「完璧を求めるより終わらせろ」現代の名言10選

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世界の成功者たちが残した言葉は、どこかで目にすることがあると思います。その時々の自分の状況によって、ささることもあるのではないでしょうか。仕事や学習のヒントになりそうなものを改めて10個まとめてみました。

「口癖」が行動に与える影響

言葉には行動を変える力があるという研究があります。

脳科学者の西剛志氏によると、「強い」と自分に言い聞かせた人は握力が5〜10%向上したといいます。*1

つまり、どんな言葉を自分にかけるかが、パフォーマンスに影響を与える可能性があるということなのでしょう。

このあとは、困難を乗り越えてきた成功者たちの名言を紹介します。ぜひ、考えるヒントとして役立ててみてください。

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口癖にしたい。成功者の「名言」10選

 
 

考えるヒントになる言葉10選

  1. 「点と点はつながる」– スティーブ・ジョブズ
  2. 「明日の専門家なんていない」– ジャック・マー
  3. 「自分が今持っているものをありがたく思いなさい」– オプラ・ウィンフリー
  4. 「次の目標は次のヒットです」– イチロー
  5. 「夢は大きく」– エレン・ジョンソン・サーリーフ
  6. 「どんな失敗も新たな一歩となる」– トーマス・エジソン
  7. 「素早い実行は完璧に勝る」– マーク・ザッカーバーグ
  8. 「学び続ける者はいつまでも若い」– ヘンリー・フォード
  9. 「成功するまで続ける」– 松下幸之助
  10. 「思考に気をつけなさい それはいつか言葉になるから」– マザー・テレサ

"点と点はつながる"

– スティーブ・ジョブズ

「こんな勉強に意味はあるのだろうか」と感じたことはありませんか。

ジョブズ氏も、大学を中退後に学んだカリグラフが、のちにMacのフォント機能につながるとは想像していませんでした。*2

将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。*2

キャリア形成でも同じかもしれません。資格の勉強、異動で得た経験、細かなスキル習得――そのときは無駄に思えても、あとで思わぬところで役に立つこともあるのではないでしょうか。

いま目の前の学びに誠実に取り組むという考え方もありそうです。

"明日の専門家なんていない"

– ジャック・マー

「新しい分野に挑戦したいけど、自分には知識がないから」とためらっていませんか。

アリババグループ創業者のジャック・マー氏も、会社の未来を常に不安に感じながら、一歩ずつ挑戦を続けてきました。

彼は「明日の専門家なんていません。昨日の専門家しかいないのです。」—―そう言って常に前を向いてきたのです。*3

そしてどんなに心配しても、「悲しみ、理不尽、不満、そして不運」は誰しも必ず経験するとも話します。*4

未来は予測できないものです。完璧な準備など存在しないからこそ、「いまできる学び」に集中するという考え方もあるのかもしれません。

昨日より今日、今日より明日――その積み重ねが、専門性をかたちづくっていくということなのでしょう。

"自分が今持っているものをありがたく思いなさい"

– オプラ・ウィンフリー

仕事や学習では「もっと成果を出さなければ」と焦ることがあります。

そんなとき「世界で最も有力な女性」とも呼ばれた名司会者のオプラ・ウィンフリー氏は、「自分が今持っているものをありがたく思いなさい。そうすれば、より多くを得ることができるでしょう。」と語ります。*5

そして、「感謝の気持ち」が成長の原動力になると言うのです。*6

小さな成功や支えてくれる人への感謝を意識することで、前向きな学びの姿勢を維持しやすくなるのかもしれませんね。

感謝は「次のチャレンジに挑むエネルギー」を生み出すという見方もできそうです。

ノートパソコンに目をやりほほ笑むビジネスパーソン

"次の目標は次のヒットです"

– イチロー

大きな目標を掲げても、届かずに挫折してしまうことはよくあります。

イチロー氏は、「次の目標は、次のヒットです」として、細かい短期目標を設定していました。「小さな努力や改善を積み重ねる」ことの大切さをよくわかっていたのです。*7

「小さいことを重ねることが、 "とんでもないところ" に行くただひとつの道だ」とも話しています。*7

短期目標を設定し、小さな成功体験を積み重ねることで、大きな成果へとつながるという考え方もあるのではないでしょうか。

"夢は大きく"

– エレン・ジョンソン・サーリーフ

リベリア共和国の元大統領で、アフリカ初の女性大統領であるエレン・ジョンソン・サーリーフ氏は、2011年のハーバード大学卒業式で次のようにスピーチしました。

「夢の大きさは、いまの自分の力を超えていなければなりません。もしその夢があなたを怖がらせないなら、それは十分に大きくないということです。」

(原文:The size of your dreams must always exceed your current capacity to achieve them. If your dreams do not scare you, they are not big enough.)*8

キャリアアップを考えるとき、現状で達成できる範囲だけを見てしまいがちです。

けれど、大きな夢を描くからこそ、学び続ける力や一歩を踏み出す勇気が生まれるという見方もできそうです。

"どんな失敗も新たな一歩となる"

– トーマス・エジソン

エジソンの「私は失敗したことがない。一万通りの、うまくいかない方法を見つけただけだ」という言葉をご存じの方は多いでしょう。

彼はさらに、「私は、決して失望などしない。なぜならどんな失敗も、新たな一歩となるからだ」とも語っています。*9

仕事や学びも同じように考えることができるかもしれません。なかなか上達しないスキルも、理解できなかった問題も、すべては成功へのデータと捉えることもできそうです。

データの数だけ、キャリアの土台は厚くなるということなのでしょう。

失敗の階段を上り、成長につながる表現をした画像

"素早い実行は完璧に勝る"

– マーク・ザッカーバーグ

「もっと準備してから」と先延ばしにしていませんか。

Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏は、「素早い実行は完璧に勝る」を肝に銘じているそうです。*10

まず行動し、改善しながら成長していく姿勢を重視し、現在の成果につなげています。

学習やリスキリングも同じような考え方ができるかもしれません。教材選びや学習法を完璧にしようとするより、まずは始める。走りながら修正するという方法もあるのではないでしょうか。

"学び続ける者はいつまでも若い"

– ヘンリー・フォード

やりたいことを見つけても、「もう若くないから」「いまさら遅いかもしれない」とためらっていませんか?

自動車会社フォード・モーターの創設者ヘンリー・フォード氏が「T型フォード」を発表したのは45歳のとき。

「庶民でも買えるような自動車を作りたい」という夢を実現するまでに、何度も挫折を経験しましたが、ついには世界中に自動車を普及させたのです。*11

フォード氏は、こんな言葉を残しています。

「20歳であろうが80歳であろうが、学ぶことをやめた者は老人である。学び続ける者はいつまでも若い。人生でいちばん大切なことは、若い精神を持ち続けることだ」*11

キャリアの可能性は「年齢」ではなく「学び続ける姿勢」で決まるという考え方もあるのかもしれませんね。

いくつになっても、挑戦するのに遅いということはないのかもしれません。

"成功するまで続ける"

– 松下幸之助

失敗したからといって諦めてしまっては、永遠に成功することはできません。

「経営の神様」と呼ばれるパナソニック創業者の松下幸之助氏は、学歴も体力も乏しかったにもかかわらず、世界的企業となった松下電器(パナソニック)を築き上げました。*13

その真髄には、「成功するまで続ける」という強い思いがありました。

世にいう失敗の多くは、成功するまでに諦めてしまうところに原因があるように思われる。最後の最後まで諦めてはいけないのである。*12

キャリア形成も学習も、途中でやめれば成果は出ないものです。小さな一歩でも続けることでしか、新しい景色は見えてこないということなのでしょう。

"思考に気をつけなさい それはいつか言葉になるから"

– マザー・テレサ

貧しい人々のための活動に人生を捧げ、ノーベル平和賞など多くの賞を受けたマザー・テレサは次のように語りました。

思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。*14

仕事や学びにおいて「どうせ無理だ」と考え言葉にすれば行動は止まり、「できるはずだ」と信じれば挑戦が続くのかもしれません。

「無理」なのか「できる」なのか、それは私たちの思考から始まるという見方もできそうです。

思慮深いビジネスパーソン

***
成功者たちの名言は、単なる人生訓であると同時に「学びを続け、キャリアを築くためのヒント」としても読むことができます。あなたも気に入った言葉があれば、時々思い出して、仕事や学習の参考にしてみてはいかがでしょうか。

※引用の太字は編集部が施した

(参考)

*1 STUDY HACKER|ジョブズも毎朝やっていた。脳科学者が教える「脳内トーク」のすごい力――行動も人生も変えられる!
*2 日本経済新聞|「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳
*3 World Economic Forum|Do sleep, don't have doubts. Jack Ma's guide to sanity and success
*4 Business Insider Japan|ジャック・マー、清華大卒業式で語った「運に恵まれる人の思考と習慣」
*5 ハーパーズ バザー|迷える人生に光をくれる、オプラ・ウィンフリーの20の金言
*6 Wellesley College|Commencement Address
*7 リクナビNEXTジャーナル|イチロー選手がブン回しているのは、バットではなく「PDCA」だ
*8 THE Harvard Gazette|Text of Ellen Johnson Sirleaf's speech
*9 THE OWNER|「私は失敗したことがない」発明王エジソンから学ぶ"失敗"の捉え方
*10 日本経済新聞|企業文化は「ハッカーウエー」、速く・大胆に・オープンであれ
*11 マネー現代|自動車王ヘンリー・フォード、二度の挫折からどうやって「大逆転」したのか?
*12 パナソニックミュージアム|松下幸之助 30のことば
*13 THE21オンライン|家が貧しく、病弱だった松下幸之助が唱えた「運命に従う」ことの意義
*14 ビジネス用語ナビ|マザーテレサの名言・格言23選|心に響く言葉を厳選紹介

【ライタープロフィール】
澤田みのり

大学では数学を専攻。卒業後はSEとしてIT企業に勤務した。仕事のパフォーマンスアップに不可欠な身体の整え方に関心が高く、働きながらピラティスの国際資格と国際中医師の資格を取得。日々勉強を継続しており、勉強効率を上げるため、脳科学や記憶術についても積極的に学習中。

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