「成功する英語研修」と「失敗する英語研修」の決定的違い。“この3つ” で英語研修はうまくいく

悩んでいる男性のビジネスパーソン

みなさんの会社ではこれまで英語研修が行なわれていましたか?

「実施したことはあるけれど、思うような効果が得られなかった……」
「これから導入することを検討しており、確実に成功させたい」
「近々受講する予定であり、会社からの期待が大きい。しっかりとスキルを身につけなければ」

といった悩みや思いをもつ方がいるように、英語研修は、導入する企業側にも、受講する社員側にも大きなプレッシャーがともなうもの。しかし研修が成功すれば、単に言語のスキルを向上させること以上の意味があります。企業のグローバル競争力強化や、社員のキャリア発展にも直結するのです。

今回は、累計受講者数28,000人、185社以上の企業に英語研修を導入してきたENGLISH COMPANY/STRAILの豊富な経験と知見をもとに、「成功する英語研修」と「失敗する英語研修」の違いを明らかにしていきます。じつは、英語研修が失敗するのにはいくつか要因があるのです。

英語研修の導入や受講を控えている方々にとって、この記事が研修成功のヒントとなれば幸いです。

 

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

英語研修が「失敗」する3つの理由

「失敗は成功の母」と言われますが、それは英語研修にも当てはまります。英語研修が失敗する理由を理解すれば、これからの研修を成功に導くヒントが見つかりますよ。それでは、さっそく見ていきましょう。

1. 目標設定がうまくできていない

業務で求められる英語のニーズと合っていない

研修で身につけるべきスキルと実際の業務ニーズが一致していないケースがよくあります。たとえば、営業チームではメールでのコミュニケーションスキルが必要とされているのに、会話中心の研修を行なってしまうといった状況です。

曖昧で非現実的な目標を立てている

「とりあえず英語を話せるように」といった、曖昧かつ達成困難な目標を設定してしまうと、期間内に十分なスキルが身につかず、参加者のモチベーション低下につながります。

2.「読む」「聞く」のスキルを無視している

トレーニング方法が偏っている

多くの場合、英語研修は会話スキルの向上に偏りがちです。しかし、これだけでは英語力全体のバランスがとれず、実際の業務に必要なリーディングやリスニングスキルが不足する可能性があります。

インプットをおろそかにしている

第二言語習得研究では、「大量のインプットと、少しのアウトプット」が重要であるとされています。つまり、英語を「読む・聞く」という練習を多く行なう必要があるということです。にもかかわらず、英語研修のなかで「話す・書く」練習ばかりをしてしまうと、英語力を効果的に高めることはできません。

3. 参加者のモチベーションを維持できていない

英語学習を習慣化できていない

研修の参加者にとって、業務が多忙ななか、英語学習を日常の習慣として定着させることは困難です。研修プログラムが参加者の日常にうまく組み込まれていないと、持続可能な学習習慣は育まれません。

英語学習の成果が見えにくい

十分な学習時間の確保ができず、また研修の成果が目に見えにくいと、参加者は英語研修に対するモチベーションを維持することが難しくなります。

まとめると、英語研修が失敗する理由は、目標設定、学習の方法、モチベーションの維持にあると言えます。これらをふまえ、次に成功する英語研修の要素を見ていきましょう。

ビジネスパーソンの研修風景

英語研修を「成功」させるための3つの要素

英語研修を成功させるには、以下の3つの要素が不可欠です。詳しくご説明します。

1. 具体的な目標

目標を明確化する

研修開始前に、定性的および定量的な目標を明確に設定することが重要です。これには業務に直結する具体的なシチュエーションを想定することが含まれます。

たとえば、「部下の報告を聞き、整理して課題点を指摘する」や「プレゼンテーションを流暢に行なう」といった具体的な業務目標が考えられます。

定量的指標を活用する

TOEICやVERSANTなどの客観的な指標を使用して、英語力の進歩を測定することが効果的です。これらは読解力や聞き取り、話す力など、さまざまなスキルの向上を示す指標として機能します。

2. 英語スキルのレベルや課題に合わせた効果的なプログラム

現在の英語スキルを把握する

参加者の現在の英語スキルを正確に把握し、それに基づいて最適な学習プログラムを提供することが重要です。これにより、限られた時間のなかでも効率的にスキルアップを図ることができます。

ひとりひとりのレベルに合わせてプログラムを導入する

英語学習は一律のアプローチではなく、各個人のスキルレベルに合わせてカスタマイズされるべきです。

たとえば人によっては、ただ単に会話の練習やシャドーイングを行なうだけでは、全体的なスキル向上にはつながりにくいことがあります。「読む」「聞く」といったインプットの学習も大切です。詳しくは、こちらの記事で解説しています。

>>英語の文法を攻略するための7つの勉強法

3. 参加者のモチベーション向上策

学習の習慣化をサポートする

学習者のモチベーションは時間とともに変動します。モチベーションが下がる主な理由のひとつは、「なぜ学ぶのか」の目的が不明確であることです。長期間に渡って学習を続けられるようサポートするには、学習の目的を定期的に確認することが大切です。

詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。

>>「英語の勉強が続かない」悩みを解決する8つのコツ

コミュニティを提供する

定期的な面談や、同じ研修を受ける仲間とのコミュニティ形成を通じて、個々の学習者がサポートを感じられる環境をつくり出すことも重要です。これにより、参加者はグループとしての連帯感をもち、学習へのモチベーションを維持しやすくなります。

女性のビジネスパーソン2人が会話している様子

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この記事では、英語研修が失敗する主な3つの要因を検証し、それらを克服して研修を成功へと導くための具体的な方法を探求しました。英語研修を導入する際の重要なステップは以下のとおりです。

【英語研修を導入する際の3つのポイント】

  1. 明確で現実的な目標の設定
    研修の成功は、適切な目標設定から始まります。業務に直結する具体的なスキルや目標を設定し、それに基づいて研修プログラムを組み立てることが重要です。
  2. 個々のニーズに合わせたプログラムの選定
    参加者の現在の英語レベルと学習ニーズを理解し、それに合わせてカスタマイズされた研修プログラムを提供することで、最大限の効果が得られます。
  3. 継続的なモチベーションの維持とサポート
    学習者のモチベーションを維持し、学習を習慣化するためのサポート体制を整えることが、長期的な成功につながります。

今回紹介した失敗要因と解決策を知っておくことは、英語研修を成功させるための基礎となります。これらを参考にして、効果的で持続可能な研修プログラムを計画し、実施していただければと思います。

■ 英語研修を効果的に導入するノウハウについて、ほかの記事でも詳しくご紹介しています。
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