令和時代になって初めての年越しを迎えました。心機一転して「今年こそは大成功をつかみたい」「大きくスキルアップしたい」と張り切っている方も多いことでしょう。大きな節目でもある2020年は、ぜひ飛躍の年にしたいですよね。
そこで今回は、そのためのヒントにしていただくべく、昨年2019年の1年間にStudyHackerで公開された700以上の記事の中から、最も反響が大きかった人気記事を10個ピックアップして、その内容をダイジェストでお届けしていきます。脳にいいノート術やメモ術、心を楽にする考え方、効率的な勉強方法など、2020年の初めに知りたい情報が盛りだくさん!
まずは、第10位から第7位です。
【第10位】自律神経を整えて頭もスッキリ! 夜寝る前 “たった5分” でできる「3行日記」が最高だった。
やる気が起きない、頭がすっきりしない、勉強や仕事が捗らない、なんだか体調が芳しくない……こういった悩みには「自律神経の乱れ」が影響しているかもしれません。
順天堂大学医学部の小林弘幸教授によると、寝る前に “たった3行” の日記を書くだけで、自律神経を整えて心身をコントロールする効果が得られるのだとか。「自律神経を整えて頭もスッキリ! 夜寝る前 “たった5分” でできる「3行日記」が最高だった。」では、「3行日記」の具体的な手法や、ライターの実体験に基づくアイデアが紹介されています。
人間の自律神経は、朝から日中にかけて優位になる「交感神経」と、夕方から夜中にかけて優位になる「副交感神経」の2種類に分かれます。そして通常、両者は日内変動(体内時計にコントロールされた生体リズムが1日の中で変わり動くこと)に沿い、交替で活動しているとのこと。
しかし現代人は、ストレスや生活スタイルの変化が原因で、交感神経が活発化して「自律神経が乱れる」傾向にあるのだとか。その状態が続くと、高血圧や不眠などさまざまな症状が引き起こされ、仕事や勉強にも支障をきたしてしまいます。
そんなときにおすすめなのが「3行日記」。小林教授が推奨する3行日記のやり方は、以下の3つのテーマに沿って、その内容を手書きで書き出すというものです。
- よくなかったこと(うまくいかなかったこと、嫌だったこと)
- よかったこと(うまくいったこと、感動したこと、嬉しかったこと)
- 明日の目標(関心を引いた些細なことでもOK)
小林教授によると、3行日記をつけて自らを客観視することで、いい方向にコントロールしたりリラックスできたりするとのこと。「心のデトックス」となるのですね。
実際に3行日記を試したライターは、以下のような感想を述べています。
1週間続けてみてまず感じたのは、「3行日記」が自然な入眠儀式になることです。「さあ、そろそろ寝るから日記を書こう」と行動に移すと、デジタル機器のない静かで穏やかな時間が生まれるからでしょう。副交感神経が優位になり、気持ちが落ち着きます。
(中略)
そして、日記が1ページぶん埋まった様子を目にしたときは、「また来週も書こう」と意欲がわきました。1週間ぶん書き続けた達成感を容易に味わえる分量・レイアウトなので、意欲をわかせやすいのです。もちろん、1回書くのに5分もかからないという手軽さも、続けたくなるポイントでしょう。
(引用元:StudyHacker|自律神経を整えて頭もスッキリ! 夜寝る前 “たった5分” でできる「3行日記」が最高だった。)
「3行の文章を書く」というシンプルな方法で、これだけの劇的な変化が実感できるのは驚きですね。気軽に行なえる手法ですので、普段ストレスがたまりがちな人は、ぜひ実践してみることをおすすめします。
自律神経を整えて頭もスッキリ! 夜寝る前 “たった5分” でできる「3行日記」が最高だった。
【第9位】自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫
厚生労働省管轄の自然科学研究機構生理研究所が48人の大学生を対象に実施した実験結果によると、「自分がほめられるグループ」「人がほめられているのを見るグループ」「自分の成績だけを見るグループ」の3つに分けてトレーニングをしたところ、「自分がほめられるグループ」が成績を20%も伸ばしたのに対し、残り2つのグループの成績の伸びは14%程度にとどまったのだそう。ほめられたほうが成績が伸びやすかったのです。
その理由は、自分自身がほめられることで「ドーパミン」という快楽物質が放出されて、学習記憶が定着しやすくなるから。そして、著述家の手塚千砂子氏によれば、手書きの日記で自分をほめることで、相手にほめられたのと同様の効果が期待できるのだそうです。自分をほめる習慣を作るために、ぜひ「ほめ日記」をつけていってみましょう。
この「ほめ日記」、内容に決まりはありません。ただ、「今日は早起きできた」と事実を書くだけではなく、「今日は早起きできた、えらい!」というふうに、必ず “自分をほめるひと言” をつけ加えるのがポイントとのこと。
実際にほめ日記を1週間つけてみたライターも、仕事がうまくいかずクライアントから多数のクレームが届いたとき、落ち込むのではなく「修正依頼をやりきった」「修正を経て相手の満足いくかたちに応えられた」と、自分をほめるスタンスに持っていったところ、仕事を挽回するための建設的なアイデアが次々と浮かんだそうです。
手塚氏の著書によると、ほめ日記を行なった人からは「行動できるようになる」「情報の質が高まる」「アイデアが出やすくなる」といった感想が聞こえてきたとのこと。実際に試してみると、いまの自分にとって必要な何かが見つかるかもしれませんね。
自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫
【8位】成人するまでに “14万8,000回” も否定的な言葉を聞かされるわたしたち。どうすれば自己肯定感を高められるのか?
「どうしても自分に自信が持てない……」「自分が成功できるわけがない……」こんなふうに考えている人はいませんか。そんな人に読んでほしいのが、この記事です。
脳科学者の中野信子氏によると、人間は成人するまでに14万8,000回もの否定的な言葉を聞かされるという説があるそう。長年にわたって刷り込まれてきた否定的な考え方をいきなり変えるのは、とても難しいそうですよね。
しかし、ポジティブな面を常に意識していけば、人は変われると、中野氏は語ります。
人間の脳には、「誰かの役に立てた!」「みんなから評価された!」というような「社会的報酬」を強く求める性質があります。こうした報酬を得ると、やる気がますます高まるわけですが、じつはこの欲求は自分で自分をほめていても満たすことができます。
(引用元:StudyHacker|成人するまでに “14万8,000回” も否定的な言葉を聞かされるわたしたち。どうすれば自己肯定感を高められるのか?)
中野氏は、自分のいいところを意識して探してほめることを推奨しています。自分をほめ続けていくうちに、自己評価も高まるそう。
自分のことを認められるのは、とても大切な資質です。なぜなら、そんな人は他人のことも自然と認められるからです。人は認められたり、ほめられたりするとうれしくなるもの。ほめられた人はあなたのことを好きになり、どんどん良い循環へと入っていけるわけです。
(引用元:同上)
自分をほめるという行為に、最初は抵抗を感じるかもしれません。しかし、自分自身をほめることを続けていくうちに、自身のスキルアップや周囲の人間の信頼を勝ち取ることができるかもしれませんよ。
成人するまでに “14万8,000回” も否定的な言葉を聞かされるわたしたち。どうすれば自己肯定感を高められるのか?
【7位】人間関係にちょっと疲れている私が「10のしないこと」考えてみた
毎日生活していると、いろいろなことをしますよね。それらを振り返ってみると、やらなければならないことが多い一方、やらなくても支障をきたさないことも多々あるはず。この記事では、人間関係にちょっと疲れたライターが、人間関係のうえで「しなくていいこと」を考えて、10個リストアップしています。
『しないことリスト』の著者でもあるpha氏によれば、「すべきこと」と「しないこと」を振り分けるときは、あくまで「自分が生きやすくなること」を目的にしてよいとのこと。世間体を基準にする必要はないそうです。たとえば、この「人間関係にちょっと疲れている私が「10のしないこと」考えてみた」の記事でライターが考えた「しないことリスト」は、以下です。
(画像引用元:StudyHacker|人間関係にちょっと疲れている私が「10のしないこと」考えてみた)
実際に「しないことリスト」を作成して、ライターは、「自分が相手基準で動いていた」ということ、そして「相手に対する自分の想像は的外れ」ということを改めて感じたのだそう。自分の弱みは無理に隠さないことに決めれば、人間関係で変に疲れる心配もなくなりそうですよね。
人間関係にちょっと疲れている私が「10のしないこと」考えてみた
(参考)
StudyHacker|自律神経を整えて頭もスッキリ! 夜寝る前 “たった5分” でできる「3行日記」が最高だった。
StudyHacker|自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫
StudyHacker|成人するまでに “14万8,000回” も否定的な言葉を聞かされるわたしたち。どうすれば自己肯定感を高められるのか?
StudyHacker|人間関係にちょっと疲れている私が「10のしないこと」考えてみた
【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。