監査法人の仕事と海外駐在を見据えて——ENGLISH COMPANYで200点アップを実現

英語を必要とされる仕事はもう特別なものではなくなりつつあります。これからのキャリアを考える時、英語力はもう必須レベルのビジネススキルといえる状況。

そんななか、海外駐在を含むいまのお仕事でのキャリアアップのために、仕事を続けながらも大きく英語力を伸ばした坂入さん。今回は、その秘訣をご本人と担当トレーナーの根本さんに伺いました。

——本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは受講を考えられたきっかけを教えていただけますか?

坂入さん: 将来、海外駐在をしてみたいという思いがありました。その基準としてTOEICの点数があり、860点ぐらいを超えると海外駐在の選考に入れます。

受講前は640点ほどでしたので、足りていない英語力を底上げしたいと思いました。単に点数を上げるだけでなく、総合的に聞く力、話す力も強化できるところがENGLISH COMPANYだと思い、受講を希望しました。

——受講後のスコアはいかがでしたか?

坂入さん: 840点まで上がりました。あと少しで基準に到達というところです。特にリスニングが450点前後と、9割近とれるようになりました

——200点も向上したのですね。すばらしいですね。それでは、現在のお仕事について教えていただけますか?

坂入さん: 監査法人で監査の仕事をしています。 グローバルな企業が増えてきており、海外の視点をもつ企業や海外展開する日本企業の監査をする際には英語が必要になります。グローバルに展開している企業が多いため、英語スキルは必須です。

クライアントにはグローバル展開を行なう企業様も多いため、対応力がますます求められる分野だと思います。

——たしかに、今後ニーズが拡大しそうですね。受講される前は、どのように英語を勉強されていましたか?

坂入さん: 正直にいうと、あまり本格的な勉強はしていませんでした。単語の暗記を自分でしたり、「何百点超えるためにはこの参考書」といった参考書に触れる程度でした。効率的に取り組んで、一気に英語力を上げたいという思いから受講を決めました。

当初の課題は?

——それでは担当された根本トレーナーにも伺いたいと思います。坂入さんの受講当初の課題はどのようなものでしたか?

根本トレーナー: リスニングが大きな課題だと判断しました。聞けないわけではありませんでしたが、意味の処理が追いつかない傾向がありました。

基礎的な力はあり、TOEICの学習も自身でされていましたが、読めば理解できてもリスニングでは難しいという点がありました。リスニングをブラッシュアップして「聞いて理解できる」領域を拡大することが坂入さんにとって大きなプラスになると考えました

坂入さん: そうですね。リスニング中心の勉強もあまりしていませんでしたから、弱点だと認識していました。重点的に指導していただいたおかげで、リスニング能力が向上したと実感しています

——リスニングのなかでも、どういった部分に課題があったのでしょうか?

根本トレーナー: 意味処理が追いつかないという印象がありました。音をキャッチすること自体はできていましたが、情報量が増えると、意味処理のスピードが追いつかず苦戦していらっしゃいました。

坂入さん: 音を聞いて認識することはできるのですが、意味を瞬時に判断することが難しかったんです。そのため情報処理が遅れていき、最終的に理解できなくなってしまうことがありました。

坂入さん

脳科学に基づく効果的なトレーニング

——そのような課題を受けて、具体的にはどのようなトレーニングを行なったのでしょうか?

根本トレーナー: まずは英文をチャンクとよばれる「意味のかたまり」ごとに読む感覚を身につけていくことを重視しました。

これと並行して音読をホームプログラムに取り入れ、単語や文の想起スピードを引き上げるトレーニングを行ないました。これにより、リアルタイムで聞きながら理解できるという変化が見られるようになりました

——意味を想起するためのスピードをあげるためには、実際にどのようなトレーニングを行なったのでしょう。

根本トレーナー:一言でいうと音読ですね。ただし、文の内容が理解できているものを素材として扱いました。

——意味がわかるものを読むことで効果があるのでしょうか。

根本トレーナー:はい。「意味が分かる文章」を音読することは想起スピードをあげるために非常に重要なんです。

人間の脳の仕組みから説明すると、目で見たときに眼球が注視点に留まって意味を認識するのですが、脳はダイレクトアクセスではなく、一旦「音韻符号化」という過程を経て音声化します。

この音声化によって脳内の辞書やデータベースにアクセスし、意味を取り出すという仕組みになっています。意味がわからないまま音声化しても、データベースからは「Empty(空)」が返ってくるだけで強化されません。

音読によってこの「一度音にし、データベースにアクセスする」という回路が訓練されるんです。ですから、意味を想起しながら音読する、特に理解した状態で音読することが処理スピードの向上に役立つのです

——音読の他にも、想起スピード向上のためのトレーニングは行なったのでしょうか。

根本トレーナー: 最初は通常のサイトトランスレーション(英文を見ながら即座に日本語に訳す練習)から始め、チャンクごとの処理に慣れていただきました。

その後、さらにレベルを上げるために、音声だけで訳す練習も導入しました。坂入さんの場合、文字を見るとすぐに意味が理解できるので、文字に頼らず音声から直接認識する能力を養う練習が効果的でした。

その後はシャドーイングにも取り組んでいただきました。

坂入さん: シャドーイングは何回も繰り返し、最後まで完璧にできるまで取り組みました。課題が変わっていくなかで、常に効果を実感していました

一度シャドーイングで耳に残った音は、他の課題で同じようなフレーズが出てきたときに聞き取りやすくなり、リスニングの力が徐々に向上していったと感じます

根本トレーナー

個別最適化された総合プログラム

——単語学習についても伺いたいです。どのくらいの量を学習されたのでしょうか?

根本トレーナー: TOEIC600点と800点レベルの単語を重点的に定着させました。それぞれ1200語ずつで計2400語程度です。

990点レベルの単語は卒業後にご自身で取り組んでいただくよう計画しました。3ヶ月という限られた期間でしたので、600点と800点レベルの強化に絞りました。

坂入さん: 単語量の増加は大きな要因だったと思います。単語を聞いて意味が瞬時に浮かぶような学習方法でホームワークに取り組みました。

最初は文字で覚え、テスト時に瞬時に想起できるかを確認していましたが、2週目頃からは音で聞いて意味を出す方法にシフトしました。このおかげでリスニング時の理解度が上がったと感じています。

——アウトプット面での取り組みはいかがでしたか?

根本トレーナー: ライティングとスピーキングも総合的に取り入れました。特定のテーマについて書いていただき、次の授業でそれを記憶して話すという課題を出しました。

また、中盤以降からはリテリング(読んだ内容を自分の言葉で要約して伝える練習)も導入しました。

坂入さん: リテリングは比較的取り組みやすかったです。

私は新しいアイデアを生み出すよりも、既存の内容を編集する方が得意なタイプなので、教材を他者に紹介するという設定で、重要なポイントを抽出しながら部分的に補足を加える形で取り組めました。

—— クイックライティングに取り組まれたそうですね。これはどのようなものですか?

根本トレーナー: クイックライティングとは、制限時間内で止まらずに書き続けるトレーニングです。

制限時間後に自分が言いたかったことが英語で完全に表現できたかを振り返ります。うまく表現できなかった部分は「インプットが不足している証拠」と考え、その表現を調べて学んだ後、再度同じテーマで書くことで、前回できなかった表現も使えるようになります。

科学的アプローチと自己努力の融合

——独学での学習と比べて、ENGLISH COMPANYでの学習の最大の違いは何だと感じましたか?

坂入さん: 独学の最大の課題は「何をどう学べばよいか分からない」という点です。シャドーイングが効果的だと知っていても、どの教材をどのレベルで学べばよいのか分からない。筋トレに例えると、種目と強度が分からないのです。

その点で、専門家のサポートが非常に有効でした。適切に構成されたプログラムに沿って学習することで、悩む時間が省け、指示に従うだけで効率的に学べたことが大きな利点でした

——学習の頻度や時間はどのくらいでしたか?

坂入さん: 取り組むときは1〜2時間程度集中して行ないました。1.5時間程度を目標にするとお伝えし、それに見合った宿題量を設定していただきました。

忙しい時期でも宿題の量を減らさず、強度を維持することをお願いしていました。3ヶ月という限られた期間でしたので、他の事情を理由にして学習をおろそかにしないよう心がけました。

根本トレーナー: 坂入さんは多忙ななかでも、「3ヶ月で確実に英語力を底上げする」という強い意志をもって取り組んでくださいました。そのため、できる限り坂入さんの目標達成をサポートしたいと思い、ご要望に応じたアレンジを心がけました。

ご自身で3ヶ月間をしっかりと走り抜くという姿勢で臨んでくださったことが、大きな成果につながったと感じています。

英語学習者へのメッセージ

——英語を勉強したい方へのメッセージをお願いします。

坂入さん: 自分で学習プログラムを組み立てるのが難しい方には、このような専門的なサポートが非常に有効だと思います

何をすべきか悩む時間を省き、指示に従って進めるだけで効率的に学べるという点が大きな利点です。忙しいなかでも学習の質と量を落とさずに取り組むことが成果につながると思います。

根本トレーナー: 坂入さんのように明確な目標と強い意志をもって取り組むことは非常に効果的です。

どれだけ優れたプログラムでも、自分自身の努力なしには成果は得られません。専門的なサポートと自己努力を組み合わせることで、短期間でも大きな成長が可能だということを改めて感じます。

——最後に、今後の英語学習の目標を教えてください。

坂入さん: 次のステップとして990点レベルの単語学習に取り組んでいきたいと考えています。また、実務でも英語を積極的に使う機会を増やし、学んだスキルを実践で活かしていきたいです。

海外駐在の基準はほぼクリアできる見込みですので、その選考にもチャレンジしていきたいと思います。

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どんな「種目」をどんな「強度」で行なえばいいのか。一人で勉強をしていると、迷うことも多いものです。

今回の根本トレーナーの細かな分析と、それを実直に真摯に進めた坂入さんの二人三脚の取り組みが大きく英語力を伸ばしていきました。

短時間×高強度——。課題に対する高負荷なトレーニングが、結果的に1時間程度の学習を、3ヶ月という超効率での成果を生み出したのだと感じます。

忙しい社会人の方が英語学習に割ける時間は限られているのが普通です。だからこそ、学びの最短ルートを戦略的に考え、実行していくことが重要なのではないでしょうか。

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

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