予定は "夜" から埋めるべし。計画通りに進めるための、スケジュールの作り方

みなさんは、仕事のスケジュールが予定通りに進まず、もどかしい思いをしたことがありませんか。

忙しいビジネスパーソンであれば、予定がひとつ後ろにずれてしまうと、その日のスケジュールを全て遅らせることになってしまうかもしれません。スケジュール通りに行動できなければ、社内や取引先からの評価も下がってしまいますし、自分自身のストレスもたまってしまいますよね。

そこで今回は、スケジュール通りに仕事を進めるために、1日の予定を夜から埋める方法とその理由についてお伝えしたいと思います。

スケジュール通りにいかない理由

どうして予定を立ててもその通りにことが進まないのでしょうか。以下に詳しい原因を挙げてみました。

1. 計画自体がそもそも無謀である もしかすると、スケジュールの立て方がそもそもタイトすぎるのかもしれません。「うまくいけば作業を終わらせられるはずの時間」で考えてスケジュールを組んでも、遅れてしまうのは目に見えていますよね。

活躍している人であればあるほど、やらなければいけない仕事がたくさんありすぎるという状況も多いでしょう。しかしそうはいっても、スケジュールを考えるにあたってある程度の余裕を持たせなければ、予定が変更になった場合など臨機応変に対応することができません。

2.「積み上げ型思考」をしている 予定を決める際、「積み上げ型」で考えてはいないでしょうか。例えば3つの仕事を抱えている場合に、それぞれ1時間ずつ取り組めば終わる予定だから、今日はまずAから始めて、それが終わればBに取りかかり、最後にCに手をつける、というように決めていたとしましょう。

しかし、その決め方では想定外の仕事や約束が入ったときに、最初に立てた予定がずるずると後ろに伸びてしまいます。その結果、決めたスケジュールを全てこなすことができず残業することになった、という状況になりかねません。このように「積み上げ型思考」をしていると、スケジュールを組んでも予定通りに作業を進めることができないということが起こってしまうのです。

スケジュール通りに仕事を進めるには

先ほどお伝えした理由から、スケジュール通りに行動するのはなかなか難しいということがわかりました。しかし、次に挙げるポイントを押さえれば、スケジュール通りに仕事を進めていくことが可能になります。

1. 余裕を持たせたスケジュールを組む タイトすぎるスケジュールでは、想定外の仕事が入った場合に対処することができません。そのため、あらかじめ無理のない計画を立てたり、「バッファ」と呼ばれる「遅れたスケジュールを取り戻すために使われる予備時間」を予定に組み込んだりするなどしましょう。このときそれぞれのタスクに対し、確実に完了することができる時間を把握することが重要です。また時間に余裕を持つことで、ミスが減ったり、ミスのせいで作業をやり直したりということも減るでしょう。

2. 優先順位をつける 頼まれた仕事を手当たり次第に取り組むのではなく、それぞれの優先順位を考えることも大切です。抱えている仕事の中で、最優先させる仕事はなにか、時間をさくべき作業はどれなのかを改めて考えてみましょう。

スケジュールのつまり具合によって、集中して取り組むべき作業は翌日にまわしたり、プレゼン資料のドラフトだけ先に作ってしまって、細かい作業は外出先から戻ってからにしようなど、5分だけでも考える時間を設けてみてください。優先順位をつけることで、スケジュールが立てやすくなります。

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スケジュールの組み方は「夜から決める」!

スケジュール通りに仕事を進めるポイントについてお伝えしましたが、それらを実践するにあたって有効なスケジュールの組み方があります。それは、「夜から」予定を入れていくという方法です。

参考にしたい人物として、衆議院議員の野田聖子氏を挙げましょう。野田氏は子どもとの時間を大切にするため、遅くとも21時には仕事を切り上げるようにしているのだそう。また酒席の予定も18時から21時と決めているのだとか。そして、移動のために事務所を出なければならない17時半から、始業時間にさかのぼる形でアポイントメントを「レゴのブロックのように積んでいく」といいます。

つまり、前途した「積み上げ型思考」ではなく「逆算思考」を行っているのです。「夜」から予定を入れていくことによって、強制的に時間を指定してタイムリミットを設けることになります。それによって、だらだら作業をしてしまうことがなくなり、効率的に仕事を片付けることが可能なのです。

実際に皆さんが夜から予定を組んだとしましょう。しかし実際は電話対応があったり、緊急なメールに急いで返信したりと、雑務が入ってきますよね。けれども、ひとつひとつの仕事にかかる時間を完全に把握し、あらかじめ「バッファ」を組み込んでおくことで、大幅な予定のずれを避けることができます。

また、夜からスケジュールを決めてみて予定が入りきらないようなら、自分の扱える仕事の許容量を超えていると判断しましょう。事前に優先順位をつけておくことで、仕事を翌日に持ち越したり、チームの誰かに手伝ってもらうなどすることができます。スケジュール通りに仕事を進めることができれば、社内外での評価もアップするでしょう。

実際に、夜からスケジュールを組んでみたら……?

とはいえ、本当に自分の行動を効率化できるのだろうか? 筆者も1週間ほど、実際にスケジュールを夜の時間帯から組んでその通りに過ごしてみました。

筆者は授業で課されたレポートなどをやり始めると途中でやめられない性分で、夜中3時以降までうだうだ起きていることがこれまでによくありました。もちろん翌朝すっきりと起き上がるなんてことはできず、午前中の授業ではウトウトすることもしばしば……。また通学に往復4時間を費やしているので、疲れがたまり帰宅から就寝までの時間を休息に充てがちでした。

しかし帰宅してから最低30分は必ず語学学習の時間を取りたいと考え、スケジュールを組むことに。まずは睡眠時間を確保するため、就寝時間を0時に設定しました。

平日の帰宅時間はばらばらで、遅い時だと22時半になってしまう日もあるのですが、たった30分の学習時間を確保するために、夕食や入浴の時間まで計算するようになり、結果的に自分でも驚くほどきびきび行動できるようになったと思います。

もちろん、期日が決まっている大きな課題は前日22時以降から始めても終わらないので、余裕のある時に前もって終わらせておくようになりました。また睡眠もしっかりとれるようになり、午前中の授業にも集中して参加できています。

夜からスケジュールを組むと多くのメリットがあることが実感できたので、今後も続けていきたいと考えています。

*** みなさんも、ぜひお伝えした方法を試してみてください。きっと充実した1日を過ごすことができるようになりますよ。

(参考) nikkeiBPnet|第14回 正しい優先順位をつけて仕事ができない部下の行動を改善する PRESIDENT Online|なぜ1日の予定を“夜から”埋めるのか 日経ウーマンオンライン|成長できる夜時間の過ごし方&ルール サイボウズ式|なぜ締切を決めても仕事が遅れてしまうのか? 「逆算思考」のススメ DODA|仕事の効率が良い人ほど、平日夜に予定を入れている?「強制的に締め切りを作り出す」ことが効率化のカギ! フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口|「バッファ」の意味とは? 使い方を例文つきで解説【スグ使えるビジネス用語集】

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