Web広告って、結局どれがいいの? Web広告の特徴と選び方【新人さんのためのマーケティング講座 vol.8】

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vol.7では、マーケティングファネルを学びました。
お客様の段階に合わせて施策を考える、これが大事でしたね。

今回vol.8のテーマはWeb広告です。

Webマーケティングを実践していく上で、中心となるのがこのWeb広告。
すぐに効果を出したいとき、確実にお客様にリーチしたいときに欠かせない存在です。

ただ、Web広告にはたくさんの種類があります。
リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、動画広告...。
「どれを選べばいいの?」「何が違うの?」と迷ってしまいますよね。

でも、だからこそチャンスでもあるんです。
種類が多いということは、お客様の状況やニーズ、さらにvol.7で学んだファネルにも照らして細かく使い分けられるということ。
この使い分けができるかどうかで、広告の効果は大きく変わります。

この記事では、主要なWeb広告の種類と特徴、そしてどんなときにどの広告を選べばいいのかを学んでいきます。
あなたの商品やサービスに最適な広告が見つかるはずです。

Web広告も普通の広告も基本は同じ

Web広告って「Web」ってついているから特別なもののように感じるかもしれませんが、結局は広告なんです。だから、広告の基本が当てはまります。

見られないと価値がない。
目的に合った方法でないと効果が出ない。

たとえば、街で見かける「○○医院」「△△工務店」みたいな電柱広告。
「誰があんなの見るの?」と思ったことありませんか?

でも、電柱広告を出している人がいるということは、効果があるからなんです。

地域のクリニックや工務店にとって、その地域に住んでいる人に毎日見てもらえる電柱広告は、実はとても効果的。「あ、ここに病院あるんだ」「何かあったら相談しよう」と思ってもらえればOKなんです。

つまり、「誰に見てもらいたいか」がハッキリしていれば、一見地味な広告でも効果があるんですね。

逆に言えば、どんなにカッコいい広告を作っても、ターゲットがいない場所に出したら誰にも見られず、無駄になってしまいます。

Web広告も全く同じです。

あなたの商品を買う人が「検索している人」なら、検索結果に広告を出す。
「SNSを見ている人」なら、SNS広告を出す。
「動画を見ている人」なら、動画広告を出す。

お客様がいる場所で広告を出さないと、誰にも見てもらえません。

だから大事なのは、「あなたの商品を買う人は、どこにいるのか?」を考えることです。

あなたに合った広告を見つけよう チェックリスト

とはいえ、Web広告ってたくさん種類があって、何から理解すればいいかわからなくなりがちです。

だから、まずはあなたが
「誰に」「何を」「どう伝えたいのか」、そして「どうしてもらいたいのか」
を絞って、それにマッチした広告から理解していきましょう。

リアルにイメージした方が、理解も深まりますからね。

当てはまるものを選んで、そのリンクから読んでみてください。
自分に必要な情報が効率よく見つかります。

まず商品を知ってもらいたい(認知拡大)

お客様はまだ商品を知らない・探していない

→ ディスプレイ広告を読む

お客様はSNSをよく見る

→ SNS広告を読む

動画でストーリーを伝えたい

→ 動画広告を読む

今すぐ購入してほしい(獲得)

お客様は「○○ おすすめ」「○○ 比較」などで検索している

→ リスティング広告を読む

広告とわからないように自然に訴求したい

→ ネイティブ広告を読む

一度興味を持った人を追いかける

一度サイトを見た人に、もう一度アプローチしたい

→ リターゲティング広告を読む

成果が出たときだけ費用を払いたい

売れたときだけお金を払いたい

→ アフィリエイト広告を読む

まずは当てはまるものから読んでみよう!

ディスプレイ広告

 
 

どんな広告?

ニュースサイトやブログなど、様々なWebサイトの広告枠に表示される画像やテキストの広告。サイトの上部や横、記事の途中などに表示されます。バナー広告とも呼ばれます。

最大の特徴

幅広いユーザーにリーチして認知を広げられることです。リスティング広告と違い、検索していない人にも広告を届けられます。ただし、「意識されずに見過ごされやすい」という側面も。多くのサイトで頻繁に広告が表示されるため、ユーザーは広告を無意識にスルーする傾向があります。

向いているケース

• 商品をたくさんの人に知ってもらいたい(認知拡大)

• ブランドイメージを構築したい

• 画像や動画で魅力を伝えられる商品

• まだニーズが顕在化していない潜在層にアプローチしたい

費用感

1,000回表示(インプレッション)で10円〜数百円、または1クリック10円〜数百円。(業種によって異なります)

SNS広告

 
 

どんな広告?

Facebook、Instagram、Twitter、TikTokなどのSNSプラットフォームのタイムラインやストーリーズに表示される広告です。通常の投稿に混ざって表示されるため、ユーザーに自然に届きます。

最大の特徴

精度の高いターゲティングと拡散の可能性です。年齢、性別、地域、興味関心、ライフイベントなど細かくターゲティングできます。また、魅力的な広告はシェアされて拡散される可能性も。ただし、SNSごとにユーザー層が異なるため、ターゲットに合ったSNSを選ぶことが重要です。例えば、Instagramは10〜30代女性、Facebookは30〜50代ビジネス層、TikTokは10〜20代若年層に強い傾向があります。

向いているケース

• ビジュアルで魅力を伝えられる商品

• ブランドイメージや世界観を作りたい

• まだニーズが顕在化していない潜在層にアプローチしたい

• 認知拡大やブランディングが目的

費用感

1クリック数十円〜数百円、または1,000回表示で数百円程度。比較的低予算から始められますが、魅力的なクリエイティブの制作コストは別途必要です。(業種によって異なります)

動画広告

 
 

どんな広告?

YouTubeやSNSの動画配信で流れる動画形式の広告です。YouTubeでは動画の再生前・途中・後に表示され、5秒でスキップできるタイプとスキップできないタイプがあります。SNSでも動画広告の活用が増えています。

最大の特徴

視覚と聴覚で強い印象を残せることです。商品の使い方やストーリーを動画で詳しく伝えられるため、複雑な情報も理解してもらいやすい。デモンストレーションやチュートリアル、感動的なストーリーで感情に訴えかけることができます。ブランド認知度の向上に特に効果的です。

向いているケース

• 商品の使い方やストーリーを詳しく伝えたい

• 感情に訴えかけたい(感動、共感、驚きなど)

• 動画で魅力が伝わる商品(料理、美容、DIY、テクノロジーなど)

•ブランドの世界観を作り、認知も拡大したい

費用感と注意点

YouTubeのスキップ可能広告で1再生(30秒視聴またはクリック)あたり約3〜50円、SNSの動画広告で1再生5〜20円程度。(業種によって異なります)

ただし、高品質な動画制作には企画・撮影・編集のコストが別途かかります。静止画広告に比べて制作費が高額になりがちですが、その分インパクトは大きいです。

リスティング広告(検索連動型広告)

 
 

どんな広告?

GoogleやYahoo!で何かを検索したとき、検索結果の上部に「広告」または「スポンサー」と表示されるテキスト広告です。ユーザーが検索したキーワードに連動して表示される仕組みなので、検索連動型広告とも呼ばれます。

最大の特徴

購買意欲の高い「いますぐ客」にアプローチできることです。例えば「冷蔵庫 おすすめ」と検索している人は、冷蔵庫の購入を検討している可能性が高い。「東京 引っ越し業者」と検索している人は、まさに引っ越し業者を探しているタイミングです。このように、ニーズが顕在化しているユーザーに直接アプローチできます。

向いているケース

• お客様が検索しそうなキーワードがある商品・サービス

• 今すぐ購入・申し込みしてほしい

• 比較検討されやすい商品(保険、不動産、転職など)

• 悩みを解決する商品やサービス

費用感と注意点

1クリック数円〜数千円。人気キーワードほど入札競争が激しく、クリック単価が高額になります。

「転職」「保険」「クレジットカード」などの人気キーワードは1クリック1,000円を超えることも。キーワード選定が成功の鍵です。(業種によって異なります)

ネイティブ広告

 
 

どんな広告?

Webサイトやメディアサイトのコンテンツに自然と溶け込むように表示される広告です。記事の中に混ざって表示されるため、「広告」という感じが薄く、ユーザーに自然に受け入れられやすいのが特徴です。

最大の特徴

広告と気づかれにくく、ストレスを与えずにクリック率を高められることです。サイトのデザインやコンテンツに馴染んで表示されるため、ユーザーが広告を避ける行動を取りにくくなります。ただし、ディスプレイ広告などと比べると費用は高めになる傾向があります。

向いているケース

• 広告色を出さずに自然に訴求したい

• メディアサイトやニュースサイトで露出したい

• コンテンツマーケティングと相性の良い商品

• 記事形式でじっくり説明したい商品・サービス

費用感

1クリック20〜70円程度、または1,000回表示で400〜800円程度。ディスプレイ広告より高めですが、クリック率は高い傾向があります。(業種によって異なります)

リターゲティング広告

 
 

どんな広告?

一度あなたのサイトを訪問した人を追いかけて、他のサイトを見ているときにも広告を表示する仕組み。「さっき見た商品の広告がまた出てきた!」という経験、ありますよね? あれがリターゲティング広告です。

最大の特徴

クリック率・コンバージョン率が非常に高いことです。すでに興味を示したことがあるユーザーが対象なので、他の広告より効果が出やすい傾向があります。また、ブランドを繰り返し見せることで想起を強化し、購入決定につなげる効果も。

向いているケース

• サイトを見たけど購入しなかった人に再アプローチしたい

• カートに入れたまま離脱した人を呼び戻したい

• ECサイトや比較検討が必要な高額商品

• すでにサイト訪問者がいる場合

費用感と注意点

1クリック数十円〜数千円。効果は高いですが、しつこく表示されるとユーザーにネガティブな印象を与える可能性も。(業種によって異なります)

広告の表示回数(フリークエンシー)を調整して、適度な接触頻度に設定することが大切です。個人情報保護の観点から、今後は実施が難しくなる可能性もあります。

アフィリエイト広告(成果報酬型広告)

 
 

どんな広告?

ブロガーやインフルエンサー(アフィリエイター)があなたの商品をブログやSNSで紹介して、実際に売れたときだけ報酬を払う仕組み。ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)という仲介サービスを通して実施します。

最大の特徴

成果が出たときだけ費用が発生することです。クリックされただけでは課金されず、実際に購入や申し込みがあったときだけ報酬を支払えばOK。リスクを抑えて広告展開できます。また、多数のアフィリエイターが競って紹介してくれるため、口コミのように広がりやすいのもメリット。

向いているケース

• 売れたときだけお金を払いたい

• 口コミで広がりやすい商品

• 比較されやすい商品(化粧品、サプリ、金融商品、転職サービスなど)

• レビューや体験談が購入の決め手になる商品

費用感

ASP(広告仲介サービス)への月額費用が最大で5万円程度 + 売上の一部を成果報酬として支払い(成果報酬の30%前後が相場)。(業種によって異なります)

***
Web広告は、少額から始められて、効果がすぐに数字で見えるのが大きなメリットです。

「誰に、どこで、何を伝えるか」これを明確にしてから広告を選びましょう。vol.7で学んだファネルと組み合わせれば、さらに効果的な広告運用ができるはずです。

お客様のいる場所を見極めて、適切な広告を届けていきましょう!

【新人さんのためのマーケティング講座全記事はこちら】
vol.1:マーケティング部ってなにするところ?
vol.2:「顧客獲得の仕組み」をつくるって何をすること?
vol.3:考える武器 "フレームワーク" を手に入れよう。
vol.4:Webマーケティングってなにをすること? 具体的手法を整理しよう
vol.5:CTRとかCVRとかって何のこと? 数字をどう読み、どう動けばいい?
vol.6:KGIとKPIとは? マーケティングの「宝の地図」の作り方
vol.7:マーケティングファネルがわかればもう迷わない。恋愛に学ぶ「ファネル」の話
vol.8:Web広告って、結局どれがいいの? 目的別Web広告の選び方
vol.9:CPAが効果検証の要! できるだけお金をかけずにお客様に振り向いてもらおう
vol.10:マーケ用語を覚えておこう|広告の種類と基本用語編
vol.11:マーケ用語を覚えておこう|効果測定の指標用語
vol.12:マーケ用語を覚えておこう|SEO/SEM関連用語編
vol.13:マーケ用語を覚えておこう|アクセス解析用語編
vol.14:マーケ用語を覚えておこう|総合テスト編

【ライタープロフィール】
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