脳神経内科医がすすめる「5行日記」の大きな効果。寝る前たった数分で、脳がよみがえる!

脳神経内科医がすすめる「5行日記」01

「近頃なぜか忘れっぽく、仕事でミスが増えている」
「頭が疲れていて体の調子もよくないので、会社へ行くのが面倒に感じる」

このような状態に当てはまる人へすすめたいのが、1日たった数分でできる日記メソッド脳の働きを回復させることができます。その効果について、筆者が1週間実践してみた結果を交えながらご紹介しましょう。

「5行日記」で脳がよみがえる

その日記メソッドとは、5行日記というもの。脳神経内科医の長谷川嘉哉氏が考案した、1日5行の日記をつけ続けることで脳の働きを回復させるメソッドです。

「日記」と聞くと、夏休みの課題のように長々と文章を書く様子を思い浮かべ、毎日書くのはおっくうだと感じる人も多いでしょう。しかしこの日記で書くのは、たった5行。しかも、ひとつの型を事前につくっておき、それに沿って書くだけでもよいそう。たとえば、次のような感じです。

  • 天気(例:晴れ)
  • 服装(例:ポロシャツ、スラックス)
  • 食べたもの(例:朝 パン、昼 うどん、夜 焼き魚・白ごはん・味噌汁)
  • 何をしたか(例:自宅で1日仕事をしていた)
  • 1日過ごした感想(例:懇意にしている取引先に、提案した企画を気に入ってもらえて嬉しかった)

では、なぜこのシンプルな5行日記が脳の機能回復に有効なのでしょうか。理由はいくつかありますが、特に注目したいのは次のふたつです。

1. 記憶力を取り戻してくれる

自分の手を動かして日記を書く行為は、脳の記憶力を底上げするのに有効です。

長谷川氏によると、パソコンやスマートフォンに頼ってばかりいたり単調な毎日を送ったりしていると、脳への刺激が少なくなり、ネットワークが退化してしまうそう。そのまま脳を刺激せずにいると、結果的に脳の働きはどんどん悪くなり、「知っているのに思い出せない」ということが起こると言います。

しかし、5行日記を手書きでつければ、脳の部位を広範囲にわたり働かせることが可能。たとえば、1日の出来事を振り返る際には海馬を、その出来事を5行で組み立てる際に前頭葉を、文字を書くよう指先を動かす指令を出す際には運動野を働かせます。

5行日記は、このようにして脳を活発に働かせつつ、記憶力の回復も促してくれます。長谷川氏いわく、人間は脳へインプットした情報を「書く=アウトプットする」ことによって、記憶に強く定着させることができるとのこと。

脳科学者の茂木健一郎氏も、記憶は五感に働きかけるとより定着しやすいと伝えています。書く行為には、触覚への刺激がともないますよね。その刺激が、より記憶を強固にするということです。

加えて、心理カウンセラーの中島輝氏によれば、書く行為により脳幹網様体賦活系(RAS*)が刺激されるそう。すると、「いま書いている内容は重要だ!」と情報に注意が向けられ、記憶に残りやすくなるのだとか。(*積極的に注意を向けているものを最重要視するという脳のフィルターのこと)

このように脳をフル活用して、衰えつつある記憶力を回復させられるのが、5行日記のメリット。長谷川氏は「理想的な脳トレ」だと断言しています。最近物事を忘れっぽくなったと感じる人には、まさにぴったりではないでしょうか。

2. 自律神経を整えてくれる

順天堂大学医学部教授で、自律神経研究のスペシャリストである小林弘幸氏によれば、日記を書くことには自律神経のバランスを整える効果があるのだとか。

自律神経とは、自分の意思では動かせない臓器をコントロールする神経。交感神経と副交感神経から成り、それらのバランスが崩れると、不眠症に陥ったり体調を崩したりなど、普段の生活に悪影響を及ぼします。小林氏によれば、自律神経の中枢は脳にあり、不安定になった自律神経のバランスをコントロールできる究極の方法が、寝る前に日記をつけることなのだそう。

もっとも重要なこととは、やはり自分の手で書くということ。というのも、実はその日記を書くときというのは、呼吸がものすごく落ち着いているんです。それが自律神経にはものすごくいいんですね。呼吸が安定するので、自律神経も安定するんです。

(引用元:J-WAVE NEWS|本田選手、ガガ様もやっている「3行日記」の効果とは

ちなみに小林氏が推奨しているのは3行日記ですが、日記を書くという行為自体は共通なので、メリットは同じと見てよいはず。長谷川氏も、日記を書くと心身がリラックスして副交感神経が優位になり、たまったストレスが軽減できると伝えています。5行日記を書く習慣をつければ、自律神経、そして脳の働きが整うのです。

脳神経内科医がすすめる「5行日記」02

実際に「5行日記」をやってみた

5行日記を手書きで実践すれば、前述したメリットを本当に得られるのでしょうか。筆者は、先に挙げた「天気」「服装」「食べたもの」「何をしたか」「1日過ごした感想」の5つの項目に沿って、5行日記を1週間続けてみました。その結果は以下のとおりです。

脳神経内科医がすすめる「5行日記」03

筆者は今回、市販のB5ノート(罫線7mm、30行)を使用。1日5行ずつ書くと、片ページに4日分収まりました。使った筆記具は、青色ボールペンです。日本アクティブラーニング協会理事長の相川秀希氏いわく、青色には鎮静効果があり、心をリラックスさせて集中に導く力があるそう。その効果から、筆者も青色のボールペンを普段よく使っています。

5行日記に書いた項目は、いたって普通のものばかり。ですが、天気や食事といったことでも、思い出して書き出す際には感情がともなうもの。「今日は暑かったな。この時期、毎年これぐらい暑かったっけ?」「1食抜いたけど、意外と体調よかったな」といった具合です。長谷川氏いわく、その感情が脳にとって刺激になるとのこと。

また、前出の小林氏がすすめるとおり、5行日記は就寝直前の数分程度で書きました。ルール化したので、毎日楽に取りかかれました。

脳神経内科医がすすめる「5行日記」04

「5行日記」をやってみたら、脳が元気になった!

5行日記を続けるにつれ、記憶力の底上げ効果をたしかに実感しました。普段であればすぐに忘れてしまうようなことも、覚えていられるようになったのです。たとえば、1日め、2日めの天気や服装、食事などは、1週間経ってもノートを見ることなく思い出すことができました。自分で書き記した効果かと思います。

回復した記憶力は、勉強へきちんと活かすことができました。5行日記を実践した週には大学で小テストがありましたが、その勉強も手書きで行なった結果、記憶力に不安があった筆者でも満点をとることができたのです。今後も5行日記を続けて、自分の手を動かして書くことを心がけたいと思います。

さらに、5行日記を書いていた週は、寝つきがよくなりました。筆者はこれまで、布団に入ったあとも携帯をいじってしまうことが多かったのですが、5行日記を書き始めてからは、自律神経が整ったおかげかすんなりと眠ることができました。寝る前にブルーライトを浴びて眠れなくなっていたときに比べ、5行日記で自律神経を整えすぐに眠ったほうが、翌朝に脳がより回復したと実感。寝ても脳がすっきりしない人に特におすすめしたいです。

***
時間をかけずに脳を回復できる5行日記を紹介しました。記憶力の底上げと心身の健康をもたらしてくれる5行日記には、特別な準備は不要。みなさんもぜひ実践してみてください。

(参考)
STUDY HACKER|医師「手書きが頭にいいのは当然」ーー脳を刺激する “最高のアナログ習慣” してますか?
転ばぬ先の杖|脳神経内科医がおすすめ!「5行日記で脳を蘇らせよう」
介護ポストセブン|記憶力が劇的に回復するメモ術5行日記|あれあれ症候群や認知症対策にも!
茂木健一郎著(2007),『脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」』, PHP研究所.
プレジデントウーマン|なぜ目標を紙に書く人は年収が10倍になるのか
J-WAVE NEWS|本田選手、ガガ様もやっている「3行日記」の効果とは
STUDY HACKER|医師がおすすめ! 1日を振り返る “あの習慣” で得られる3つのメリットがすごい。
プレジデントオンライン|絶対忘れない「青ペン書きなぐり」勉強法

【ライタープロフィール】
YG
大学では日韓比較文学を専攻し、自身の研究分野に関する論文収集に没頭している。言語学にも関心があり、文法を中心に日々勉強中。これまでに実践報告型の記事を多数執筆。効果的で再現性の高い勉強法や読書術を伝えるべく、自らノート術や多読の実践を深めている。

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