みなさんはどんな時に目をつぶりますか? 普段はそんなことあまり意識しませんよね。
今回は、そんな目をつぶることのメリットを紹介します。
目をつぶれば、眠れなくても大丈夫
明日大事な用事があるのに眠れないとき、「今眠れないと明日絶対失敗する。」と思い、眠れない自分にイライラして結局寝ることをあきらめてしまう。そして次の日、寝不足で集中力を欠いてしまう……。 これは筆者がよくおちいっていた失敗ですが、実は眠ることができなくても目をつぶっていれば、ある程度眠ったときと同じ効果を得られます。 目を閉じると、脳波としてα波が出ます。α波はリラックスしている際に出ている脳波で、この脳波が出ているときは脳が休息することができます。 そのため、気づいていなくても実際には目をつぶっているだけである程度の休息ができているのです。また、心臓も横になっているだけで休息モードにっています。 目をつぶるだけである程度の睡眠効果はあるので、眠れなくても「まあいっか、とりあえず横になっておこう」と思ってじっとしているのがいいでしょう。こう思うと気が楽になってよく眠れるようになります。
目を閉じることで、集中力が回復する
勉強をずっとしていると疲れてきて、勉強効率が落ちてしまった時、目を閉じることで集中力を取り戻すことができます。 人間の脳が目から得る情報量は、脳に入ってくる全情報量の80%。私たちの脳はほとんどのリソースを視覚に費やしています。目を閉じることでその情報をシャットアウトすることができるので、脳は情報の整理ができるのです。 また、先ほども説明した通り、目を閉じるとα波が出ます。リラックスと集中は同じものなので、α波が出ているということは集中もできるということです。そのため、目を閉じると集中力を回復させることができます。 筆者は疲れてきたときに30秒ほど目を閉じるようにしていますが、目を開けるとすっきりした状態で勉強に臨むことができるのでお勧めです。ただ、眠くなることもあるのでそこは注意してください。
目を閉じて、記憶力が向上
さらに目を閉じることは記憶することにも有用です。 61歳から87歳までの大人に物語を聞いてから、10分間目を閉じてもらい1時間半後に物語の内容をどれだけ覚えているかテストが行われました。その結果、目を閉じなかった人よりも多くの内容を覚えていることが明らかになりました。
新しい記憶はすぐに定着しません。目を閉じ多くの外界の情報を断つことで、新たな情報が入ってくるのを防げます。また、目を閉じると当然の如く何も見えないので、自然とイメージを湧かせることになります。そのため、目を開けているときよりも記憶を定着させやすいのです。 この時、数字などよりも文字のほうがよく記憶できます。文字のほうが、目を閉じた際にイメージを作りやすいからです。さらに、無駄な情報が入って来ないように、あまり音が聞こえない空間で行ったほうがいいでしょう。
目を閉じるという行為。 普段あまり気にすることはありませんが、実はいろいろなメリットがあります。これからは意識して目を閉じてみたらいかがでしょうか。
参考文献 ストレス・ラボ「目を閉じて横になるだけの睡眠効果」 Mail Online Science&Tech | 'I AM just resting my eyes!' The key to remembering important facts is shutting out the world for a few minutes, say scientists