一行日記の効果とは? アプリやノートで始めよう!

一行日記の効果とは? アプリやノートで始めよう!

社会人として、人として成長していきたい方におすすめなのが「一行日記」。一日の出来事とその振り返りを1行ずつ記すだけの、シンプルかつシステマティックな日記術です。

一行日記を習慣にすると、日々の出来事が「知恵」として昇華され、いまよりさらにステップアップするための指針が見つかりますよ。

「最近、成長できている実感がない……」
「同じミスを繰り返してしまう……」
「悪いクセがなかなか直らない……」
「将来的にキャリアアップしたい!」

そんな方のため、一行日記の効果や書き方を詳しくご紹介します

一行日記とは

ここでご紹介する一行日記とは、『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる』(SBクリエイティブ、2021年)の著者でグロービス経営大学院教員の、伊藤羊一氏が提唱したもの。日々の振り返りを、簡潔な文で1行ずつ記録する日記フォーマットです。

一行日記では、以下の4項目を記録します。

  1. その日の出来事
  2. その出来事の意味
  3. そこから得た気づき
  4. 次にとるべきアクション

一行日記の目的は、振り返りによって成長の糧や知恵を得ることです。「○月×日に~があった」という事実を記録するだけでなく、その事実から何を学び、どう活かすかを考えることが、一行日記の重要なポイント。

「たった1行で意味があるの?」と思ったかもしれませんが、4つの項目を1行ずつ書くので、一行日記には4行分の内容があるのです。

一行日記の効果1

一行日記の効果

一行日記ならではの効果として、以下の3つが挙げられます。

継続しやすい

一行日記の最も大きな魅力は、簡単に書けること。出来事・意味・気づき・アクションという4つの項目を1行ずつ書くだけなので、数分で書き終えられます。「日記はなかなか続かなくて……」という方でも継続しやすいはず。

記入のフォーマットが明確なことも魅力です。一般的な形式の日記に比べると、

  • 何を書くべきかわかりやすい
  • 振り返りを忘れずに行なえる
  • 書式を統一できる
  • 読み返すときにわかりやすい

などのメリットがあります。

振り返りができる

一行日記を提唱した伊藤氏は、成長するために重要なのは「振り返り」だと力説しています。

いい経験をしたり新しいスキルを習得したりといったとき、そのままではもったいないですよ。それらの出来事について振り返り、「次からはどう活かせるかな?」と考えることで、経験や知識は初めて知恵に変わるのです。

学生時代にも、授業やテストの振り返りをするよう、先生や親からしつこく言われましたよね。大人の成長についても同じです。一行日記でシンプルかつ効率的に「振り返り」を実践し、ハイスピードで成長していきましょう。

ストレスが軽減する

「書くことは心の癒やしになる」とよく耳にしますね。臨床心理士カレン・ベイキー氏らの論文(2005年)によれば、ネガティブな経験などを表現豊かに書き出すことで、心身の健康が促進されるそうです。

  • ワーキングメモリが向上する
  • 欠勤が減る
  • 失職後の再雇用が早まる
  • 学校の成績が上がる
  • 幸福感が強まる

……など、さまざまな実験結果が確認されているのだとか。抑えつけていた気持ちに向き合うことで、抑圧による心理的ストレスが軽くなるからでは、などと考えられています。

「すごくつらい。もう嫌……」と感じる日は、感情表現を交えつつ一行日記をつけることで、心が癒やされるのではないでしょうか。

一行日記の効果2

一行日記の書き方

いよいよ、一行日記のやり方を詳しく解説します。ノートや手帳、アプリなど、好きなものを使ってください。あなたなりの一行日記帳で、日々の振り返りを記録していきましょう。

1. その日の「出来事」を書く

まずは、振り返りたい出来事を1行で記入します。

  • 仕事で印象に残ったこと
  • 失敗したこと、反省したいこと
  • 勉強の進度・成果
  • 参加したセミナーの内容
  • 読んだ本の内容

……など、「成長」に関係していそうな出来事を選ぶとやりやすいですよ。

ポイントは、なるべく具体的に書くこと。「仕事でミスした」だけだと、読み返したときにわかりません。「会議資料に間違った数値を記載してしまった」「誤った内容のメールを送ってしまった」など、内容を簡単に記しましょう。

【例】

  • 会議資料の数値にミスがあり、チームに迷惑をかけてしまった
  • 社内研修で、Excelの使い方を学んだ
  • 予定通り、簿記2級の問題集を2ページ進められた

2. 出来事の「意味」を書く

それらの出来事の「意味」を自分なりに解釈し、1行で書きましょう。具体的には、

  • その出来事から学べたこと
  • その出来事から推測できること
  • その出来事が起きた理由
  • その出来事を通じて考えたこと

などです。

【例】

  • 会議資料の数値にミスがあり、チームに迷惑をかけてしまった
    この失敗の原因は、資料の見直しが不十分だったこと
  • 社内研修で、Excelの使い方を学んだ
    VBAというプログラミング言語を使えば、作業効率が格段に上がるとわかった
  • 予定通り、簿記2級の問題集を2ページ進められた
    1時間を予定していたが30分で終わり、かなりの余裕があった

3. 意味から「気づき」を引き出す

ここまでの内容をふまえ、今後に活かせるような「気づき」を導き出しましょう。

  • 同じ失敗を繰り返さないためには、どうすべきか
  • いまよりさらにレベルアップするためには、どうすべきか

……という視点で、改善策や成長戦略を考えます。

【例】

  • 会議資料の数値にミスがあり、チームに迷惑をかけてしまった
    →この失敗の原因は、資料の見直しが不十分だったこと
    きちんと見直しをすれば、ミスが減るはずだ
  • 社内研修で、Excelの使い方を学んだ
    →VBAというプログラミング言語を使えば、作業効率が格段に上がるとわかった
    私の仕事もVBAで効率化できるはずだ
  • 予定通り、簿記2級の問題集を2ページ進められた
    →1時間を予定していたが30分で終わり、かなりの余裕があった
    ノルマを増やしても大丈夫だろう

4. 具体的な「アクション」に落とし込む

気づきを実現する方法を考え、具体的な「アクション」に落とし込みます。気づいたことを煮詰めていきましょう。

【例】

  • 会議資料の数値にミスがあり、チームに迷惑をかけてしまった
    →この失敗の原因は、資料の見直しが不十分だったこと
    →きちんと見直しをすれば、ミスが減るはずだ
    次回からは、プリントアウトの前に2回見直そう
  • 社内研修で、Excelの使い方を学んだ
    →VBAというプログラミング言語を使えば、作業効率が格段に上がるとわかった
    →私の仕事もVBAで効率化できるはずだ
    いつものデータ入力作業を、VBAで自動化してみよう
  • 予定通り、簿記2級の問題集を2ページ進められた
    →1時間を予定していたが30分で終わり、かなりの余裕があった
    →ノルマを増やしても大丈夫だろう
    明日からは、一日3ページをノルマにしよう

このように振り返ることで、経験を「知恵」に昇華できます。

伊藤氏によれば、「1週間ごと」「2ヶ月ごと」「半年ごと」など定期的に見返すのがコツ。一行日記を読み返すことで、「もっとこうしたらいいかも?」と新たな気づきが得られます。

一行日記の効果3

一行日記の本・ノート・アプリ

最後に、一行日記についてもっとよくわかる本や、一行日記をつけるのに便利なグッズを紹介します。

『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる』

一行日記の生みの親・伊藤羊一氏による『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる』。

社会人になったばかりの伊藤氏は、仕事でなかなか成果を上げられなかったのだとか。「このままではいけない!」と一念発起して始めたのが、一行日記。一行日記によって行動を振り返り、経験から多くの学びを得たことで、人一倍速いスピードで成長できたそうです。

『1行書くだけ日記』では、一行日記のやり方・具体例はもちろん、社会人にとって振り返りが重要な理由が詳しく説かれています。「もっと成長したい!」という意欲的な方や、この記事を読んで一行日記に興味をもった方は、ぜひ読んでみてください。

『1日1行マインドフルネス日記』

伊藤氏とは別のアプローチで「一行日記」を提案しているのが、精神科医の藤井英雄氏による『1日1行マインドフルネス日記』。

マインドフルネスとは “いまここ” に意識を集中し、自分の感情を客観視することで、心の乱れを鎮めること。たとえばイライラしたときは「自分はいまイライラした状態にあるな」と一歩引いて自身を見つめることで、冷静さを取り戻せます。

藤井氏によれば、たった1行ずつでも毎日日記をつけることで、マインドフルネスが上達するのだそう。「1日1行マインドフルネス日記」では、ネガティブ感情を自力で手放せた「マインドフルネス体験」を記録していきます。

  • イライラしていることに気づき、リラックス状態に戻れた
  • 激怒しそうになったが、グッとこらえられた
  • お酒を飲みたい気持ちを我慢できた など

マインドフルネス体験を記憶に留めることで、マインドフルネスの力が養われるのだとか。「安定したメンタルが欲しい」という方は、「1日1行マインドフルネス日記」を実践してみましょう。

1年自由日記 B6 横書き

「一行日記を始めてみようかな」という方には、日本ノート株式会社の「1年自由日記 B6 横書き」がおすすめ。日付を自分で書き込むタイプなので、日付が印刷されたものと違い、「毎日書かなきゃ」というプレッシャーが生まれにくいのが特徴です。日記初心者でも安心ですよ。

「1年自由日記」では、1ページが1日分。仕事や勉強、プライベートなど、「振り返り」をたっぷり書き込めます。シルクのようになめらかな書き心地も魅力です。

My日記

「My日記」(iOSAndroid)というアプリを使えば、スマートフォンで日記がつけられます

  • 写真を添付
  • 過去の日記を検索
  • 記録を忘れないようプッシュ通知

など、便利な機能が満載です。「一行日記にチャレンジしようかな」という方は、「My日記」で気軽に始めてみては?

一行日記にぴったりな「My日記」のスクリーンショット

「My日記」の画面。シンプルな操作で日記を書ける

***
一行日記は、日々の経験を知恵に変えて成長を促してくれる、優れたフォーマットです。「もっと成長したい!」という方は、ぜひ一行日記を試してみてください

(参考)
創業手帳|Zアカデミア・伊藤羊一学長が確信した「圧倒的な成長をする人」が共通して続けていることとは?
伊藤羊一(2021),『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる』, SBクリエイティブ.
ITmedia エグゼクティブ|「1行書くだけ日記 」振り返りのオススメ
Baikie, A. Karen and Kay Wilhelm (2005), "Emotional and physical health benefits of expressive writing," Advances in Psychiatric Treatment, Vol. 11, Issue 5, pp.338-346.
NHK|「マインドフルネス」とは?めい想の方法・効果と「呼吸のめい想」のやり方
東洋経済オンライン|優秀でも出世できない人が抑えられない感情
藤井英雄オフィシャルブログ「心のトリセツ研究所」|1日1行マインドフルネス日記とは?

【ライタープロフィール】
佐藤舜
大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。

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