早起きして勉強したり、ヨガやランニングなどの運動に励んだりする「朝活」には、スマートフォンのアプリが役立ちます。時間を管理できるアプリ、睡眠時に適切なタイミングで起こしてくれるアラームアプリ、ルーチン達成をサポートするアプリなど、朝活を習慣化しやすくなるアプリがたくさんありますよ。
今回は、iPhoneやAndroidスマートフォンで使えるおすすめアプリを6つ紹介します。アプリを使って朝活を楽しくこなし、仕事前のウォーミングアップや自分磨きに役立ててください。なお、情報は2020年11月時点のものです。
- 朝活のメリット
- 朝活に役立つアプリ1:Sleep Cycle
- 朝活に役立つアプリ2:おこしてME
- 朝活に役立つアプリ3:ルーチンタイマー
- 朝活に役立つアプリ4:Focus To-Do
- 朝活に役立つアプリ5:Nike Training Club
- 朝活に役立つアプリ6:つなげーと
朝活のメリット
アプリを紹介する前に、朝活のメリットを解説します。夜に勉強や運動をするのと比べ、どのような利点があるのでしょうか?
脳がクリアな状態である
脳科学者の茂木健一郎氏によると、起床3時間以内の脳は、前日の疲れやストレスが除かれてクリアな状態だそう。朝は、活動するのに最も適した時間帯なのです。疲れきった夜に無理して勉強するより、早く寝て、朝の時間を活用するほうが成果を出しやすいでしょう。
静かで邪魔が入りにくい
早朝は、メールや電話の連絡がほぼなく、家族もたいてい寝静まっています。まとまった貴重な時間を、自分だけのために使えるのです。カフェやファミリーレストランでも、早朝は客が少ないため、勉強や読書に集中しやすいでしょう。
一日のウォーミングアップができる
脳神経外科医の築山節氏によると、朝活は一日のパフォーマンス向上につながるそう。しっかり朝ごはんを食べたり、日光浴や運動で目を覚ましたりすると、会社や大学に向かう前にコンディションを整えられます。朝のうちに一日のスケジュールや目標を確認しておけば、日中の活動効率を高められるでしょう。
朝活ならではのメリットがあるのですね。とはいえ、朝活の継続は簡単ではありません。朝活を楽に続けるため、これから紹介するアプリを活用してみましょう。
朝活に役立つアプリ1:Sleep Cycle
朝活のための早起きに、アラームアプリを使ってみましょう。寝坊や二度寝を防げるアプリがあります。
「Sleep Cycle」(iOS/Android)の特徴は、眠りが浅い「レム睡眠」のタイミングで起こしてくれること。身体の動きや呼吸をセンサーで感知し、睡眠サイクルを分析することで、最も気持ちよく起きられる時刻を割り出してくれます。
6時にアラームをセットすると、5時半~6時のあいだでレム睡眠に入ったときにアラームが作動。アラームなしで自然に起床したように、スッキリした気分を感じられるはずです。
「Sleep Cycle」では、睡眠サイクルの記録を振り返ることも可能。睡眠時間・快眠具合・眠りが深くなったタイミングなどをグラフや数値で確認できます。有料のプレミアム版では、自分の睡眠を世界の統計と比較したり、長期の睡眠傾向を分析したりもできますよ。
朝活のためスッキリ目覚めたい人だけでなく、睡眠の質を向上させたい人にとっても、「Sleep Cycle」は優れたアプリなのです。
◆「Sleep Cycle」の特長
- 睡眠を分析し、適切なタイミングで起こしてくれる
- 睡眠分析データを振り返れる
- 睡眠データを世界の統計と比較できる
- 分析データをクラウドに保存したり、Excel形式に変換したりできる
◆類似のアプリ
朝活に役立つアプリ2:おこしてME
朝活に役立つアラームアプリには「おこしてME」(iOS/Android)もあります。特徴は、アラームの止め方。アプリで指定された「ミッション」をクリアしないと止められないのです。
「写真撮影ミッション」だと、洗面所やトイレなど、指定しておいた場所の写真をスマートフォンで撮影するまでアラームが止まりません。所定の場所まで移動しないといけないので、自然とベッドを離れられるのです。
「フルフルミッション」の場合、特定の回数スマートフォンを振らないと、アラームが止まりません。身体を目覚めさせるのにちょうどいい運動ですね。以下のように多様なミッションがあるので、自分に合った目覚め方を選べます。
- 写真撮影ミッション:指定しておいた場所の写真を撮る
- フルフルミッション:指定された回数、スマートフォンを振る
- 数学問題ミッション:数学の問題を解く
- QR/バーコードミッション:登録しておいたQRコードをスキャンする
- 書き取りミッション:やる気が起こるような言葉を入力する
- ウォーキングミッション:指定された歩数を歩く
目覚めてもなかなかベッドを出られなかったり、二度寝が多かったりして朝活を続けられない人におすすめのアプリです。
朝活に役立つアプリ3:ルーチンタイマー
アプリを使って早起きできても、朝活に着手しないままダラダラ過ごしては意味がありません。朝の時間は貴重ですから、一分一秒を大切に行動すべきです。
そこで役立つのが、タスク管理アプリ「ルーチンタイマー」(iOS/Android)。毎日のルーティンにかかる時間を厳密に管理できます。たとえば、
- カーテンを開ける(30秒)
- 朝食をつくる(5分)
- 朝食をとる(10分)
- 散歩する(20分)
という具合に、タスクと所要時間を入力してスタートボタンを押すと、タイマーのカウントダウンが始まります。最初のタスク「カーテンを開ける」が終わると、自動的に「朝食をつくる」の5分間が始まり、「朝食をとる」→「散歩する」と進行。「カーテンを開ける」~「散歩する」の計35分30秒を、一連のルーティンとして自動でカウントダウンしてくれるのです。
一度入力したルーティンは保存されるので、同じルーティンを簡単に繰り返せます。ルーティンは複数登録できるので、「雨の日用」「休日用」などのパターンを用意すると便利でしょう。
「ルーチンタイマー」を使うと、「次に何をするんだっけ?」といちいち迷うことがなくなり、朝の貴重な時間を最大限に活用できます。ルーティンをやり忘れたり、サボったりといったリスクも減らせるはず。「朝活の時間をなかなか確保できない」「習慣が定着しない」という方は、このアプリを使ってみてください。
◆「ルーチンタイマー」の特長
- ルーティンと所要時間を登録すると、自動でカウントダウンしてくれる
- ルーティンに関し、忘れたり迷ったりというリスクを減らせる
- 一度入力したルーティンは何度も使える
朝活に役立つアプリ4:Focus To-Do
朝活として勉強や作業をするなら、「Focus To-Do」(iOS/Android)というアプリもおすすめ。有名な時間管理術「ポモドーロ・テクニック」を実践できるタイマーアプリで、「25分作業+5分休憩」というリズムで集中力維持を助けてくれます。
「Focus To-Do」の特徴は、タイマーだけでなく、ToDoリストの機能もあることです。こなしたいタスクを登録し、「今日やること」「明日やること」「いつかやること」などのフォルダに分類。開始ボタンをタップすると、25分のカウントダウンが始まるので、アラームが鳴るまではそのタスクに集中しましょう。25分が経過すると、自動的に5分間休憩のカウントダウンが開始。休憩明けには、再び25分のカウントが始まります。
ほかにも、完了タスクや作業時間をまとめた「レポート」、作業時間に応じて植物が育つ「フォレスト」など、習慣化をサポートするさまざまな機能が搭載。このアプリひとつあれば、朝活に集中しやすくなるでしょう。
◆「Focus To-Do」の特長
- ポモドーロ・テクニックにより、集中しやすくなる
- やるべきことをToDoリストに登録できる
- 「レポート」で実績を確認できる
- 作業時間に応じ、植物の成長を楽しめる
◆類似のアプリ
朝活に役立つアプリ5:Nike Training Club
朝活として運動したい方におすすめのアプリは「Nike Training Club」(iOS/Android)。プロのトレーナーによるガイド動画を見つつ、トレーニングやストレッチ、ヨガなどに取り組めます。
「Nike Training Club」に登録のトレーニングは180種類以上。視聴は無料です。自宅でのトレーニングを想定しているため、特別な機材や環境は必要ありません。
「Nike Training Club」では、鍛えたい箇所から動画を探せます。たとえば「腹筋&コア」を選ぶと、腹筋や体幹を鍛えるのに適した動画が一覧で表示。筋肉などの知識がなくても効果的なトレーニングが可能なのです。
特に便利な機能が「マイプラン」。トレーニングの頻度や強度、所持している器具などを入力すると、トレーニングメニューを自動で決めてくれます。自分でメニューを考える手間すら不要なのです。朝活で運動を始めたい初心者は、ぜひこのアプリを使ってみてください。
◆「Nike Training Club」の特長
- 180種類以上のトレーニング動画が見放題
- 鍛えたい箇所からトレーニングを検索できる
- トレーニングメニューを自動でつくってくれる
◆類似のアプリ
朝活に役立つアプリ6:つなげーと
朝活の仲間やコミュニティを見つけるのに役立つアプリが「つなげ―と」(iOS/Android)。一般の人が主催するサークルやイベントを検索できます。
「つなげーと」には、朝の時間を活用して勉強会や読書会を開くサークルのほか、スポーツやレジャーなど、あらゆるジャンルのコミュニティが2万件以上掲載。キーワードや地域、目的など、さまざまな検索手段があります。トップページには、人気のサークルやジャンルが表示されているので、初心者でも使いやすいはずです。
- 刺激を受けられるような仲間が欲しい
- ひとりで朝活を続ける自信がない
- 英会話など、勉強の成果を実践したい
……という人は、近所の朝活サークルを探してみてはいかがでしょうか。
◆「つなげーと」の特長
- 2万件以上のサークル情報が掲載
- キーワード・地域・目的など、さまざまな方法で検索可能
◆類似のアプリ
朝活をより充実させたい方は、ご紹介した6つのアプリを活用してみてください。
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これから朝活を始めるなら、まずはアラーム系のアプリをダウンロードし、早起きの習慣づけから始めてはいかがでしょう。もう朝活に取り組んでいる方も、ご紹介したアプリを活用することで、貴重な「朝時間」により多くの成果を上げられるはずです。
(参考)
茂木健一郎(2013),『脳を最高に活かせる人の朝時間』, すばる舎.
築山節(2017),『脳神経外科医が教える! 「疲れない脳」のつくり方 』, PHP研究所.
【ライタープロフィール】
佐藤舜
大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。