朝習慣を失敗しない3つのコツ——5日間実践してわかったこと

失敗しない朝習慣3つのコツ——目標を下げる・既存習慣に重ねる・いつどこでを決める

朝、目覚ましが鳴る。「あと5分だけ」とスヌーズを押し、気づけばギリギリの時間に。

また朝習慣をサボっちゃった——。

そんな毎日を繰り返していませんか?

理想的な朝習慣を続けたい。そう思っているのに続かないのは、自らがハードルの高い朝習慣を選んでいるせいかもしれません。

本記事では「朝習慣を失敗しない3つのコツ」を、筆者の5日間の実践報告とあわせてご紹介します。

失敗しない朝習慣のコツ

1. 目標は「準備込みで5分」まで下げる

習慣化アプリ「継続する技術」などを手がけるbondavi株式会社代表取締役の戸田大介氏。継続成功率を上げるポイントのひとつとして「目標のハードルを大幅に下げる」ことを挙げています。*1

私たち人間には、何かを始めようとするとき無意識に高い目標を設定してしまう傾向があります。*1「どうせやるならしっかりやろう」と考えてしまうのです。

だからこそ、意識的にハードルを下げておく必要があります。戸田氏がすすめるのは「準備も含めて5分」という目標設定です。*1

たとえば「5分だけ勉強する」という目標でも、教材を出して机に向かう準備が面倒で、結局やらない日が出てきます。準備時間も込みで5分なら、そのハードルがぐっと下がります。

単語を3つ覚える、1ページだけ読む——これだけでもOKです。大事なのは「毎日やる」こと。小さく始めて習慣化できれば、自然と量は増えていきます。

2. 既存の習慣に「ついでに」重ねる

言語学者で明治大学教授の堀田秀吾氏は、新しい習慣を取り入れる方法として「ハビット・スタッキング」を推奨しています。*2

ハビット・スタッキングとは、すでに身についている習慣に新しい行動を「積み重ねる(スタック)」手法のこと。たとえば「歯磨きのあとにストレッチする」「コーヒーを淹れながら英語ニュースを聴く」といった形です。

堀田氏によれば、脳には「変化を嫌い、現状維持を好む」特質があります。*2

まったく新しい行動を始めようとすると、脳は「いつもと違う」と抵抗します。しかし、すでに定着している習慣の延長であれば、脳は大きな変化と認識しにくい。だから新習慣が自然と定着しやすくなるのです。

3. 「いつ」「どこで」を事前に決める

「いつ・どこで・何をするか」を事前に決めておくのも効果的です。

「朝7時にリビングで5分間ストレッチする」のように具体的に決めておけば、その場で「やるかやらないか」を迷う必要がなくなります。迷わないから、自然と行動に移せる。シンプルですが強力な方法です。

行動経済学が専門の山根承子氏(株式会社パパラカ研究所代表取締役社長)は、この手法を「実行意図」と呼び、習慣の定着に非常に効果的だと述べています。*3

2003年の実験でも、事前に計画を立てたグループは、事後に振り返るグループより満足度が高かったそうです。*3「自分で決めた」という感覚が、やる気を後押しするのかもしれません。

📝 失敗しない朝習慣 3つのコツ

1. 目標は「準備込みで5分」まで下げる:小さく始めて習慣化できれば、自然と量は増える

2. 既存の習慣に「ついでに」重ねる:「コーヒーを淹れながら」など、すでにある習慣に新習慣を積み重ねる

3. 「いつ・どこで」を事前に決める:事前に決めておけば、その場で迷わず行動できる

3つのコツを5日間実践してみた

ここからは、筆者が実際に3つのコツを試した5日間の記録をお伝えします。

1. 目標を「準備込みで5分」まで下げる

まずは取り入れたい朝習慣を、「準備も含めて〇分程度でできる」レベルまで下げて設定します。

筆者は「英語の勉強」「軽い運動」「読書」を取り入れたいため——

朝習慣を小さな単位に設定する方法——BBCニュース1本視聴、室内ウォーキング5〜10分、新書を読む5〜10分

「BBCニュース1本視聴、室内ウォーキング(5~10分)、新書を読む(5~10分)」など、「たとえ遅く起きてもできそう……!」というレベルまで下げて設定しました。室内ウォーキングとは、その場で足踏みをしたり、部屋のなかを歩いたりする軽い運動のことです。

2. 既存の習慣に「ついでに」重ねる

次に、1で決めた朝習慣を、いつものルーティンに重ねます。

朝習慣を既存のルーティンに追加する具体例——コーヒーを飲みながらBBCニュース、洗濯後に室内ウォーキング、デスクに座ったら読書

「BBCニュース1本視聴は朝コーヒーを飲みながら、室内ウォーキングは洗濯物を干したあと、新書を読むのは仕事用のデスクに向かったら」といった具合に決めました。

3. 「いつ・どこで」を事前に決める

最後は「いつ・どこで」を明確にします。1週間でどれくらい達成できるか見積もり、スケジュール帳に習慣をそれぞれ振り分けました。

スケジュール帳に朝習慣の予定を記入した例——曜日ごとに習慣を振り分け

果たして試験的に行なった5日間ですべてクリアするのかな、と思いつつ続けてみたところ——所用があった土曜日以外はすべて達成できました。

特に、「英語のニュースを観る」タスクは自然とできるようになった気がします。

5日間やってみてわかったこと

感じた効果

  • 「朝から行動できた」という達成感で、一日の気分が上がった
  • 小さな成功体験が自信になり、仕事への意欲も向上した

5日間の朝習慣達成記録——英語視聴・室内ウォーキング・読書の実施状況チェックリスト

「朝習慣」5日間の記録-所用があった土曜以外は達成できた

効果があった工夫点

  • 語学用の動画視聴は極端に短い時間(2分程度)にしたことで、集中力や時間が十分でなくとも継続できた
  • 姿勢や状況が似た「ルーティン」とくっつけると「新習慣」が自動化されやすい
    →【立った状態維持】:洗濯物を干したあとに室内ウォーキング
    →【座った状態維持】:コーヒーを飲みながら英語のニュース視聴

***
朝はいつだって忙しく、思いどおりには進まないものです。だからこそ「できる前提の設計」が大切です。

完璧を目指さなくて大丈夫。まずは「今日の数分」を、やさしく積み重ねていきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 朝習慣が続かない一番の原因は何ですか?

A. 最も多い原因は「目標設定が高すぎること」です。無意識のうちに「どうせやるならしっかり」と考えてしまい、ハードルが上がってしまいます。準備も含めて5分程度でできる習慣から始めることが継続の秘訣です。

Q. ハビット・スタッキングとは何ですか?

A. ハビット・スタッキングとは、すでに身についている習慣に新しい習慣を「積み重ねる」手法です。たとえば「コーヒーを飲むとき」に「英語ニュースを観る」を組み合わせることで、脳の抵抗を最小限にして新習慣を定着させやすくなります。

Q. 実行意図を決めると、なぜ習慣が続きやすくなるのですか?

A. 「いつ・どこで・どのように行うか」を事前に決めておくことで、その場で判断する必要がなくなります。「自分で決めた感覚」が満足度を高め、習慣の定着率が向上するとされています。

Q. 朝の時間がなくても朝習慣はできますか?

A. はい、できます。本記事で紹介した方法では「たとえ遅く起きてもできる」レベルまでハードルを下げることがポイントです。2分程度の動画視聴や、既存の行動に重ねる形なら、忙しい朝でも取り入れられます。

【ライタープロフィール】
青野透子

大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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