「仕事が回らない」という悩みに解決策はあるのか?

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職場が忙しすぎる、仕事量が多すぎる、残業しても自分ひとりでは仕事が回らないし、上司に相談もできない……そんな忙しい状況に悩んでいませんか? 仕事が回らない原因は何なのでしょう。会社が慢性的に人手不足なのかもしれませんね。

けれど、ちょっと工夫してやり方を変えてみたら、事態が好転するかもしれませんよ。仕事が回らない理由を明らかにし、対策を講じてみましょう。

仕事が回らない理由

1. 頼まれると断れないから

仕事が回らない理由のひとつは、業務の量が多すぎるからです。自分ひとりで処理できないほど大量の業務を抱えていると、タスクを消化できないまま次の業務が舞い込んでくるので、「仕事が回らない!」という状態になってしまいます。

では、なぜそんなにも多くの業務をひとりで抱えているのでしょう? 理由のひとつは、「頼まれると断れないから」です。

上司から新たな業務を指示され、同僚からヘルプを依頼され、新人のフォローを任され……。周囲から次々に舞い込んでくる依頼に対し、「業務上の指示や依頼を断ってはいけないから」と全て受け入れていては、仕事が溜まっていくばかりです。

あなたの同僚たちは、あなたが抱えているタスクの全体像を把握したうえで仕事を振ってくるわけではありません。「今は手一杯で、これ以上の業務を期間内にこなすことはできません」と自分から伝えないかぎり、「新しく業務をやらせる余地がありそうだな」と判断されてしまいます。結果として、仕事が回らなくなってしまうのです。

頼まれると断れない人には、以下のような特徴があります。あなたは当てはまっていませんか?

  • 人からどう思われているかが気になる。
  • 頼みを断ったら嫌われると思っている。
  • 自分の気持ちより相手の気持ちを優先する。

2. 周囲の人に頼らないから

仕事が回らない理由のひとつには、自分の抱えている業務量が多すぎることがあります。そして、あなたの業務量がなかなか減らないのは、周囲の人に頼っていないからかもしれません。

同僚や後輩に手伝いを頼めないのは、以下のように考えているからでしょうか?

  • 自分に任された仕事は自分ひとりで片づけなくてはならない。
  • ほかの人に頼んだら迷惑がかかる。
  • 職場の人が信頼できない。

しかし、フリーランサーや自営業者ではなく、企業やチームの一員として働いているのですから、互いに助け合うのは本来なら当然のこと。会社とは、個人ではなくチームで成果を出すために存在するはずです。そのことを理解して、積極的にヘルプを求め、そして自分も周囲からのヘルプに応えていかないと、仕事が回らなくなってしまいます。

3. 優先順位が間違っているから

多くのビジネスパーソンは、常に複数の業務を抱えているはず。どの順番でどのように業務を進めていくかは自分で考えなければなりません。仕事が回らない理由は、業務につけている優先順位が誤っているからかも。

時間管理コンサルタントであり、『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』(明日香出版社、2017年)など多数のビジネス書を著した石川和男氏によると、仕事を効率的に回すには、緊急度と重要度に応じて仕事に優先順位をつけることが必須。

そうではなくて、進めやすい仕事から手をつけるという人もいるでしょう。確かに、慣れていたり得意だったりする仕事はどんどん進められますから、次々に仕事をこなせます。多くの人がやりがちなことですが、はっきり言ってこれはNG。

(引用元:StudyHacker|後回し癖をすっと解消できる「アイスピック仕事術」がすごい。 太字による強調は編集部が施した)

「やりやすいから」といって、緊急度の高い仕事を放置して緊急度の低いタスクばかりに取り組んでいては、大事な業務がなかなか片づかないわけですから、「仕事が回らない」ということになってしまいますよね。仕事が回らないのは、「重要度」ではなく「やりやすさ」を基準にして優先順位をつけているからかもしれません。

4. 不要なことに時間をかけているから

仕事が回らないのは、タスクにつける優先順位が誤っているだけでなく、やらなくてよいことまでやっているからかもしれません。習慣化コンサルティング株式会社代表取締役であり、仕事術に関するセミナー・書籍を手がける古川武士氏は、長時間残業を生み出す悪い習慣のひとつに「余計な仕事を抱え込む」ことを挙げています。

メールチェック、資料作成、長時間会議……これらは時間浪費となる「3悪業務」です。(中略)「本当にこの仕事は必要だろうか?」と改めて自らに問いかけ、仕事にも思い切った断捨離が必要です。

(引用元:StudyHacker|長時間残業を生み出す「10の最悪習慣」。効率を40%も落とす “あの癖” は今すぐやめるべき。 太字による強調は編集部が施した)

ビジネスパーソンは、利益を生み出してなんぼです。メールを見たり会議に参加したりすること自体が利益を生み出し、売上に貢献してくれるわけではありませんよね? プロダクトの質を上げたり市場を分析したりなど、本当に重要な業務はほかにあるはず。資料作成や会議などにかかる時間を短縮するか、思い切ってカットしないと、仕事が回らなくなってしまいます。

5. 疲れが溜まっているから

仕事が回らない理由は、疲れが溜まっているからかもしれません。疲労を回復できない原因のひとつは、寝不足

米ペンシルベニア大学などの研究チームが行った実験では、被験者を8時間睡眠・6時間睡眠・4時間睡眠の3グループに分け、一定期間後に認知機能などを測定しました。すると、以下のような結果が出たのだそう。

8時間睡眠:認知機能に問題はなく、ミスが少ない。
6時間睡眠:2週間後の測定で、徹夜後と同程度の認知機能に。
4時間睡眠:1週間後の測定で、徹夜後と同程度の認知機能に。

4時間はもちろん、6時間の睡眠でも不十分なようですね。必要な睡眠時間には個人差があるとはいえ、米国立睡眠財団によると、18~64歳は7~9時間眠るべきなのだそう。

あなたの睡眠時間がこれより少なかったり、アラームが鳴る前に起きられなかったりといった状況であれば、あなたの認知機能は低下している可能性があります。認知機能が低下していると、業務上の作業を進めるのに時間がかかったり、ミスをしてしまったりして、なかなかタスクを終わらせることができません。休むことを怠っていると、「仕事が回らない」という事態になってしまうのです。

睡眠コンサルタントの友野なお氏によると、睡眠不足は、ビジネスに必要な以下の能力を損なってしまうのだそう。あなたも、睡眠不足によって本来のパフォーマンスを発揮できていないのかもしれません。

  • 集中力
  • 注意力
  • 判断力
  • コミュニケーション力
  • クリエイティブ力

6. 血流が滞っているから

仕事が回らないのは、血流が滞っているからかもしれません。脳に充分な血液が届いていない(=脳が活性化していない)状態だと、脳のパフォーマンスは低いまま。すると、企画を考えなくてはいけないのに何も思い浮かばなかったり、不安で落ち着かなかったり、ミスが増えてやり直しに時間をとられたりしてしまいます。すると、ひとつの業務を終わらせるのに時間がかかり、「仕事が回らない」ということになるのです。

筑波大学のチームが2014年に発表した研究では、被験者に課題をやらせ、10分間の軽運動を挟み再び課題をやらせたところ、脳の前頭前野の一部が活性化し、連動して課題の成績も向上していたそうです。

活性化していた部位は、以下の2つ。

  • 前頭前野背外側部:注意・集中、一時記憶に関係。
  • 前頭極:課題を同時に遂行する能力、未来を計画する能力に関係。

逆にいえば、脳が活性化していないと、注意力が低下し、近い将来を見すえた計画的な行動ができないとも考えられます。脳の血流量が不十分だと、酸素や栄養が脳に行き届かず、認知機能が低下し、仕事が回らないというわけです。

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仕事が回らない状態を解決する方法

1. 「断る力」をつける

あなたの仕事が回らない原因が、次々と依頼される業務を断れないことにあるのなら、「断る力」をつける必要があります。職場では仲間同士で積極的に助け合うべきとはいえ、自分の時間的・能力的キャパシティを超える量の依頼を引き受けつづけていては、締切に間に合わなくなったり頼まれた業務を忘れてしまったりして、仲間に迷惑をかけたり信頼にヒビが入ったりということになりかねません。そうなる前に、多すぎる仕事は断りましょう

ただし、ただ断ればよいというものでもありません。「無理です」「そんなこと言われても困ります」のような冷たい言い方は、人間関係を損ないかねません。相手を不快にせず、自身も罪悪感を感じることなく断るには、「アサーティブ」を意識しましょう。

アサーティブ(assertive)とは、相手に配慮しつつ適度な自己主張をすること。感情をそのままぶつけず、かといって遠慮しすぎることもなく、適切なコミュニケーションをとるという意味です。

たとえば、上司から振られた仕事をアサーティブに断るには、以下のような言い回しが考えられます。

以前に依頼された業務Aと、同僚のXさんにヘルプを頼まれた業務Bの締切が近いため、その仕事に着手できるのは○日以降になりそうです。それでもよろしいでしょうか?

このような言い方をすると、急ぎの仕事であればほかの人に回されるかもしれません。あるいは、「業務Aは遅くなってもいいから、この仕事を優先して」と、上司が優先順位を提示してくれるかもしれませんね。いずれにせよ、「仕事を引き受けすぎてしまった……」という状況を円満なコミュニケーションによって回避でき、結果的に仕事が回るようになるのです。

2. 助けられ上手になる

ひとりで仕事を回せないのであれば、自分から周囲にヘルプを発信する必要があります。けれど、人に物事をお願いするのが苦手という人にとって、急には難しいかもしれませんね。そんなときは、「助けられ上手」な人になることを目指してみましょう。

助けられ上手な人とは、周囲が積極的に協力してあげたくなるような人のこと。決して「頼りない人」という意味ではなく、「この人のために何かしたい」と好感を持たれている人です。

助けられ上手になるには、まず自分から周囲の人を助けましょう。誰かに親切にすると、心理学でいうところの「好意の返報性」が働きます。「よくしてもらったのだから、この人に恩を返さなければ」と思わせることができるのです。そうなれば、「ちょっとお願いしたいことが……」と頼んだとき、無下にはされないはず。

返報性の原理を利用するには、機会を見つけて同僚や後輩のことを褒めていくのも有効です。メンタリストDaiGo氏によると、人間は「褒められたい」「認められたい」という承認欲求が強い生き物。大人になると滅多なことでは褒められませんから、あなたが褒め言葉をかけた相手は驚きつつも喜びを感じ、あなたに好印象を持ってくれるでしょう。そうすれば、「この人のために何かしたい」と思ってもらえやすくなります。

たとえば、広報担当の同僚が提案した広告がきっかけで自社のサービスに多数の問い合わせが来るようになったとすれば、「すごいですね! ○○さんのおかげで、今期の売上は倍増じゃないですか!?」、後輩が資料を作ってくれたのなら「ありがとう! 丁寧に作られてて読みやすかったから、助かったよ」など。業務に関係のない雑談なら「今日の髪型、いつもと違うんですね。すごく似合ってます!」「いつも思うんですけど、○○さんって物知りですよね。どうやって情報を仕入れてるんですか?」のように声をかけてはいかがでしょうか。

3. 優先順位を正しくつける

円滑に仕事を回すためには、自分の抱えているタスクに正しく優先順位をつける必要があります。業務に優先順位をつけることに慣れていない人は、スティーブン・R・コヴィー氏による世界的ベストセラー『7つの習慣』(原題:The 7 Habits of Highly Effective People、1996年)で紹介された「時間管理マトリクス」を試してみましょう。

時間管理マトリクスとは、重要性と緊急性に応じてタスクを分類する、以下のような表です。

時間管理マトリクス。領域1=リリースの近いプロダクトの制作、クレーム対応。領域2=市場動向の把握、これまでの成果の見直し。領域3=上司への定例報告、問い合わせ対応。領域4=同僚との雑談、形式的な会議、パワーポイントのスライドの装飾。

1~4の領域に何があてはまるかは人それぞれ。まずは、自分の状況を振り返って、抱えている全ての業務を第1領域~第4領域に振り分けてみましょう。

4つの領域のうち、最も重要視すべき領域は何だと思いますか? 第1領域だと思うかもしれませんが、実は「時間管理マトリクス」において、最も重要なのは第2領域なのです。

多くの人は、緊急性のみに注目してタスクの優先順位を決めています。しかしそれでは、「重要なのに緊急でない」第2領域はいつまでも未着手のまま。しかも、第4領域は簡単で楽なタスクが多いため、つい第4領域にも着手したくなってしまいます。「いつかはやらなくちゃ」「時間ができたらやろう」と思っているままでは、いつまでも第2領域のタスクは完了しません。重要な業務を放置しつづけると、第1・第3領域のタスクはどんどん煩雑になっていきますよ。

では、どうすればよいのか? 片づける順番は、1→3→2でかまいません。ただし、第1・第3領域にかける時間は、できるだけ短くしましょう。同僚の力を借りたり、手順・様式を簡略化したりするのです。

そうして時間を生み出し、第2領域の「本当に重要な業務」に集中できるようにしましょう。常に第2領域を意識しながら働けば、あなたの仕事は円滑に回り出すはず。

4. 不要な仕事を切り捨てる

仕事が回らない理由が業務の多さにあるのなら、業務を仕分けし、不要なタスクは「捨てる」必要があります。タスクの総量が減れば、かかる時間も少なくなるはずですね。

不要な業務とは、上で説明した「時間管理マトリクス」における第4領域に該当するものです。そして、タスクが第4領域に当てはまるかどうか判断する際に考慮するべきなのは「業務の目的は何か」ということ。

たとえば、会議の目的が活発な議論ではなく、情報の報告・共有でしかないのなら、わざわざ時間をとって人が集まる必要はありません。メールやクラウドで資料を共有すればよいのです。

また、プレゼンテーションのスライドや報告書の見た目を美しく整える作業の目的は何でしょう? たとえば、講演会や企画コンペティションなど、資料の見た目がクライアントの満足や仕事の受注につながるというなら別ですが、社内で情報を共有することが目的なのであれば、装飾は不要ではないでしょうか。

資料で大事なのは、美しさではなく読みやすさです。誤字脱字や簡潔な表現を心がけるべきではありますが、「どうしたらもっと“きれい”に見えるかな」と工夫することに時間を費やすのは、やめにしましょう。

5. 適切な睡眠をとる

仕事が回らない理由が、睡眠不足から生じる疲労の蓄積であるのなら、質・量ともに充分な睡眠をとる必要があります。

夜になかなか寝つけないというのであれば、理由のひとつは就寝直前のスマートフォンいじりかもしれません。夜、ベッドに横たわってSNSを眺めたりWebメディアを巡ったりするのが好きという人は多いかもしれませんが、現在ではよく知られているように、スマートフォンの画面はブルーライトを発しています。

夜にブルーライトを浴びると、ホルモンの一種であるメラトニンの分泌が抑制され、体内時計が乱れてしまいます。夜間におけるメラトニンの分泌量は、日中の十数倍。昼と夜とでメラトニンの分泌量が変わることにより、体が「今は昼だ。活動する時間」「もう夜だ。寝る時間」と認識し、夜に自然な眠気が訪れるのです。夜にメラトニンの分泌が抑制されては、体が「今は昼だ」と認識し、眠気が遠のいてしまいます。

そのため、夕食を食べ、入浴し、さあ寝ようという前に、スマートフォンを触るべきではありません。睡眠コンサルタントの友野氏によると、最低でも就寝の30分前にはスマートフォンを手放すべきとのこと。翌朝のアラームをスマートフォンで設定する必要があるのなら、あらかじめ終えておきましょう。

しかし、「スマートフォンが使えないなら、寝る前の30分をどう過ごせばよいのかわからない」という人もいるかもしれませんね。実は、筆者も布団に横たわりながらスマートフォンでTwitterを見ているのですが、自然と眠くなります。そして、7時間ほど連続で眠ることができ、日中に眠気やだるさを感じることはありません。それはおそらく、以下に挙げる2つの工夫をしているから。

  • ブルーライトを軽減するアプリケーションを使う。
  • Twitterでは楽しい投稿だけ見る。

スマートフォンの画面は強く明るい光を発していますが、画面に赤いフィルターをかける「ブルーライト軽減アプリ」を利用することで、ブルーライトの悪影響を抑えることができます。筆者のスマートフォンはAndroidなので、「Twilight」という人気アプリを使用。赤色の濃度を変えることができるので、明るすぎず暗すぎず、自分にとってちょうどよい設定にしています。

また、TwitterなどのSNSには、日常の楽しい様子だけではなく、仕事の愚痴や悪口、政治・社会への深刻な問題提起など、さまざまなトピックがあふれています。愚痴・悪口は見ていてあまり気分のよいものではありませんし、過熱した議論は心の平穏を奪ってしまいます。

SNSで見られる上記のようなトピックは、ストレッサーとなりかねません。ストレスを感じた脳は、アドレナリンをはじめとするストレスホルモンの分泌を促します。アドレナリンには交感神経を活性化させる機能があるため、眠気を追い払ってしまいます。つまり、寝る直前にSNSを眺めると、話題によってはストレスを感じ、寝つきにくくなってしまうのです。

ストレスを感じずに楽しくTwitterを閲覧するには、いくつかコツがあります。

  • 全ての投稿を読もうとしない。
  • 愚痴や悪口が多すぎる人はミュートする。
  • 政治・社会問題のリツイートが多すぎる人のリツイートを非表示にする。

まず、Twitterのタイムラインに表示されている全ての投稿を読もうとするのは、ストレスの素です。多くの一般ユーザーは、ツイートを投稿する際に「これは誰かの役に立つだろうか」「誰かを不快にさせないだろうか」と考えているわけではありません。気軽に投稿できるのがTwitterの魅力ですが、そのぶん「特に意味のないぼやき」や「ちょっとした愚痴」も多いもの。そのようなツイートを就寝前に見ても、特に楽しい気分にはなれないはずです。タイムラインは流し読みし、面白そう・楽しそうだと思ったツイートだけ見るようにしましょう。

また、フォローしている相手が愚痴や悪口をひんぱんに投稿しており、どうしても目に入ってしまう、という場合もあるでしょう。けれど、人間関係などの事情があって、フォローを解除することができないかもしれません。そんなときは「ミュート」機能を利用しましょう。ミュートした相手の投稿は自分のタイムラインに表示されなくなりますが、ミュートの有無は自分以外のユーザーからはわかりません。楽しくTwitterを利用するため、ミュート機能を活用しましょう。

あなたがフォローしているなかには、政治や社会に関する問題提起や事件のニュースをひんぱんにリツイートするユーザーもいるでしょう。社会に関心を持つのは大事なことですが、寝る直前のリラックスしたいときにふさわしい話題ではありません。その人自身のツイートがストレスフルでなければ、リツイートだけ非表示にしましょう。Twitterでは、リツイートの表示・非表示をユーザーごとに設定できます。楽しい話題を回してくれるユーザーのリツイートは表示されるようにしておきましょう。

上記のような工夫をすれば、寝る前にスマートフォンでSNSを見ていても、安眠することができます。大切な友だちや大好きな芸能人のポジティブな投稿を楽しんだあと、幸福な気持ちで眠りにつけるのです。質・量ともに充分な睡眠をとったら、翌日は高いパフォーマンスで仕事に臨めそうですね。

6. 脳を活性化させる

仕事をうまく回したいのなら、脳を活性化させましょう。活性化の方法は「『脳の活性化』の方法を徹底的に考えてみた。効果的な食べ物は、みんな知っている〇〇だった。」で詳しく説明していますが、簡単なものをひとつお教えしましょう。それは、デスクを離れて立ち上がること。

PCに向かい、ほぼ一日中座ったままで仕事をしている人は多いはず。すると、だんだん頭がぼうっとしてきませんか?

それは、血流が滞って脳の機能が低下している状態。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、下半身の血液を心臓に押し流すポンプのような役割を果たしています。しかし、座ったままでは脚の筋肉が動かないため、ポンプの役割が停止し、脳に充分な血液が行き届かないのです。

「そういえば、ずっと座りっぱなしだな。頭がぼうっとするし、タイプミスが増えている……」と気づいたら、立ち上がってデスクを離れましょう。トイレに行ったり、自動販売機で飲み物を買ったりしてはいかがでしょうか。

休憩時間外に離席するのがはばかられるような職場の場合、座ったまま簡単な体操をして、脚を動かしましょう。太ももに力を入れて両足を上げてみたり、脚をまっすぐに伸ばしてみたりするだけでも、効果はありますよ。「仕事が回らない」という逆境を、脳の活性化で乗りきりましょう!

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どうしても仕事が回らないときは……

紹介した6つの方法を試してみても、どうしても仕事が回らないという場合、個人の努力で改善できる状況ではないのかもしれません。それでも仕事が好きだ・やりがいを感じているというなら問題ないかもしれませんが、仕事が回らない環境がつらいのであれば、新たな職場を探すほうが賢明なこともあります。

管理職育成などのコンサルティングを手がける、株式会社中尾マネジメント研究所代表・中尾隆一郎氏は、StudyHackerのインタビューで、以下のように話してくださいました。

会社に属している人間が、組織全体の仕事の進め方をいきなり大きく変えることは、難しいかもしれません。それでも、話がわかる上司や役員に改善を訴えることはできるでしょう。それでもまったく変化がないというなら、転職を視野に入れて、まずは副業をはじめるなどしてもいい。

(引用元:StudyHacker|いつも仕事が遅い人は○○が見えていない。「とりあえず進める」はなぜ最悪なのか? 太字による強調は編集部が施した)

今はひとつの会社にしがみつく時代ではないのだから、「自分の今後のキャリアのためにも、限られた時間を有効に使う」ことを、中尾氏は推奨しています。仕事が回らない状態に困っている皆さんも、職場を換えることで、「うまく仕事が回るようになった! なんて気持ちがいいんだ」と感じられるようになるかもしれません。

***
仕事が回らないことで困っているビジネスパーソン向けに、6つ(7つ)の対処法をご提案しました。取り入れられそうなものがないか、ぜひ検討してみてください。

(参考)
StudyHacker|アサーティブとは? 必須のスキル・アサーティブコミュニケーションで快適な人間関係を目指そう
StudyHacker|「なぜかいつも助けてもらえる人」は何が違うのか? “3つのポイント” で助けられ上手になれる!
StudyHacker|長時間残業を生み出す「10の最悪習慣」。効率を40%も落とす “あの癖” は今すぐやめるべき。
StudyHacker|後回し癖をすっと解消できる「アイスピック仕事術」がすごい。
StudyHacker|幸福のためには1日「6時間59分」の自由が必要。スケジュールを埋めまくる人はたいてい失敗する。
StudyHacker|あなたが目標達成できない理由9個と目標達成方法7選
StudyHacker|寝る時間がない=仕事ができない!? 寝不足は「できる人」が持つ5大能力を奪う。——友野なお『できる大人の「やすみかた」』第4回
StudyHacker|快眠で営業成績がアップする!? 第一印象が劇的に変わる「睡眠」のパワー——友野なお『できる大人の「やすみかた」』第5回
StudyHacker|良質な眠りのカギは『睡眠五感』アプローチ! 眠れる「からだ」と「こころ」と「脳」をつくろう——友野なお『できる大人の「やすみかた」』第7回
StudyHacker|スマホもコーヒーもやめられない! それでも良質な睡眠を確保する方法。
StudyHacker|「脳の活性化」の方法を徹底的に考えてみた。効果的な食べ物は、みんな知っている〇〇だった。
StudyHacker|あなたの集中力を奪う2つの “身近な” 悪習慣。今すぐ脳を救え!
StudyHacker|いつも仕事が遅い人は○○が見えていない。「とりあえず進める」はなぜ最悪なのか?
e-ヘルスネット|メラトニン
労働安全衛生総合研究所|ストレスホルモンを測る
京都大学|脳の血流低下が認知機能障害を引き起こす -脳の免疫細胞「ミクログリア」による脳内炎症と白質傷害が原因か-

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。

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