【いますぐできる】勉強のモチベーションを上げる方法7つ×アプリ9選

【いますぐできる】勉強のモチベーションを上げる方法7つ×アプリ9選

モチベーションが上がらず、勉強を始める気になれないときってありますよね。そんなあなたには、勉強の目的を確認してマインドセットし直すか、勉強に刺激や楽しみを加えてみることをおすすめします。

これからご紹介するテク二ックやツールを活用し、勉強のモチベーションアップを図りましょう。

勉強のモチベーションを上げる方法

勉強のモチベーションの上げ方として、7つをご紹介します。

「道具性期待理論」で考え方を変える

ビジネスパーソンが「勉強しなきゃ」と思うのは、その先にキャリアアップや昇給などのメリットを期待しているからですよね。それにもかかわらず勉強のモチベーションがないのは、そのメリットを得たい気持ちが弱いか、努力が報われる可能性が低いと感じているからでは?

会計士の資格をとれば昇進の可能性があるとします。しかし、あなたが昇進に魅力を感じていなかったり、「会計士の資格をとっても昇進できないだろうな」と考えていたりすれば、資格勉強のモチベーションは高まりません。

その根拠は、心理学者のビクター・H・ブルーム氏が提唱した「道具性期待理論」です。道具性期待理論において、モチベーションの強さは3つの要素で決まります。

  1. 期待:目標を達成できる確率
  2. 誘意性:目標達成によって得られるメリットの魅力
  3. 道具性:目標達成によってメリットを得られる確率

3つの要素は次のように関係しています。

期待×誘意性×道具性=モチベーション
(※説明の都合上、式を簡略化しています)

「TOEICで900点とったら昇進できるかも」という状況なら……

  1. 期待→TOEICで900点以上をとれる確率
  2. 誘意性→昇進の魅力
  3. 道具性→昇進できる確率

このように分解して考えると、勉強へのモチベーションが低い現状には、3つのうちどれかが欠けているはずです。

  • 昇進したいし、TOEIC900点をとれば昇進はほぼ確実だが、達成は厳しそう
    →「期待」が欠けている
  • TOEIC900点はとれそうだし、達成すれば昇進はほぼ確実だが、昇進に興味がない
    →「誘意性」が欠けている
  • TOEIC900点はとれそうだし、昇進したいが、達成しても昇進の可能性は低そう
    →「道具性」が欠けている

3つの要素のうち「期待」は、勉強を通して高められます。問題は「誘意性」と「道具性」です。

どちらか一方が弱いと、勉強のモチベーションは低いまま。あなたの場合、「誘意性」と「道具性」のどちらが低いのでしょうか?

低いほうの要素を別のものに入れ換え、考え方を変えてみましょう。「仕事のやりがい」に魅力を感じる人なら、このように考えれば「誘意性」と「道具性」を満たせるはず。

  • TOEICの勉強を通じて英語スキルを高めれば、海外との案件に関われるようになる
  • TOEICで900点をとれば、ほぼ確実に昇進でき、関われる案件が増える
  • TOEICで900点をとれば、好きな業界に転職できる可能性が大きく高まる

勉強のモチベーションを上げる方法:「道具性期待理論」で考え方を変える

学習動機を書き出す

別の観点でも、モチベーションについて考えてみましょう。心理学者の市川伸一氏によると、私たちの学習動機は6種類に分類できるそうです。

  1. 実用志向
  2. 報酬志向
  3. 訓練志向
  4. 自尊志向
  5. 充実志向
  6. 関係志向

市川氏の解説に基づきつつ、簡単な言葉に置き換えて解説します。以下の図をご覧ください。

学習動機は、充実志向、関係志向、訓練志向、自尊志向、実用志向、報酬志向の6つに分けられる

縦軸の「内容重視度」は、勉強内容を重視する度合いを表します。

  • 英語が楽しいから勉強したい→内容重視度が高い
  • 給料アップのために英語を勉強したい→内容重視度が低い

横軸の「役立ち度」は、勉強内容が手段として重要かどうかを表します。

  • 給料アップのために英語を勉強したい→役立ち度が高い
  • 英語が楽しいから勉強したい→役立ち度が低い

縦軸と横軸の組み合わせで、学習動機を6種類に分類できます。この分類を意識しつつ、「私はなんのために勉強するんだろう?」と考え、紙に書き出してみましょう。

  1. 実用志向
    勉強によって得られる実益を考える。勉強内容が実際に役立った経験を思い出す
    【例】海外との取引がスムーズになる
  2. 報酬志向
    勉強によって得られる金銭を試算する
    【例】資格手当を○○円もらえる
  3. 訓練志向
    勉強によってどんな能力を磨けるか考える。成長具合を数値やグラフで表す
    【例】TOEICの点数が前より30点上がった
  4. 自尊志向
    勉強をサボるとどんな恥をかくか、勉強するとどんな自慢ができるか考える
    【例】英語を話せるとかっこいい
  5. 充実志向
    どんなときに楽しいと感じるか考える
    【例】英文の意味を理解できると気持ちいい
  6. 関係志向
    人間関係を築いたり勉強内容について人と話したりする様子を想像する
    【例】英語のパーソナルトレーナーに会うのが楽しい

さまざまな動機を書き出して確認したり、新たに見つけたりすることで、勉強のモチベーションが上がるのではないでしょうか。

勉強のモチベーションを上げる方法:学習動機を書き出す

セルフペップトーク

言葉の力でモチベーションを引き出す技術のひとつが「セルフペップトーク」です。

ペップトークとは、誰かを元気(pep)にする目的で行なう、いわば "励ましのトーク" 。これを自分への励ましに使うのが、セルフペップトークです。

日本ペップトーク普及協会の専務理事で理学療法士の浦上大輔氏によると、ペップトークには、受容・承認・行動・激励という4つのステップがあるそう。勉強のモチベーションが上がらないときは、次のような流れで自分を励ましてあげましょう。

1. 受容

まずは、自分のネガティブな感情を受け入れましょう。「めんどくさい」「やる気が出ない」という気持ちを否定せず、肯定してあげてください。

【例】「勉強ってめんどくさいよね。それは自然な感情だから大丈夫。自分を責める必要はないよ」

2. 承認

次に、ネガティブな感情をポジティブに解釈し直します。「むしろ、○○するチャンス」「これを乗り越えれば○○できる」と考えてみましょう。

【例】「でも、この面倒くささを乗り越えたら、また一歩成長できるよ」

3. 行動

そして、具体的に何をすべきか言語化しましょう。「頑張ろう」「一生懸命やろう」のように抽象的な表現は避けてください。

【例】「だから、机に向かってみよう」

4. 激励

最後に、激励の言葉をかけましょう。自分の励みになるなら、どんな言葉でもOKです。

【例】「さぁ、ファイト!」

上記の流れで自分に言葉をかけていくと、モチベーションを自然に高められそうですよね。セルフペップトークに限らず、家族やパートナーにペップトークを頼むのも手です。

勉強のモチベーションを上げる方法:セルフペップトーク

音楽を聴く

勉強のモチベーションを維持するため、音楽を聴くことはありませんか? 多くの人がやっているこの方法は、科学的な観点からも合理的です。

認知心理学者ファビアナ・シルバ・リベイロ氏らによる2019年の論文で、音楽は心拍数や交感神経に影響すると示唆されています。つまり、音楽は生理的なレベルで感情を動かすと考えられるのです。

音楽を聴くと、ストレスホルモンである「コルチゾール」が低下するとの研究もあります。つまり、

  1. 感情を盛り上げてくれる
  2. ストレスを減らしてくれる

というふたつの観点で、音楽はモチベーション維持・向上に役立つと言えるのです。

ただし、勉強中に音楽を流すと、気が散って勉強に集中できなくなる場合もあります。勉強中に音楽を聴くと集中できないな、と感じるなら、勉強を始める前や休憩中にしましょう。

のちの章で、気分を変える目的に特化した音楽再生アプリ「Spiritune」を紹介しているので、そちらもご覧ください。

勉強のモチベーションを上げる方法:音楽を聴く

テンプテーション・バンドリング

「テンプテーション・バンドリング」は、行動科学者のケイティ・ミルクマン氏が提唱したモチベーションアップ術です。簡単に言えば、「やるべきこと」と「好きなこと」をセットで実行します。

あなたがお菓子好きなら、「勉強中はお菓子をつまめる」ことにしましょう。「お菓子を食べたい」という欲求が "エサ" となり、勉強に取りかかりやすいはずです。

テンプテーション・バンドリングのポイントは、「勉強を終えたあと」ではなく、「勉強中」にごほうびをゲットできること。「終わったあと」では、ごほうびを我慢する時間が苦痛になり、案外うまくいかないものです。

その点、始めるだけで報酬をゲットできるテンプテーション・バンドリングなら、楽に続けられるはず。勉強を無理なく習慣化しましょう。

◆テンプテーション・バンドリングの例

  • 好きな音楽を聴きたい→勉強中は好きな音楽を流していい
  • ジュースを飲むのが好き→勉強中にジュースを飲もう
  • カフェが好き→カフェで勉強しよう

勉強のモチベーションを上げる方法:テンプテーション・バンドリング

成功率50%くらいの目標を立てる

私たちの脳には、欲求が満たされたとき・満たされそうなときに活性化して快感をもたらす「報酬系」という神経回路があります。早稲田大学理工学術院教授で脳神経科学者の枝川義邦氏によると、報酬系の活動性が最も高まるのは「成功率50%の課題を前にしたとき」だそう。

つまり、ほどよく難しい、ちょっと頑張れば手が届きそうな課題に対して、私たちはモチベーションを感じやすいのです。

たとえば、「日本で一番高い山は?」という問題を出されたら、簡単すぎて退屈ですよね。かといって、専門知識がないと解けない難問を出されてもゲンナリします。

「ちょっと難しそうだけど、頑張れば解けそう」というレベルの問題で、「解きたい!」という情熱が最も高まるのです。

勉強へのモチベーションが上がらないのは、課題のレベルが不適切だからかもしれません。難度が低すぎるなら少し難しく、高すぎる場合は少し簡単にし、「成功率50%」くらいに調整してみましょう。

たとえば勉強のノルマは、確実にクリアできる基準より少し上に設定。前は1時間で30問解けたなら、次は32問にトライします。

32問という目標は未知の領域なので、達成できるかどうかは五分五分、つまり「成功率50%」のようなものではないでしょうか。

勉強のモチベーションを上げる方法:成功率50%くらいの目標を立てる

「勉強しよう」という考え方をやめる

行動科学研究者のアイエレット・フィッシュバック氏によると、人間には「手段にコストを払いたくない」という心理があるそうです。

たとえば、通販サイトで2万円のゲーム機を売っているとします。本当に欲しいなら、あなたは喜んで2万円を支払うでしょう。

しかし、同じ2万円でも「本体価格1万円+送料1万円」なら? 「送料に1万円も払いたくない」と感じるのではないでしょうか。

ゲーム機という「目的」のための1万円と、送料という「手段」に対する1万円では、感じ方が異なるのです。

この例からもわかるように、私たちは手段に対してコストを払うとき「損をした」と感じる傾向があります。消費税や駐車料金、交通費などを払うとき、同じように思ったことはないでしょうか。

勉強にも同じことが言えます。

多くの場合、勉強とは「試験突破」のような目的を達成する手段ですよね。手段に対して時間や労力を費していると考えれば、損な気になります。

これもまた、勉強のモチベーションが上がらない理由なのです。

この心理現象を回避するには、手段ではなく目的に目を向けましょう。勉強で得られるメリットや楽しみに注目するのです。

勉強に取りかかるとき、「勉強しなきゃ」とつぶやくのをやめ、

新しい知識を覚えよう
スキルを磨こう
問題演習を楽しもう

と考えてみましょう。 日記や勉強記録をつけるときも、

「今日は○時間勉強した」
「明日は××を勉強する」

などと書く代わりに、

今日は○○という知識を得られた
○○の問題を解けて嬉しかった

といった表現を使ってみましょう。これだけで、勉強にともなう “手段感” や “作業感” が弱まり、モチベーションを維持できるはずです。

勉強のモチベーションを上げる方法:「勉強しよう」という考え方をやめる

モチベーションがなくても勉強を続けるテクニック

ここまで、勉強のモチベーションを上げる数々のテクニックをご紹介してきました。しかし理想としては、モチベーションのあるなしにかかわらず、いつでも勉強できるようになりたいですよね。

モチベーションに左右されず勉強を続けるため、これからご紹介する3つのテクニックも覚えておいてください。

作業手順を明確にする

なかなか勉強に取りかかれない原因のひとつは、やるべきことが明確になっていないからです。「勉強を1時間やるぞ」とざっくり決めるだけでは曖昧すぎ、具体的な行動を起こせません

「歯を磨く」という習慣を考えてみてください。面倒な作業ではあるものの、誰もが毎日、自然とやっている習慣です。

忙しくてできない日があったとしても、歯磨きの習慣が消えることはないはず。それは、「歯磨き粉を歯ブラシにつける→左の奥歯に歯ブラシの先端をあてる」といった明確な手順が身体に染みついているからではないでしょうか。

勉強を習慣として定着させたい場合も、同じように考えましょう。行動の手順を明確に決め、ルーティンとして身体に覚え込ませるのです。

習慣化コンサルタントの古川武士氏は、習慣を身につけるため「何を」「いつ」「どこで」「どのように」「どれくらい」という5つの要素を決めるよう推奨しています。

◆習慣化に必要な5要素を決める例

  1. 何を→会計士の資格取得のための勉強を
  2. いつ→朝7:00~7:30に
  3. どこで→自宅の勉強机
  4. どのように→問題集を解き、採点
  5. どれくらい→1ページ

このように具体的に決め、毎日繰り返しましょう。

最初は続けるのが少し苦しいかもしれません。しかし、勉強が習慣として身につけば “生活の一部” になり、やる気の有無にかかわらず取りかかれますよ。

勉強を習慣化するコツについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

>>「習慣づける」の意味とは? 便利なアプリ&おすすめ習慣も紹介!

モチベーションがなくても勉強を続けるテクニック:作業手順を明確にする

仮決め仮行動

「あとでやろう」と勉強を先延ばしにしてしまう原因には、悪い意味での “完璧主義” があります。

「まだ寝起きで頭が回らないから、ちゃんと目覚めてから勉強を始めよう」
「きちんと体系的に学びたいから、完璧な勉強プランを立てて始めよう」

このように「完璧な状態を整えてから始めたい」と考えると、取りかかるハードルが高くなってしまいますね。

そんなあなたに試していただきたいのが、株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役でメンタルコーチの大平信孝氏が推奨する「仮決め仮行動」。完璧な準備などせず、とりあえず手を動かしてみましょう

勉強の進め方についても、「完璧」を追求してはいけません。「英単語の暗記から始めるべきか、長文読解の演習をすべきか」と迷うくらいなら、どちらでもいいので手をつけましょう

「やっぱり長文読解を優先すべきだった」「別の勉強法のほうが効率がよさそうだ」と気づいたら、やり方を変えればいいのです。「失敗したらやり方を変えればいいんだ」と、いい意味で “いい加減” になれば、迷ったり考え込んだりする時間が減ってスピーディーに行動を起こせますよ。

モチベーションがなくても勉強を続けるテクニック:仮決め仮行動

生産的な先延ばし

カナダ・カルガリー大学ビジネススクール教授で心理学者のピアーズ・スティール氏は、課題に取りかかるのが面倒なら先延ばしし、優先度の高いほかの課題から始めるのがよいと述べています。

「英語の長文問題を解かなきゃいけないのに、やる気が出ない……」

そんなときは、英単語の暗記など、別のタスクに置き換えてみてください。

ポイントは、先延ばしにするタスクより負担の軽いものを選ぶこと。「長文読解よりはマシ」と思え、勉強をスタートできるはずです。

◆「生産的な先延ばし」の例

  • 英語の長文問題が面倒→代わりに英単語を覚えよう
  • TOEICの過去問が面倒→代わりにリスニング教材を聴こう
  • 宅建の問題集が面倒→代わりに用語集で復習しよう

計画は少し狂ってしまうかもしれませんが、ダラダラ先延ばしを続けるより、時間をはるかに有効活用できるでしょう。モチベーションを無理に上げなくても、勉強に取りかかれるはずです。

モチベーションがなくても勉強を続けるテクニック:生産的な先延ばし

勉強のモチベーションを上げるアプリ

勉強のモチベーションを維持・向上させるには、これから紹介するアプリケーションもおすすめです。

みんチャレ

「みんチャレ」(iOSAndroid)は、勉強仲間とつながり、LINEグループのようにチャットで励まし合えるアプリです。

あなたが「簿記1級をとりたい!」と思っているなら、アプリケーション内で「簿記1級」と検索し、ヒットしたグループに参加してみましょう。同じ目標をもつ仲間と勉強の進捗状況を報告し合ったり励まし合ったりして、モチベーションを維持できます。

  • 英検1級対策
  • 社労士の勉強仲間募集
  • 毎日5分の勉強にチャレンジ

など、「みんチャレ」で見つかるグループはさまざま。自分で新しいグループをつくることも可能です。

勉強のモチベーションを保つのが難しければ、「みんチャレ」で仲間を探してみてはいかがでしょうか?

勉強のモチベーションを上げるアプリ:みんチャレ

シズリー

「シズリー」(iOSAndroid)は、「サボったら罰金をとられる」という “ムチ” でモチベーションを生み出すアプリケーションです。アプリケーション内で「毎日30分勉強する」のような「チャレンジ」に参加し、100円~1万円の参加費を預けましょう。

その日のノルマをクリアしたら、証拠写真を送信。目標を達成できたら返金されますが、達成できなければ没収されてしまいます。

「お金をとられたくないから頑張る!」という明確なモチベーションを生み出せるわけですね。力づくでも自分を変えたい――そんな熱意があるなら、「シズリー」にチャレンジしてみては?

自分ルール

「自分ルール」(iOSAndroid)は、ノルマを達成するごとに「ポイント」をゲットできるアプリケーションです。

  • 勉強をする(30分間)
  • 本を読む(30分間)
  • 文章を書く(30分間)

など所定のノルマをクリアしたら、アプリケーション内で該当の項目をタップしましょう。ポイントが貯まっていきます。

貯めたポイントは「ごほうび」と交換しましょう。

  • SNSを見る
  • 映画館に行く

などの項目をタップすると、貯まったポイントから引かれます。

  • 問題集を1ページ進める
  • ドラマを1本観る

など、勉強の目標や趣味嗜好に応じて項目を編集しましょう。「勉強を頑張れば○○ポイントぶんのごほうびが手に入る」と明確なので、勉強のモチベーションを上げられますね。

勉強のモチベーションを上げるアプリ:シズリー

dashlog

「dashlog」(iOSAndroid)は、目標までの進捗状況がわかりやすくなるアプリケーションです。

  1. 目標
  2. 開始日
  3. 終了日

の3つを設定すると、いまの実績を数値とグラフで表示してくれます。

勉強のモチベーション維持に使えるアプリケーション「dashlog」

毎日の勉強を終えたら、「問題集を○ページ進められた」「単語を○個覚えられた」などの成果を入力しましょう。すぐにグラフ化されるので、勉強が予定通り進んでいるか、遅れているかをひとめで把握できます。

「これだけ進んだんだ!」と自分の頑張りが目に見えるので、勉強のモチベーションを維持しやすいはずです。 

Spiritune

音楽の力で勉強のモチベーションを上げたいなら、「Spiritune」(iOSAndroid)を利用してみましょう。「自分の気分をコントロールする」目的に特化したアプリケーションです。

「Spiritune」を起動すると、

  1. いまの気分(currently feel)
  2. なりたい気分(want to feel)

のふたつを尋ねられます。答え方によって、いまのあなたにぴったりの音楽を選んでもらえるのです。

勉強を始めないといけないのに気分が乗らないなら、

いまの気分→無気力(Lethargic)
なりたい気分→興奮(Excited)

と入力してみましょう。筆者がやってみたところ、ミドルテンポのHip-Hopが再生されました。

「いまの気分」は20種類、「なりたい気分」は10種類と、細かく指定できます。有料ではありますが、1週間は無料で試せるので、ぜひ使ってみてください。

勉強のモチベーションを上げるアプリ:Spiritune

Focus To-Do

「Focus To-Do」(iOSAndroid)は、生産性向上術「ポモドーロ・テクニック」をサポートするアプリケーションです。

ポモドーロ・テクニックとは、「25分作業+5分休憩」の30分を1セットとする時間管理法。精神科医の西多昌規氏によると、ポモドーロ・テクニックなら25分ごとに休憩できるため、集中力を維持しやすいそうです。

精神科医の樺沢紫苑氏は、締め切りを設け自分を追い込むことで脳内物質のノルアドレナリンやドーパミンが分泌され、集中力・モチベーションが高まると指摘します。「Focus To-Do」を使えば、この “締め切り効果” で勉強のモチベーションが高まるはずです。

「Focus To-Do」には、ポモドーロ・テクニックに必要なタイマー機能のほか、タスクを記録・管理したり、周囲の雑音を遮断したいときに便利な「ホワイトノイズ」という音を流したりできる機能もあります。

勉強のモチベーションを上げるアプリ:Focus To-Do

YouTube

使い方次第では、YouTube(iOSAndroid)も勉強のモチベーションアップに役立ちますよ。「Study Vlog(スタディブログ)」をご存じですか?

「Vlog」とは、動画形式のブログのこと。「Study Vlog」は、自分が勉強している様子を撮影した動画です。

YouTubeには、世界中からたくさんのStudy Vlogが投稿されています。

このようなStudy Vlogを観ることで、「みんなも頑張っているんだから、自分も頑張らなきゃ!」とモチベーションを高められるはず。実際に視聴してみると、思いのほか大きな心理的インパクトがありますよ。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter、iOSAndroid)をはじめとするSNSも、YouTubeと同じように活用できます。ほかのユーザーが頑張って勉強している様子を見ることで、「自分も頑張らなきゃ!」とモチベーションを高められるのです。

たとえば、SNS内で勉強アカウント(勉強垢)を検索してみましょう。「〜〜@勉強垢」「~~@簿記1級勉強中」といった名前のアカウントです。

このようなアカウントは、勉強の進捗状況を投稿しているもの。閲覧・フォローすれば、同じ目標をもつ仲間から刺激をもらえるはずです。

SNSを勉強に活用するコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。

>>SNSで勉強効率を最適化! おすすめアプリ&活用法を徹底解説。

勉強のモチベーションを上げるアプリ:Twitter

Myできたこと日記

「Myできたこと日記」(iOSAndroid)は、日々の生活で「できたこと」を記録し、自己肯定感を高められるアプリケーションです。

メンタルコーチの中島輝氏によると、自己肯定感とは「自分が自分であることに満足し、価値ある存在として受け入れられること」。自己肯定感が低いと、チャレンジしようとしても「どうせ失敗するだろう」とブレーキをかけがちになるそう。

勉強のモチベーションを維持するには、自己肯定感を高く保ち、「自分ならきっとできる」という感覚を養う必要があるのです。

中島氏は、自己肯定感を高めるワークとして、「よかったこと」を1日に4つ書くよう推奨しています。同様のワークを手軽に行なえるのが「Myできたこと日記」です。

日記といっても、記録するのは「できたこと」「このできたことから学んだこと」のふたつだけ。それぞれ1行程度でいいので、1分もあれば書けますね。

「Myできたこと日記」には、「みんなのできたこと」というSNSのような機能も搭載されています。自分の「できたこと」をほかのユーザーにシェアしたり、ほかのユーザーの頑張りを読んだりして勉強のモチベーションを上げることもできますよ。

関連記事:

TOEICのリスニング対策アプリおすすめ9選! 選び方や活用するコツも紹介

【社会人向け】勉強に役立つ無料&有料のおすすめアプリ16選

勉強のモチベーションを上げるアプリ:Myできたこと日記

勉強のモチベーションの上げ方がわかる本

勉強モチベーションの高め方をさらに知りたいなら、これからご紹介する本も参考にしてみてください。

『図解 モチベーション大百科』

ビジネス書作家の池田貴将氏による『図解 モチベーション大百科』。経営者であり、ビジネスパーソン向けの講演活動も行なう著者の知見から、勉強・仕事のモチベーションを高めるノウハウを数多く紹介してくれる良書です。

紹介される方法は、ハーバード大学やスタンフォード大学といった一流機関の研究成果を、一般のビジネスパーソンにも理解しやすく落とし込んだもの。

  • 目標勾配(ゴールを間近に感じさせる)
  • ピリオダイゼーション(締め切りを細かく区切る)
  • グロウスマインド(「いまからでも遅くない」を口ぐせにする)

などなど、具体的で実践しやすい方法が多数紹介されています。「やる気が出ないなぁ……」と感じるときにパラパラめくってみれば、解決のヒントを発見できるかもしれません。

図解 モチベーション大百科

図解 モチベーション大百科

  • サンクチュアリ出版
Amazon

『一瞬で「すぐやる人」に変わる本』

心療内科医・吉田たかよし氏による『一瞬で「すぐやる人」に変わる本』。脳の仕組みなどの医学的根拠に基づき、数々のモチベーションアップ術を解説してくれます。

吉田氏は、医師のみならずNHKのアナウンサーや衆議院議員公設第一秘書など、数々の夢を努力で叶えてきました。実績に裏打ちされているだけあって、説得力の強いノウハウばかりです。

『やる気が上がる8つのスイッチ』

社会心理学者ハイディ・グラント・ハルバーソン氏の『やる気が上がる8つのスイッチ』。「中二病」「うざいやつ」「臆病者」など、8つのタイプごとにモチベーションの高め方を解説してくれます。

自分の気質や性格を理解し、勉強のモチベーションを根本的に高めたいなら、ぜひ熟読してみてください。

勉強のモチベーションを上げる名言

最後に、勉強のモチベーションを高めてくれそうな名言・金言を6つご紹介します。心が折れそうになったときの支えとしてお役立てください。

できないのは能力の限界だからではない。執念が欠如しているのだ

できないのは能力の限界だからではない。執念が欠如しているのだ。(経団連元会長・土光敏夫)

できないのは能力が低いからではなく、「次こそはできるかもしれないから、もう1回やろう」という "執念" が足りないから。DREAMS COME TRUEの『何度でも』にも、「1万回ダメでも、1万1回めにはできるかもしれない」という考え方が表れていますね。

あなたの目的に対して執念をもち、いい意味での「諦めの悪さ」をもって勉強に励みましょう。

勉強のモチベーションを上げる名言「できないのは能力の限界だからではない。執念が欠如しているのだ」

一日生きることは、一歩進むことでありたい

一日生きることは、一歩進むことでありたい。(物理学者・湯川秀樹)

昨日より今日、今日より明日。「一歩ずつ成長できている」という実感は、勉強を続ける励みになります。

ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹氏の偉業も、そんな一歩の積み重ねから成し遂げられたのでしょう。私たちも湯川氏の姿勢を見習い、一日一日を大切に使いたいものですね。

そんなことに負けている時間はない

そんなことに負けている時間はない。(アートディレクター・石岡瑛子)

勉強を継続していると、自分の弱さやさまざまな困難にぶつかるでしょう。怠け心に負けそうになったり、気分が乗らなかったり、遊びの誘惑に流されそうになったり……。

「そんなことに負けている時間はない」の「そんなこと」を自分に合うよう変え、やる気を奮い立たせましょう。

勉強のモチベーションを上げる名言「そんなことに負けている時間はない」

自分に勝てない人間が勝とうなんて甘い

自分に勝てない人間が勝とうなんて甘い。(プロボクサー・辰𠮷𠀋一郎)

誰かに勝ちたい、成功をつかみたい。そんな望みがあるなら、まず自分自身に打ち勝つことが第一歩。自分に勝ち、地道に勉強を続けられた人だけが、相応の結果を得られるのです。

習慣は才能を超えるのです

習慣は才能を超えるのです。(株式会社チームダイナミクス 代表取締役・三浦将)

勉強を習慣化する重要性はこの記事でも触れましたが、覚えていますか?

「塵も積もれば山となる」のことわざ通り、小さなことを積み重ねれば大きな物事さえ成し遂げられます。勉強し続けるのがつらくなったら、この「習慣は才能を超える」という言葉を胸に、気合いを入れ直しましょう。

勉強のモチベーションを上げる名言「習慣は才能を超えるのです」

稽古は2年先、3年先に必ず報われる

稽古は2年先、3年先に必ず報われる。(元横綱・千代の富士)

勉強に限らず、努力の成果はすぐに出ないことがほとんどです。めげずに、「きっと数年後には報われるだろう」という長期的な視点をもち続けましょう。

努力の意義が感じられ、勉強のモチベーションを保てるはずです。

***
勉強のモチベーションが上がらないときは、ご紹介したテクニックやツールを活用し、やる気を奮い立たせましょう。以下の記事も役に立つはずです。

>>勉強のやる気が出ない時の対処法8選

(参考)

株式会社日立システムズ|【第8回】やる気は測定できる?~心理学理論に基づくモチベーションの測定~
市川伸一(2001),『学ぶ意欲の心理学』, PHP研究所.
Schoo|「ペップトーク」とは?やる気を引き出すコミュニケーションスキル
日経xwoman|後輩のやる気を引き出す「ペップトーク」の4ステップ

Silva, Ribeiro Fabiana Silva, Santos Flávia Heloísa, et al. (2019), "Emotional Induction Through Music: Measuring Cardiac and Electrodermal Responses of Emotional States and Their Persistence," Frontiers in Psychology, Vol.10.
中嶋麻菜・海老原直邦・西条寿夫・大平英樹(2013),「音楽のストレス解消効果について-心理的および生理的ストレス指標による検討-」, 人間環境学研究, 11巻, 1号, pp.19-25.
プレジデントオンライン|人間は本質的に"マルチタスク"はできない
Fast Company|5 steps to finally making changes in your life
リクルートワークス研究所|第11回 「モチベーション」 枝川義邦 氏
コトバンク|報酬系
Fast Company|5 better ways to get stuff done, according to the science of motivation
新R25|「簡単にやる気を出す方法を教えてください!」→脳研究者「やる気なんて存在しない」
人生を変える「習慣化」ブログ|習慣行動はまずは具体化する
THE21オンライン|すぐやる人は「仮」の使い方が上手い? 先延ばしがなくなる「10秒アクション」
ニコニコニュース|日本一情報発信する医師・樺沢先生が教える やる気が出ないときの対処方法
ピアーズ・スティール 著, 池村千秋 訳(2012),『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』, CCCメディアハウス.
マイナビニュース|人間は、そもそもなまけもの? 「面倒くさい」が消え「やる気」が出る方法/精神科医・西多昌規
ダイヤモンド・オンライン|締め切りがないと仕事が片付かない、医学的な理由
長井敏弘(2016),『医学で合格る勉強法』, すばる舎.
東洋経済オンライン|自己肯定感が低い人に表れる危ない5つの特徴
マイナビニュース|“自己肯定感”を高める6つのワーク。―ネガティブをポジティブにとらえ直せ! /心理カウンセラー・中島輝
西東社編集部 編(2016),『仕事観が変わる!ビジネス名言550』, 西東社.

【ライタープロフィール】
佐藤舜

大学で哲学を専攻し、人文科学系の読書経験が豊富。特に心理学や脳科学分野での執筆を得意としており、200本以上の執筆実績をもつ。幅広いリサーチ経験から記憶術・文章術のノウハウを獲得。「読者の知的好奇心を刺激できるライター」をモットーに、教養を広げるよう努めている。

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  • ENGLISH COMPANY

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    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
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