毎朝のランニングを習慣化したいけど、頑張れたのは初めのうちだけ。なかなか続かない……。
読書をコツコツ続けたいのに、しばらくたつと飽きてしまって、やらなくなる……。

「続けたい」という思いがあるにもかかわらず、実行するのは難しいと感じている皆さん。どうか、そんな自分を責めないでください。実は、飽き性はちょっとした心がけで克服することが可能なのです。

今回は、飽き性な人でも、ひとつのことを長く続けて成果をあげられるようになるためのコツをご紹介したいと思います。

飽きやすいのは、変化を求めているから

自分が飽き性だと自覚している人の中には、物事を継続できない自分を「中途半端な奴だ」「怠惰で情けない」と責めてしまう人が多いのではないでしょうか?

しかし、ここで明確に断言したいのが、「物事が続かない人は、決して怠惰な性格なのではない」ということ。脳科学者の茂木健一郎氏によれば、脳にはもともと「飽きっぽい」という性質があるのだそう。そして、飽きることの本質は「変化を求めていること」であるのだとか。

茂木氏は著書のなかで次のように述べています。

もともと人間の脳には飽きっぽいところがあります。
「次はこうなるだろうな」と簡単に予測できるものや予定調和的なものには、興味を示さなくなる性質があるのです。
(中略)
これは、「人間の脳は、新しいことや『この先何が起こるかわからない』という状態を好む」ということでもあります。
つまり「飽きっぽい」というのは、人間が好奇心旺盛であることの裏返しなのです。

(引用元:Googleブックス|『膨大な仕事を一瞬でさばく 瞬間集中脳』書籍のプレビュー)太字は筆者にて施した

さらに、九州工業大学で2008年に発表された論文では、推理小説を読むのに飽きてしまった人がサスペンスドラマに興味を持つようになるという例が挙げられ、人間はひとつの物事に飽きると、より広い物事に興味を持つようになるのだと述べられています。

このように、私たちが何かに飽きてしまうのは、同じことを続けていると、脳が自然と変化を欲するからなのです。

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飽き性を克服する2つの方法

飽き性は、人間がもともと持つ「変化を求める」性質によるもの。であるならば、物事に変化をもたらせば、私たちは飽きずにそれを続けることができるようになります。変化があれば「刺激がなくてつまらない」なんてことにはならないはずですよね。

そこで、今回の記事で提案をしたいのが、以下の2つの方法です。

1. 「変化を探す力」を身に着ける
2. ひとつのことに「新たな刺激」を与え続ける

この2つを実践すれば、きっと飽き性は克服できるでしょう。それでは、それぞれについて詳しく見ていきます。

1. 「変化を探す力」を身に着ける

「変化を探す」とは、自分がどれだけ変化したかに目を向けること。メンタリストDaiGo氏が、これについて次のように述べています。

変化や違いに気づけない人は、いくら楽しいことをしたところですぐに慣れて飽きてしまいます。どうすればもっと発展するのかとかどうすればもっと効率よくなるのかと常に違いに目を向けると新しい発見があって飽きることがなく続けられるわけです。

飽き性な人は自分をダメだと考えがちですが、飽き性な人ほど変化を探すべきです。変化を探し手に入れる経路を変え、物事の見方やスポットを少しずつ変えていくと飽き性の人の方が続けることができます。

(引用元:Mentalist DaiGo Official Blog|飽き性対策!続かない&つまらないをなくす方法)太字は筆者にて施した

例えば、社会人の方が趣味として、子どもの頃に習っていたピアノを再開したとしましょう。ですが、ある一定のところまで上達すると、練習が億劫になってしまった……。よくある話ではないでしょうか。

そんな時は、どんなに小さくてもいいので自分の変化を探してみるのです。「この曲はもう前から弾けるけど、手元を見なくても弾けるようになってきたな」であるとか、「前はゆっくりでしか弾けなかったのに、今は楽譜通りのテンポで弾けるようになってるな」といった具合です。このようにして、「ピアノを弾く」という大きなくくりで物事を見るのではなく、「ピアノを弾いている自分に生じた変化」に視点を移せば、成長度合いを実感でき、飽きを防ぐことができるのです。

趣味に限らず、自己啓発のための勉強や仕事のプロセスに飽きてしまった場合でも、この方法は活用可能です。飽きてきたな……そう感じたときは、「小さな変化を探す」ことを意識してみてください。

2. ひとつのことに「新たな刺激」を与え続ける

毎日同じ作業をするとしても、何かしら「新しい刺激」を取り入れれば、新鮮な気持ちを維持することができます。このことを、茂木氏は次のように解説しています。

私たちの脳にとって、一見、正反対に思える「飽きる」ことと「習慣化する」ことは極めて近しい存在にあります。
1つの行動を習慣化する過程では、必ず脳に「飽きる」ときが訪れます。この局面を乗り切るためには、変化をつけたり、成功体験を植え付けたり、と脳に新しい刺激を与え続けなければなりません。
その際、有効なのが初めての体験です。

(引用元:Googleブックス|『脳を最高に活かせる人の朝時間』書籍のプレビュー)太字は筆者にて施した

例えば、毎朝のランニング。飽きてきてしまったときには、初めてのルートを走ったり、新しいランニングウェアを買ったりして、新たな刺激を取り入れてみてはいかがでしょう。あるいは、タイムに目標を設け、それをクリアする喜びを味わえれば、それが成功体験になりもっと走りたくなるかもしれませんね。

あるいは、読書の習慣化に挫折しかけているなら、読むジャンルにバリエーションを持たせてみてはどうでしょう。ビジネス書、小説、歴史本、時にはエンタメ関連の本を入れてもいいかもしれません。刺激を受け続けることが、習慣化のコツですよ。

***
ひとつのことが続かなくて悩んでいる皆さん。その旺盛な好奇心をうまく使って、「継続する力」を身につけましょう。
今度こそは、きっとうまくいくはずですよ!

(参考)
茂木健一郎著(2013),『幸福になる「脳の使い方」』,PHP研究所.
Googleブックス|『膨大な仕事を一瞬でさばく 瞬間集中脳』書籍のプレビュー
Googleブックス|『脳を最高に活かせる人の朝時間』書籍のプレビュー
下尚紀(2008),「拡散的好奇心と特殊的好奇心を用いた効率的学習方法に関する研究」,九州工業大学博士学位論文.
Japanist|飽きることは、実は脳の才能のひとつです
Mentalist DaiGo Official Blog|飽き性対策!続かない&つまらないをなくす方法