「もう頑張れない」と感じた日に試したい、自分を休ませる3つの方法

デスクにて、疲れた様子を見せるビジネスパーソン

毎日タスクが山積みで仕事に追われている。そのうえ職場の人間関係にも疲れて、家に帰ったら何もする気にならない……。

このように「もう頑張れない」と感じる日は、いつも頑張っているビジネスパーソンの多くが経験しているはず。そんな日は、無理をしないのが一番です。

きちんと心身の疲れを回復させまた仕事に向かうためにも、自分を休ませる方法を決めておきましょう。

本記事では、「もう頑張れない」と感じた日に自分を休ませる方法を3つご紹介します。

自分を休ませる方法1. 心理的離脱を促す

職場を出ても仕事のことを考えたり、自宅に仕事を持ち帰ったりすることが当たり前になっていませんか? 心身ともに疲れて「もう頑張れない」というときには、仕事から自分を切り離して休むことに徹しましょう。

ドイツにあるマンハイム大学の組織心理学教授 ザビーネ・ゾンネンターク氏によると、「仕事から離れている時に精神的に仕事から切り離され、仕事関連の問題について考えない状態」を心理的離脱と呼びます。*1

心理的離脱ができている従業員ほど、仕事へのエンゲージメントが低下せず、ストレス症状が少ないとのこと。*1

心理的離脱を促進する方法として、株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役の伊達洋駆氏は以下の方法をすすめています。*2

💡心理的離脱を促す2つの方法

方法 内容
① ルールを決める 自宅ではスマホやPCの電源を切る/仕事帰りに好きな場所に立ち寄る(カフェ・本屋・習い事など)/帰宅後すぐ着替えるなど
② 未完了タスクの「計画だけ」立てる 見通しが立つことで安心し、心理的離脱が促進される

特に、未完了のタスクは心理的離脱を妨げる要因です。しかし、計画を立てるだけで心理的な終結感が得られ、気持ちを切り替えやすくなるとされています。*2

そのために、退勤前に翌日のタスクを書き出しておきましょう。帰宅後に「明日の仕事」についてあれこれ考える時間が減り、休息に専念しやすくなります。

このとき、「プレゼン準備」ではなく「資料印刷」「スライド修正」などとタスクを細かく書いておいたほうがより安心できるでしょう。

ノートにメモを書くビジネスパーソンの手元

自分を休ませる方法2. ひとりで過ごす

もう頑張れないと感じる背景には、脳が情報過多で疲れている状態があるかもしれません。これは作業療法士の菅原洋平氏が指摘しています。*3

人と行動を合わせることも、じつは「脳に情報を入れ続けている状態」。そのため、強い疲労感がある日は、人と過ごす時間を一時的に減らすのが有効です。

🧡ひとり時間をつくる方法(例)

  • トイレの個室で数分休む
  • 帰りにひとりでカフェに寄る
  • お風呂にゆっくり入る
  • 休日にひとりで散歩に出る

また菅原氏は、ひとりの時間にはボーッとしたり、単純にできる作業をしたりする過ごし方をすすめています。*3

🟠頭を空っぽにする過ごし方

  • 外の景色をぼんやり眺める
  • 深呼吸しながら数を数える
  • 軽いストレッチをする
  • 音楽を聴く
  • 単純作業(掃除・野菜を切る等)

誰かと会話したり気を遣ったりするだけで、想像以上にエネルギーを消費します。「もう頑張れない」と感じる日は、ひとりで過ごす時間を意識的につくってください。

カーテンを開けて外を眺める人の様子

自分を休ませる方法3. 画面から離れる

疲れているときこそスマートフォンに手が伸びてしまうもの。しかし、ノースカロライナ大学チャペルヒル校のラーニングセンターは、スマートフォンの操作は前頭前野に大きな意思決定負担をかけると警告しています。*4

どのリンクを開くか、どの画像を見るか――この小さな選択の積み重ねが脳に負担をかけ、ネガティブ感情につながるのです。

📵疲れている日のおすすめ行動

  • スマートフォン・PC・テレビから距離を置く
  • 通知をオフにする
  • 別室に端末を置く
  • アナログな休息を心がける(散歩・入浴・手を動かす作業)

疲れている日ほど「画面から離れる休憩」が必要です。電子機器との距離を取り、心身を回復させる時間を取りましょう。

頭の後ろで手を組んでリラックスするビジネスパーソン

***

「もう頑張れない」と感じるのは、能力が低いわけでも、メンタルが弱いわけでもありません。日々頑張っている誰にでも起こりうることです。

だからこそ、そんなときの自分のために、この記事を参考にして自分を休ませる方法を決めておいてあげてください。

無理をせず脳や心、体の疲れをしっかり整えて、明日の仕事や勉強に備えていきましょう。

※引用の太字は編集部が施した

【ライタープロフィール】
藤真唯

大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいて分かりやすく伝えることを得意とする。

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