やってみる価値はあるはずです。

それに、自分の字に悩む人は意外と多いそうですよ。『字が汚い!』(文藝春秋,2020)を上梓した新保信長氏は、同書籍の反響が想像以上で驚いたのだとか。そして「刊行するや、様々な人から己が字の汚さを訴えられている」そうです。*4

自分だけだと思わずに、みなで “いい手書き癖” をつけていきましょう!

***
今回は、ザラザラ加工の下じきで、字がきれいになるかどうか試してみました。この下じきを敷くと「落ち着いて書いてみて」と諭されているようです。それが結果として、自分なりの丁寧できれいな文字を出現させるはずですよ。ぜひお試しください。

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