マーケ用語を覚えておこう|SEO/SEM関連用語編【新人さんのためのマーケティング講座 vol.12】

vol.10で広告の種類、vol.11で効果測定の指標を学びました。
今回vol.12では、検索エンジンまわりのマーケティング用語を解説します。

「SEO」「リスティング広告」など、Web集客で避けて通れない重要な概念です。
検索エンジンを味方につけることが、現代のマーケティングの基本中の基本なんです。

まず全体像を理解しよう

検索エンジンを使ったマーケティングには、大きく分けて「お金をかけずに上位表示を目指す方法」と「お金を払って広告を出す方法」があります。

 

SEM(サーチエンジンマーケティング)

Search Engine Marketingの略。検索エンジンを使って行うマーケティング活動の総称です。

メモ
SEMは大きな傘のような概念で、その中にSEO(無料)とリスティング広告(有料)が含まれます。「検索エンジンを使った集客全般」と理解すればOKです。

 

検索エンジン

キーワードを入力すると、関連性の高いWebサイトの一覧を表示するシステム。GoogleやYahoo!などがこれにあたります。

メモ
日本ではGoogleが圧倒的シェアを持っています。実はYahoo!もGoogleの検索エンジンを使っているので、SEO対策は基本的にGoogle対策と考えてOKです。

無料で上位表示を目指す:SEO

広告費をかけずに、検索結果の上位に自社サイトを表示させる取り組みがSEOです。

 

SEO(検索エンジン最適化)

Search Engine Optimizationの略。検索結果の表示順位を上げて、Webサイトへの訪問者を増やすための施策です。

メモ
「カフェ 東京」で検索したときに、広告ではない普通の検索結果で上位に表示されるようにする取り組みです。広告と違って費用はかかりませんが、効果が出るまで時間がかかります。

 

オーガニック検索(自然検索)

検索結果のページで、広告枠を除いた検索結果のこと。SEO対策によって上位表示を目指すのはこの部分です。

メモ
Googleで検索すると、上部に「広告」と小さく書かれた枠があり、その下に普通の検索結果が並びます。この「広告」じゃない方がオーガニック検索です。

 

アルゴリズム

検索エンジンが検索結果の表示順位を決めるための計算式(プログラム)のこと。

メモ
Googleのアルゴリズムは年に数回アップデートされます。「Googleのアルゴリズムが変わった」というのは、順位を決めるルールが変わったという意味です。SEO対策はこのアルゴリズムとの戦いとも言えます。

有料で上位表示:リスティング広告

お金を払って、検索結果の上部に広告を表示させる方法です。

 

リスティング広告(検索連動型広告)

ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果の上部に表示されるテキスト広告のこと。

メモ
「カフェ 東京」と検索した人に、あなたのカフェの広告を上部に表示させることができます。検索している人はニーズが明確なので、広告の効果が高いのが特徴です。

 

検索クエリ

ユーザーが検索エンジンの検索窓に実際に入力したキーワードのこと。「query(照会)」という意味です。

メモ
リスティング広告では、どんな検索クエリで広告が表示されたかを確認できます。「東京 カフェ おしゃれ」で検索した人が多いなら、そのキーワードに広告を出すと効果的です。

キーワード戦略

SEOでもリスティング広告でも、「どのキーワードを狙うか」が重要です。

 

ビッグワード

検索される回数が非常に多いキーワードのこと。一般的に月間検索ボリュームが1万以上のワードを指します。

メモ
「カフェ」単体はビッグワードです。上位表示できれば大量の流入が期待できますが、競合が多く上位表示は困難です。リスティング広告でも1クリックの単価が高くなります。

 

ミドルワード

検索される回数が中程度のキーワード。一般的に月間検索ボリュームが1,000〜1万のワードを指します。

メモ
「カフェ 東京」のような2語の組み合わせが多いです。ビッグワードほど競合は多くありませんが、ある程度の検索数が見込めます。SEOでもリスティング広告でも、最もバランスが良く狙い目のキーワードです。

 

スモールワード(ロングテールキーワード)

検索される回数は少ないが、具体的なキーワード。一般的には月間検索ボリュームが1,000以下のワードを指します。

メモ
「渋谷 カフェ 電源あり 静か」のような具体的なワードです。検索数は少ないですが、競合も少なく、訪問した人のCVRが高い傾向があります。初心者はスモールワードから攻めるのがおすすめです。

リスティング広告の評価指標

リスティング広告では、GoogleやYahoo!が広告の「質」を評価しています。

 

品質スコア / 品質インデックス

Google広告では「品質スコア」、Yahoo!広告では「品質インデックス」と呼ばれる、広告やキーワード、ランディングページの品質を表す指標。主に以下の3つの要素で評価されます。

評価される3つの要素

推定クリック率:広告がどれくらいクリックされそうか
キーワードと広告の関連性:検索語句と広告文の関連度
ランディングページの利便性:ページの使いやすさや関連性

メモ
この数値が高いと、同じ入札額でも上位に表示されやすくなります。「お金をたくさん払えば必ず1位」ではなく、「質の高い広告が優遇される」仕組みです。品質スコアを上げるには、3つの要素すべてを改善することが大切です。

 

広告ランク

Google広告において、リスティング広告の掲載順位や掲載の有無を決定するために使用される指標。入札単価と品質スコアなどから算出されます。

メモ
簡単に言うと「入札単価 × 品質スコア」で決まります。だから、お金をかけるだけでなく、質の高い広告を作ることが大切なんです。

SEOとリスティング広告、どっちを使う?

結論から言うと、両方使うのがベストです。でも予算や状況に応じて優先順位をつけましょう。

SEOとリスティング広告の使い分け

SEO(無料・長期戦)
・費用:無料(制作費除く)
・効果:3〜6ヶ月後から
・向いている:長期的にコストを抑えたい、コンテンツが充実している

リスティング広告(有料・即効性)
・費用:クリック課金
・効果:即日から
・向いている:すぐに集客したい、新商品の告知、期間限定キャンペーン

覚え方のコツ

検索エンジンは、お客様が自ら「これが欲しい」と言ってくれる貴重な場所です。

覚えるコツ

SEM = SEO + リスティング広告(検索エンジンマーケティング全体)
SEO = 無料で上位表示を目指す
リスティング広告 = お金を払って上位表示

この3つの関係を理解すれば、検索まわりの話は大体わかります!

次回vol.13では「アクセス解析用語」として、Webサイトの分析に使う指標を解説します。

SEOは地道な作業ですが、一度上位表示されれば継続的に集客できる資産になります。リスティング広告で短期的な成果を出しながら、SEOで長期的な基盤を作るのが理想的です。

【新人さんのためのマーケティング講座全記事はこちら】
vol.1:マーケティング部ってなにするところ?
vol.2:「顧客獲得の仕組み」をつくるって何をすること?
vol.3:考える武器 "フレームワーク" を手に入れよう。
vol.4:Webマーケティングってなにをすること? 具体的手法を整理しよう
vol.5:CTRとかCVRとかって何のこと? 数字をどう読み、どう動けばいい?
vol.6:KGIとKPIとは? マーケティングの「宝の地図」の作り方
vol.7:マーケティングファネルがわかればもう迷わない。恋愛に学ぶ「ファネル」の話
vol.8:Web広告って、結局どれがいいの? 目的別Web広告の選び方
vol.9:CPAが効果検証の要! できるだけお金をかけずにお客様に振り向いてもらおう
vol.10:マーケ用語を覚えておこう|広告の種類と基本用語編
vol.11:マーケ用語を覚えておこう|効果測定の指標用語
vol.12:マーケ用語を覚えておこう|SEO/SEM関連用語編
vol.13:マーケ用語を覚えておこう|アクセス解析用語編
vol.14:マーケ用語を覚えておこう|総合テスト編

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

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