クラシエフーズの「知育菓子®」は、お菓子づくり体験で、子どもたちの豊かな創造力を育てるために生まれました。実際はお菓子なのに、見た目は「タコ焼き」「ラーメン」「お寿司」などもあるので、子どもはもちろんのこと、大人も十分に楽しめます。
最近の研究では、「知育菓子®」で大人の脳も活性化することや、効果に持続性があることなどがわかりました。
頭の働きはよくしたいけれど、ストレスなく楽しく鍛えたいと感じている大人の方に、「知育菓子®」の魅力と、“創造することの効力” について説明します。
「知育菓子®」について
「知育菓子®」とは、合成着色料や保存料などが入っていない食べられる粉や水を、練ったり混ぜたり、化学反応によって色や形状を変えたりして、よく知られた食べ物を形づくって遊ぶ、お菓子キットのことです。
化学反応とは、たとえば紫キャベツなどに入っている抗酸化物質のアントシアニンに、クエン酸を加えて混ぜると色が変わること。
または、クエン酸とふくらし粉に入っている重曹が反応すると炭酸ガスが発生しますが、そちらにとろみ成分を入れて、クリーム状に膨らませることなどです。
変化を楽しみながら、純粋にモノをつくる楽しさも感じることができ、何かを完成させる達成感も味わえます。クラシエフーズは、つくったり遊んだりする経験が、次の【豊かな創造力】を支える力を育むと考えているそうです。
想像力・思考力・発想力・表現力・集中力・読解力・理解力・コミュニケーション力
「知育菓子®」は大人の脳にも有効で持続性がある
前項の内容を裏づけるように、子どもが「知育菓子®」を作成している最中に、思考や創造性を担う脳の最高中枢、「前頭前野」が活性化するとの報告があるのだとか。活性化とは、いわゆる血流量が増えること。前頭前野は意欲や集中、理解にも重要な関わりがあると示されている脳領域です。
そして、金沢工業大学大学院博士課程1年の沖沙矢佳さん(神宮研究室)が2018年に、10人の学生を対象に「知育菓子®」を用いた実験を行なったところ、次のことが明らかになったそうです。
- 「知育菓子®」をつくると大人の前頭前野も活性化
- 「知育菓子®」をつくったあとも集中力(脳の活性化)が持続
- 「知育菓子®」をつくると副交感神経が活性化しリラックスできる
沖沙さんらが行なった実験では、色や形状の変化が特徴のタイプA(商品シリーズ名:ねるねるねるね)と、オリジナルの色をつくるタイプB(商品シリーズ名:カラフルピース)の「知育菓子®」を用いたそうですが、2番目の脳の活性が持続する効果を発揮したのは、オリジナルの色をつくるタイプBであった、とのことです。
創造することの効力とは?
オリジナルの色をつくるタイプの「知育菓子®」は、最初に専用の容器の一部に粉と水で「赤」「黄」「青」の水をつくり、それらを自由に混ぜ合わせて自分の好きな色をつくっていきます。
さまざまなシリーズがありますが、その中のひとつは、好きな色をつくったのち、グミのもとと型を使って自分好みのカラフルなグミなどをつくります。
赤黄青といえば、かつての伝統的な色の三原色、 RYB(赤、黄、青)です。赤と青を混ぜれば紫に、赤と黄色を混ぜれば橙色に、黄色と青を混ぜれば緑色に、3色混ぜれば茶色にもなりますが、ちょっとしたさじ加減で、いかようにも調整できます。
前項の研究では、「知育菓子®」が大人の脳も活性化させること、リラックス効果があること、そしてオリジナルの色をつくるタイプは、脳の活性を持続させることがわかりました。
そこで思い出されるのは、「大人の塗り絵」です。
『脳をリフレッシュする大人のぬりえ』を著した杏林大学医学部精神神経科学教室の古賀良彦教授は、塗り絵をする際の思考や、塗り絵の動作ひとつひとつが、脳を効率的に刺激すると説明しています。
しかし、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授によれば、単に塗り絵をするだけでは、必ずしも前頭前野を活性化させるとは限らないのだそう。ただし、たとえば、ぼかす、濃淡をつける、配色に趣向を凝らす、などと工夫することで、脳は大きく活性化するのだそうです。
つまり、何かをつくったり、描いたりする際に、「ほかにはない、自分だけのオリジナルをつくろう!」と考え実行することこそが、脳を元気にするわけです。ぜひ、あらゆる場で “あなた独自のもの” をつくり出し、脳をますますパワフルにしてくださいね。
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「知育菓子®」のつくり方動画を見ていると、まるで科学の実験を見ているようです。興味がある方は、ぜひ一度トライしてみてください。もれなく脳の最高中枢が活性化しますよ!
(参考)
KIT 金沢工業大学|ニュース|★大人もなぜか夢中になる知育菓子® 作成後も脳の活性化が持続することが判明。 神宮研究室の沖沙矢佳さんがクラシエとの共同研究で
ハザードラボ|大人も夢中の「知育菓子」脳の活性化にも効果あり!金沢工大
三菱鉛筆株式会社|プレスリリース|2007年|東北大学 川島隆太 教授 監修『脳芸教室~大人の塗り絵』
プレジデントオンライン|大流行「大人のぬりえ」の癒やし効果
★クラシエ|ねるね研究室|知育菓子(R)について
YouTube|カラフルピース おえかきグミランドのつくり方
脳科学辞典|前頭前野
Wikipedia|原色
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